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ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、2019/12期2Q(4-6月)は調整後EPSがコンセンサスを上回った、5G分野での先行で顧客基盤の拡大へ

ニューヨーク | 通信事業者 | 業績フォロー
BLOOMBERG VZ:US | REUTERS VZ

Source: Bloomberg
  • 2019/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比0.4%減の320.71億USD、営業利益が同18.6%増の78.50億USD、純利益が同4.1%減の40.74億USD。調整後EPSは1.23USDと市場予想の1.20USDも上回った。
  • 通期会社計画は、売上高および調整後EPSが前期比1桁台前半の伸び率、商用5G向け投資を含む資本的支出が170-180億USDである。
  • 現在9都市で5Gサービスを提供するなど、5G分野で競合をリード。対応デバイスの普及や受信地域拡大に伴い顧客基盤を伸ばしそう。

What is the news?

8/1発表の2019/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比0.4%減の320.71億USD、営業利益が同18.6%増の78.50億USD、純利益が同4.1%減の40.74億USD。ワイヤレスサービスや光ファイバネットワーク「Fios」は伸びたものの、通信機器販売やワイヤラインサービスが落ち込み減収となった。退職給付の時価調整や債務の早期償還費用、連結対象外の株式投資損益、製品再編費用、解雇関連費用などを除く調整後EBITDAは同1.8%増の120.82億USD。調整後EBITDAマージン比率は37.7%と前年同期の36.8%から改善。手数料費用の繰延やリース会計基準の影響により80bp押し下げられたものの、好調なワイヤレスサービスの伸びや全般的な業務効率化が寄与した。調整後EPSは1.23USDと前年同期の1.20USDから増加し、市場予想の1.20USDも上回った。なお、調整後EPSは税制改革に伴う一時利益の反動による法人税率の上昇により0.01USD押し下げられた。

事業セグメント別の業績は以下の通り。①コンシューマーグループは、売上高が前年同期比横ばいの219.95億USD、セグメント営業利益が同3.9%増の73.36億USD。ワイヤレスサービスの契約数(ポストペイド)は前四半期から12.6万契約純増。スマートフォンが同20.9万契約純増、ウェアラブル端末などのコネクテッドデバイスが同7.0万契約純増と契約者を増やした。②ビジネスグループは、売上高が同1.1%減の77.68億USD、セグメント営業利益が同2.7%減の10.71億USD。ワイヤレスサービスや光ファイバー通信は伸びたものの、ワイヤラインサービスが落ち込んだ。

How do we view this?

通期会社計画は、売上高およびリース会計基準変更の影響を除く調整後EPSが前期比1桁台前半の伸び率、商用5G向け投資を含む資本的支出が170-180億USD。同社は5Gネットワークテクノロジーにおいて、競合のTモバイルUSTMOSAT&TTをリードしており、現在9都市で5Gサービスを提供している。5Gネットワークで他社に先行していることが契約者数の面でプラスに作用し始めており、5G対応デバイスの普及やサービス受信地域の拡大に伴い顧客基盤が拡大しそうだ。また、TモバイルUSとスプリント(Sの合併も、競争環境の緩和につながる可能性もあろう。

配当予想(USD) 2.44 (予想はBloomberg)
終値(USD) 55.22 2019/8/5

会社概要
1983年にBell Atlantic Corporationとして設立した世界的な通信・情報・エンターテイメント企業。2000年にGTE Corporationとの合併に伴い社名変更。「Verizon Wireless」ブランドの下、米国で音声通話やデータ通信などのサービスの提供や通信機器販売を行うほか、世界各国で動画配信やデータ通信サービス、企業向けネットワークソリューション、セキュリティーサービス、マネージドネットワークサービスなどを提供している。従業員は約144,500人にのぼる。ワイヤレス通信サービスを提供する子会社Verizon Wirelessは米国最大の携帯通信事業者で、契約者数および売上高で国内トップ。グループ全体の売上高の約70%を稼ぐ。2000/4にBell Atlanticの通信資産を保有していたCellco Partnership(Cellco)が、Bell AtlanticとVodafone Group Plcとの協業により「Verizon Wireless」として事業を開始。2014年にVodafoneのVerizon Wirelessに対する持分比率45%の株式を全て取得し、完全子会社とした。2018/11に公表された中期経営計画「 Verizon 2.0」に従い、2019/12期2Qより開示セグメントを変更。開示区分を従来の「ワイヤレスグループ」および「ワイヤライングループ」から、消費者向け事業の「コンシューマーグループ」、大企業や中小企業、公的機関向けの事業である「ビジネスグループ」へ変更した。

企業データ(2019/8/6)
ベータ値 0.77
時価総額(百万USD) 228,374
企業価値=EV(百万USD) 362,569
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 761.7

主要株主(2019/8) (%)
1.VANGUARD GROUP 7.73
2.ブラックロック 7.54
3.CAPITAL GROUP COMPANIES INC 4.13

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