米指標データとジャクソンホール / 10%を割り込んだ米株のボラティリティ / ユーロドルは上値の重い展開か
今日のサマリー。今週は米指標データとジャクソンホール会議に注目。米ドル相場は引き続き株式にらみの展開。ユーロドルのチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米指標データとジャクソンホール
今週は米国の指標データと27~28日に米ワイオミング州で開催される国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)の内容に市場の関心が集まろう。
前者の指標データについては、25日の8月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)や26日の7月耐久財受注の内容に注目したい。
総じて市場予想を上回るならば「米株高トレンド→米ドル安トレンド」を予想する。
一方、市場予想以下の内容となれば「米株高の調整→米ドルの買戻し」を予想する。
後者のジャクソンホール会議では、パウエルFRB議長が長期にわたりゼロ金利政策を続けることを公約するフォワード・ガイダンスを導入するかどうか?この点が焦点となろう。
2011年に導入したフォワード・ガイダンスを再び導入すれば、政策期待を背景に米株高トレンドのサポート要因となろう。
外為市場では、緩やかな米ドル安のトレンドが続こう。
10%を割り込んだ米株のボラティリティ
その米株だが、多くの機関投資家がベンチマークとしているS&P500指数は最高値圏での攻防が続いている。
一方、ボラティリティ(20日間の標準偏差を年率換算した値)を確認すると、10%の水準を割り込み9.22%まで低下している。
ボラティリティが低下するということは、変動幅が縮小していることを意味する。
高値圏で変動幅が縮小するということは、高値警戒感を投資家が意識しているということである。
2017年にトランプ米政権が発足して以降、ボラティリティが低すぎる水準6%レベルまで低下すると、その後急拡大するパターンが見られる。
米国内の新型コロナの感染者数が減少傾向にあることを考えるならば、ボラティリティが急拡大する要因として注視すべきは、米中対立のリスクの激化である。
また、政策に対する期待に加えて、経済の先行きに対しても市場の関心が集まっていることを考えるならば、さえない指標データもボラティリティを拡大させる要因となろう。
6%の水準まではまだ余裕がある。
だが、米株の反落を警戒すべきフェーズに入りつつあることだけは意識しておきたい。
米株の動向
ユーロドルは上値の重い展開か
今週のユーロドルは、上値の重い展開を予想する。
市場のトレンド予測を反映するリスクリバーサルを確認すると、1週間および1ヶ月が低下基調へ転じており、通貨オプション市場の参加者はユーロドルの反落を予想している。
CFTCが公表している投機筋のユーロロング(買いポジション)が19万枚以上積み上がっていることを考えるならば、株高を背景とした米ドル安トレンドが続いても、1.1900前後で上値が抑制される展開を予想する。
なお、1.1900には再びオファーが観測され始めている。
一方、下値の焦点は1.17台の維持で変わらず。
米株高の調整局面では、この水準をトライする展開を予想する。
先週21日に相場をサポートしたフィボナッチ・プロジェクションの100%戻しの水準1.1758レベルを完全に下抜ける展開は、1.1700トライのシグナルとして意識したい。
1.17台の維持に失敗する場合、次のターゲットはフィボナッチ・プロジェクション161.80%の水準1.1631レベルを想定したい。
この水準は先月27日に1.17台へ上昇する際に、相場をサポートした経緯がある。
1.1750および1.1700にはそれぞれビッドが観測されている。
ユーロドルの短期予測
ユーロドルのチャート
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