上昇基調へ転じているユーロドル 次の焦点は1.19への上昇 / ドル円は三度104円台の維持が焦点に
今日のポイント:『ユーロドルは上昇基調を維持。次の焦点は1.19台への到達。上下のチャートポイントについて。ドル円は104円台の維持が焦点に。米長期金利の動向がトレンドを左右すると予想』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
上昇基調へ転じているユーロドル 次の焦点は1.19への上昇
ペロシ米下院議長は当初、今月20日を景気対策協議の期限と定めていたが、継続する方針へ転換した。
協議の延長に対する米国株式市場の反応は薄かったが、外為市場ではリスク選好のムードが高まり、昨日の米ドルは対ユーロと円で下落する展開となった。
ユーロドルは、短期レジスタンスラインを突破した後も上昇基調を維持し、現在は9月に相場の上値を抑制した1.1880レベルの攻防となっている。
欧州株の軟調地合いは気になるが、米株がしっかりしている間は、米ドル安がユーロドルのサポート要因となろう。
また、EUが初めて発行したソーシャルボンドへの旺盛な需要が、ユーロ相場をサポートする可能性があるとの意見も聞かれる。
再び強さを取り戻したユーロドルの次の焦点は、1.19台の上昇である。1.1900にはオファーが観測されている。
1.19台へ到達する場合、最初の焦点は1.1940レベルの攻防となろう。今年の8月以降、ユーロドルはローソク足の実体ベースで1.1940の突破に失敗し続けている。
一方、下値の焦点は1.17台の維持で変わらず。1.1700にはビッドが観測されている。
ユーロドルのチャート
ドル円は三度104円台の維持が焦点に
昨日のドル円は日足ローソク足で大陰線が示現し、104円台へ下落している。
通貨オプション市場のリスクリバーサルを確認すると、1週間のそれが急低下している。その一方、予想変動率(1週間)は上昇している。
これらの動向は、市場参加者がドル円の短期的な下落を意識していることを示唆している。
ドル円の短期予測
目先、ドル円の焦点は104円台の維持である。7月31日と9月21日に104.00をトライした際は、104円台の維持に成功した。
104.00トライの要因としては、リスク選好による米ドル安圧力の高まりか、米株の下落が続くことによる円高圧力の高まりと想定している。
現在は、前者(米ドル安の圧力の高まり)により104.00をトライする可能性が高まっている。
この局面で注目すべきは、米長期金利(以下では米金利)の動向である。直近の動きを確認すると、0.80%の水準を突破し0.836%と、6月10日以来の水準まで上昇している。
株高局面で米金利の反発基調が続く場合は、ドル円をサポートしよう。このケースでは104円台の維持を予想する。
一方、『米株高/金利低下』の展開となれば、米ドル安の圧力により104.00をブレイクする展開を警戒したい。104.00にはビッドの観測あり。
ドル円と米長期金利のチャート
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