豪ドルは0.70台の維持なるか？ / ユーロドルは反落リスクを警戒
今日のサマリー。「株高→米ドル安」のトレンドが続いている。豪ドルは0.70台の維持が焦点。ユーロドルは1.15台の攻防が焦点。1.15レベルの突破に失敗する場合、反落を警戒したい。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
豪ドルは0.70台の維持なるか？
昨日の外為市場は、株高を背景に米ドル安優勢の展開となった。
FEDの超金融緩和政策による「株高→米ドル安」のトレンドが始まった4月以降、この流れにいち早く反応したのが豪ドルである。
実際にパフォーマンスを確認すると、豪ドルは他の主要な先進国通貨と比べて、4月の上旬から対米ドルで上昇幅が拡大していることがわかる。
主要通貨のパフォーマンス（先進国通貨）
現在も株高トレンドは続き、豪ドルは対米ドルで0.70の攻防となっている。
昨日はNYクローズの時点で、0.7013と0.70台の維持に成功した。
6月以降、0.70台で何度か上昇する局面は見られたが、0.70台の維持には失敗し続けてきた。
株高トレンドが続いている間に0.70台の水準へしっかりと乗せてくるならば、豪ドル相場はもう一段、上昇する展開を予想する。
「株高→米ドル安→豪ドル高」のトレンドが続く場合、目先の焦点は0.7061（6/10高値）の突破となろう。
この水準をブレイクする展開は、0.71レベルをトライするシグナルと想定したい。
一方、これまでと同じく0.70台の滞空時間が短ければ、0.68－0.70をコアレンジとした売り買い交錯相場を想定したい。
目先、反落の局面で注視すべきは、今月に入り相場をサポートしている21日MAの攻防となろう。
このMAは今日現在、0.6943レベルで推移している。
このMAを下方ブレイクする展開となっても、株式市場、特に米株が大きく崩れない限りは、0.68台で底堅さを維持する展開を想定したい。
豪ドル/米ドルチャート
ユーロドルは反落リスクを警戒
「株高→米ドル安」のトレンドにサポートされ、ユーロドルも1.14台の維持に成功している。
EU復興基金に対する期待が相場をサポートしていることも大きい。
そして、この期待というのが厄介である。
復興基金の創設自体はユーロ買い要因である。
だが、期待がユーロをサポートしている状況を考えるならば、事実でユーロが売られる展開も想定しておきたい。
焦点は1.15レベルの攻防となろう。
復興基金がユーロ買い要因となっても、再びこの水準の突破に失敗する場合、ダブルトップの形成を市場参加者に意識させよう。
米商品先物取引委員会（CFTC）のデータによれば、投機筋のユーロ買いポジションは10万枚の水準を突破してきた。
リスクリバーサルも低下基調にある。
これらの状況も、ユーロの反落を警戒する必要があることを示唆している。
ユーロドルチャート
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