WTI原油が上昇、時間外で 4月の米シェール生産が過去最大の減少へ
・米シェール各社、相場安と需要減に直面
・シェールは5月も減産続く、EIAが予想
ニューヨーク原油先物相場が日本時間14日の時間外取引で上昇。米エネルギー情報局(EIA)が米国時間13日、米国の4月のシェールオイル生産が過去最大の減少を記録すると予想したことが買い材料になっている。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の5月限は日本時間14日午後4時19分現在、13日終値を0.16ドル(0.71%)上回る1バレル=22.57ドルで推移している。
5月限は13日の通常取引で続落した。終値は前営業日比0.35ドル(1.5%)安の22.41ドル。
EIAは月例の掘削生産性リポートで、過去数カ月減少が続く米国のシェールオイル生産について、4月は日量約871万バレルとなり、前月からの減少幅が過去最大の日量19万4000バレルになると予想した。
5月のシェールオイル生産も同18万3000バレル減少し、同約853万バレルになる見通し。
シェールオイルを生産する主要7社すべてで減産が見込まれるという。各社は原油相場安と需要の急減で生産縮小を余儀なくされている。
これとは別に、EIAは先週、メキシコ湾やアラスカ産原油も含む米国のすべての原油生産について、2020年は平均同1176万バレル、21年は同1103万バレルになると予想した。
19年は過去最高の同1223万バレルだった。
OPEC減産
石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟の主要産油国で成るOPECプラスは12日、5月と6月に日量970万バレルの減産を実施することで合意した。
サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は13日、OPECプラスによる減産に加え、米国やカナダの減産などを合わせると、市場への供給量は世界生産の2割程度に相当する同1950万バレル減少すると述べたことが報じられている。
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