WTI原油が時間外で下落 ロシアが減産緩和を計画との報道
・OPECプラスの減産合意、6月末まで
・ブレント先物も下げに転じる
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物が27日のアジアでの時間外取引で下げている。ロシアが原油減産の7月からの緩和を計画しているとの報道が材料になっている。
WTI先物で期近の7月限は日本時間午前10時43分現在、26日の通常取引終値を0.26ドル(0.76%)下回る1バレル=34.09ドルで推移している。
26日の通常取引の終値は前週末比1.10ドル(3.31%)高の34.35ドル。各国の経済活動の再開で原油需要が持ち直すとの見方が増え、一時34.81ドルと中心限月として約2カ月半ぶりの高値を付けた。
ブルームバーグは日本時間27日早朝、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成されるOPECプラスの協調減産に参加しているロシアが、7月から減産の緩和を計画しているとの関係者の話を伝えた。OPECプラスの取り決めに順守する形で行われるという。
これに先立ち、ロシアのペスコフ大統領報道官は26日、原油の供給過剰に対応するためのOPECプラスの減産について拡大が必要かとの記者団の質問に、各国は状況の進展を精査するだろうと答えている。報道官は、この合意には厳密に定められた期間が存在するとし、ロシアは責任を持って参加していると述べた。
ロシアのエネルギー省は25日、同エネルギー相の議会での発言として、現在の供給余剰は日量700万~1200万バレルだが、需要の増加により6月から7月にかけて市場は均衡するとの予想を示した。
OPECプラス、6月に会合開催へ
OPECプラスは4月、日量970万バレルの協調減産を5月1日から2カ月間実施することで合意した。
ロシアは日量200万バレル減産し、OPECプラスの合意で約束した水準に達したとの同国のノバク・エネルギー相の発言をロシア通信(RIA)が先ごろ伝えている。
OPECプラスは6月上旬に会合を開き、減産継続を協議する。
ロンドンのインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)に上場する北海ブレント原油先物もアジアでの取引で下落。期近の7月限は通常取引終値を0.19(0.53%)ドル下回る35.98ドルで推移している。
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