株初心者が注目すべき日本株5選

取引を始める方法

初めての株式取引では、情報量に圧倒されたり、投資自体に抵抗を感じたりするかもしれません。しかし、適切な方法と考え方がわかれば、取引が魅力的で実りあふれるものになるでしょう。この記事では、初めての株取引に役立つアイデアと、現在注目の銘柄をご紹介します。

株初心者が考慮すべき点

最近では、初心者トレーダーには情報量が豊富すぎるあまりに、時に少々圧倒されることもあるようです。以下では、取引を開始する際に考慮すべき点をいくつか紹介します。

• 取引について学ぶ

市場、取引戦略、リスク管理について学ぶことを優先しましょう。本やウェビナー、ウェブサイト上の教育コンテンツなどを活用して、知識を蓄えることが大切です。

• 取引計画を立てる

取引計画とは、取引を行う際に守るべき一連のルールです。この計画には、投資目標、リスク許容度、エントリーポイントとエグジットポイント、取引を管理するための戦略などが含まれています。しっかりとした取引計画は取引の判断の目安となり、感情的な取引を避けることができます。

• リスク管理を徹底する

トレーダーは逆指値注文（ストップ注文）や指値注文（リミット注文）などのツールを活用することで、リスクを抑えることができます。逆指値注文では、あらかじめ指定した価格まで株価が下落した場合に、ポジションを終了するように設定できます。指値注文では、現在の価格よりも有利な価格で売買するように設定でき、好ましいエントリー・エグジットポイントを見つけるために市場を常時監視する手間が省けます。

• 取引記録をつける

投資の進捗状況を把握して改善点を特定したり、失敗から学んだりするために取引記録をつけましょう。取引記録は取引パターンを表すため、取引判断をより確かなものとします。

• 慣れ親しんだ会社から始める

株取引の初心者は、日常生活でよく見かける有名企業から取引を始める方が簡単かもしれません。ブランドやサービスを知っていることで、その会社がどれほどうまくいっているかを測りやすくなるでしょう。

• 株の流動性を考慮する

取引高や流動性の高い銘柄を選びましょう。取引が多い銘柄は売買をすぐに行うことができ、利益確定の機会が増えます。あまり知られていない小型株の方がリターンが大きい場合もありますが、入念な調査が必要なうえ、取引高が低い傾向があります。

株初心者向けの注目銘柄5選

ここでは、初心者向けの注目銘柄を5つご紹介します。（価格と株価推移は2024年11月26日時点の引用です。過去の値動きは、将来の株価動向を示すものではありません。）

1. キーエンス株式会社 (6861)

2. 株式会社リクルートホールディングス (6098)

3. 株式会社三井住友フィナンシャルグループ (8306)

4. 中外製薬株式会社 (4519)

5. 株式会社伊藤忠商事 (8001)

キーエンス株式会社 (6861)

キーエンス株式会社は、産業用センサや測定機器を中心とした精密機器メーカーです。世界的に高い評価を得ています。特に製造業や自動車産業で使用される製品は、生産効率や品質向上を支える重要な役割を果たしています。同社は革新的な技術力を武器に、国内外で事業を拡大し続けています。

2025年3月期第2四半期の決算では、売上高が前年同期比10.6％増の5,155億円、営業利益が同11.1％増の2,639億円となりました。また、親会社株主に帰属する純利益も6.0％増の1,897億円となり、堅調な業績を維持しています。同社のグローバル展開と積極的な投資活動が収益を支えているといえます。

株価は現在65,580円、PERは43.02倍と、市場平均を上回る水準にあります。この評価は、同社の安定した収益基盤や成長性を市場が高く評価していることを示しています。一方で、高いPERは短期的な利益確定売りのリスクを含む可能性もあるため、慎重な判断が必要です。

キーエンスの株は、特に技術革新や業界トレンドに敏感な短期トレーダーにおすすめです。たとえば、製造業の設備投資の動向や、円安が続く中での輸出企業の業績改善に注目するトレーダーにとって注目の銘柄と言えます。

株式会社リクルートホールディングス (6098)

株式会社リクルートホールディングスは、HRテクノロジーや人材派遣、マッチング&ソリューション事業を展開する企業です。求職者と企業をつなぐマッチングプラットフォームとして幅広いサービスを提供しています。IndeedやAirシリーズなどのサービスがその代表例で、国内外での認知度と利用者数の増加を目指した戦略が奏功しています。

2025年3月期第2四半期の決算では、売上収益が前年同期比5.4％増の1兆7,987億円、営業利益は同13.4％増の2,697億円、親会社株主に帰属する中間利益は同4.4％増の2,224億円となりました。同社は安定した収益基盤を維持しつつ、戦略的な投資や事業再編を通じて成長を続けています。

株価は10,180円、PERは45.04倍と高水準にあります。市場が同社の成長性を評価していることを示しているものと考えられます。しかし、高PERは今後の業績進展への期待を含むため、短期的なボラティリティも予想されます。

リクルートホールディングスの株は、特に多様な業界にアンテナを張り、トレンドに敏感な短期トレーダーに適しています。たとえば、求人市場や人材派遣市場の変動、SaaS事業の進展状況などに関連するニュースに基づいて迅速に取引を行いたいトレーダーに向いています。

株式会社三井住友フィナンシャルグループ (8306)

三菱UFJフィナンシャル・グループ（MUFG）は、日本最大級の金融機関です。国内外で幅広い金融サービスを展開しています。銀行業務を中心に、信託、証券、クレジットカード、資産運用など、多岐にわたる事業を手掛けています。その規模と事業多角化により、安定した収益基盤を誇ります。

2025年3月期第2四半期の決算では、経常収益が前年同期比21.1％増の6兆8,602億円、経常利益が37.3％増の1兆7,569億円、親会社株主に帰属する中間純利益が35.7％増の1兆2,582億円となり、強い業績成長を示しました。金利上昇による資金利益の改善や、国際業務の成長が業績を牽引しています。

現在の株価は1,794.5円、PERは14.39倍と、金融セクターとしては適正な水準にあります。PERの低さは、安定した収益性や配当の魅力を背景に、投資家にとって安心感を与える要素と言えます。一方で、金利動向や経済情勢の変化に応じた短期的な株価変動も期待できます。

MUFGの株は、特に配当や安定した業績を重視する投資家だけでなく、株価の小幅な値動きから利益を狙いたいトレーダーにもおすすめです。例えば、金利政策や国内外の経済指標に敏感な短期トレーダーは、決算発表や金融政策に関連するイベントに合わせて戦略を立てると良いかもしれません。

中外製薬株式会社 (4519)

中外製薬株式会社は、医薬品業界において国内外で注目される企業です。特に抗体医薬品や分子標的薬などの先進的な製品群を展開しています。同社はスイスのロシュ社と提携しており、国際的な事業基盤を持っています。最近では、フェスゴやバビースモといった新製品の成長が好調です。

2024年12月期第3四半期の決算では、売上収益が前年同期比3.7%増の8,685億円、営業利益が同31.8%増の4,186億円、当社株主に帰属する四半期利益は26.2%増の2,958億円となりました。国内市場では薬価改定や後発品の浸透により主力製品の売上が減少しましたが、海外市場ではロシュ向け輸出が伸び、特にヘムライブラが大幅に成長しました。

現在の株価は6,375円、PERは32.22倍で、業界平均と比較してやや高めです。同社の安定した収益基盤と研究開発力に支えられた成長期待が反映されていると考えられます。また、将来的な業績成長を市場が織り込んでいることも示唆しています。

中外製薬の株は、特にヘルスケア業界や新薬開発のトレンドに注目する短期トレーダーに向いています。たとえば、海外展開の進展や新薬の承認・販売開始に関するニュースは株価に影響を与える可能性が高く、それを利用して短期的な収益を狙いたいトレーダーにとって魅力的と言えるでしょう。

株式会社伊藤忠商事 (8001)

伊藤忠商事株式会社は、総合商社として幅広い分野で事業を展開しています。繊維、金属、食料、エネルギー、化学品など、多岐にわたる事業領域を持ち、グローバル市場におけるプレゼンスを拡大し続けています。特に最近では、情報・金融セグメントや住生活関連事業の成長が注目されています。

2025年3月期第2四半期決算では、収益が前年同期比7.6%増の7兆2,913億円、当社株主に帰属する中間純利益は6.2%増の4,384億円となりました。食品流通や情報・金融セグメントでの取引拡大、北米事業の成長などが主な牽引役です。同社は持分法投資からの配当金収入や、堅調な営業取引収入も支えとしており、安定した成長を維持しています。

現在の株価は7,450円、PERは13.47倍で、他のセクターと比較して割安感があります。同社の安定性が評価されているものと考えられます。配当や業績面での安定性を重視する投資家にとって、このPERの低さも魅力的です。

伊藤忠商事の株は、特に中長期的な配当収入を期待する投資家だけでなく、短期的な値動きを利用して取引したいトレーダーにも適しています。たとえば、世界経済や為替相場の変動、特定セグメントでの収益向上に関連するニュースに基づいて取引戦略を立てることで、利益を狙うことができるでしょう。また、同社の多角的な事業構造により、複数の分野での成長が期待できる点も魅力的です。

これらの銘柄を取引するには

IG証券で口座を開設すれば、株式CFDで日本株を簡単に取引することができます。

1. 取引システムにログインし、個別株口座を選択します。
2. 次に、取引したい銘柄名を検索し、取引チケット上で「買い」または「売り」を選択します。
3. ロット数を選択し、「注文確定」で取引を確定します。

※詳しくは、株式CFDについてのページをご覧ください。または、コールセンターまでお問い合わせください。