米国株 の 注目銘柄 5選【2024年最新】
世界最大の経済大国である米国は、投資環境や法整備の良さから、日本を含め世界中から多くの投資家を惹きつけています。この記事では、注目の米国株5銘柄を紹介します。取り上げる銘柄は時価総額に基づいて選ばれています。
米国経済の背景
世界最大の経済大国です。名目GDPは28兆7800億ドル、一人当たりのGDPは85,370ドルです。米国は19世紀後半から世界最大の経済大国であり、第二次世界大戦後はその規模をさらに拡大させました。
加速するインフレや新型コロナウイルス感染症、世界経済危機や自然災害など、米国は過去数十年間で様々な課題に直面してきました。直近2年間も、同国の経済力は少し弱まりました。しかしながら、その経済規模はいまだ世界最大です。
2024年第2四半期の成長率は前期比年率2.8％と堅調に推移しています。市場予想（2.0％）を大きく上回り、アトランタ連銀が発表している予測（2.6％）とほぼ一致する結果となりました。
また、2008年の金融危機以来、米国の債務残高の対GDP比も大幅に上昇しており、現在では123％となっています。
米国の経済を牽引するセクターはサービス業です。ヘルスケア、テクノロジー、小売などがあたります。GDPうちおよそ78％を占めるのがサービス業で、残りは工業と農業です。
FRBの金利政策と米国株の今後の見通し
米国連邦準備制度理事会（FRB）は、2024年に向けた金利政策の見直しを進めており、短期トレーダーにとって注目すべき動きが続いています。ゴールドマン・サックスは、今年11月から来年6月にかけて政策金利を3.25%～3.5%に引き下げると予測しており、複数回の利下げを見込んでいます。FRBは9月のFOMC（連邦公開市場委員会）で0.5%の利下げを行い、これまでの金融引き締めから少し緩和に転じました。ただし、金融政策は依然として制限的であり、インフレ圧力を抑えるための取り組みは続いています。
サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、インフレが予想どおりに落ち着くなら、年内にさらに1～2回の利下げもあり得るとの見方を示しています。また、米国の失業率が4.1％と長期平均に近い水準を維持しているため、雇用市場は安定し、もはやインフレの主な要因ではないとの判断も強調されました。経済全体が持続可能な成長軌道に乗りつつある中、FRBは慎重かつ戦略的に行動を続ける必要があるとされています。
こうした金利政策の動きは、株式市場にポジティブな影響を与える可能性があります。低金利の環境は企業の成長を後押しし、株価の上昇につながるため、短期トレード初心者にとっても好機となるでしょう。次のセクションでは、こうした状況で注目される米国株5選を紹介します。
米国株の注目銘柄5選
米国株のうち、注目銘柄を5つ紹介します。（価格と株価推移は2024年10月17日時点の引用です。また、過去の値動きは、将来の株価動向を示すものではありません。）
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FMC Corporation (FMC)
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Lincoln National Corporation (LNC)
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Brookfield Infrastructure Corporation (BIPC)
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Roivant Sciences (ROIV)
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PBF Energy (PBF)
FMC Corporation (FMC)
FMC Corporationは農業化学製品の世界的リーダーです。農薬や除草剤などを提供し、持続可能な農業を支援しています。同社は環境に優しい新製品の開発に注力し、グローバル市場で高い評価を得ています。
2024年第2四半期の売上は前年同期比2％増の10億4000万ドルに達し、調整後1株利益は0.63ドルで26％増加しました。営業キャッシュフローも前年同期から1億6100万ドル増加し、2億9200万ドルを記録しています。北米市場では除草剤の需要が24％増え、ブラジル市場でも好調でした。一方、インド市場では在庫調整の影響で減少しました。
同社の株価は62.82ドル、PERは5.69と割安な評価を受けています。競争環境や価格圧力の影響があるものの、リストラ効果と新製品の売上成長が今後の回復を支えると見込まれています。
短期トレーダーにとっては、割安なPERと市場の需要回復の兆しが魅力的で、業績改善に合わせた短期的な利益が期待できる銘柄です。
Lincoln National Corporation (LNC)
Lincoln National Corporation (LNC) は大手金融サービスプロバイダーです。生命保険、年金、退職プランなどの金融商品を提供しています。戦略的な再編を進める中、保険、退職プランサービス、アニュイティ（年金）などの部門が安定した成長を示しています。
2024年第2四半期の純利益は8億8400万ドル（1株あたり5.11ドル）となり、前年同期の5億200万ドルから大幅に増加しました。この成長は主に、資産管理事業の売却による4億3600万ドルの利益、および市場リスクベネフィットの改善による198百万ドルの影響によるものです。
同社の株価は33.62ドル、PERは3.54で、金融業界の中でも割安な評価を受けています。
事業ごとの収益も安定しており、特にアニュイティ部門では前年同期比10%の収益増を記録しています。小規模市場での販売が好調で、退職プランサービス部門のアカウント残高も12%増加しました。
短期トレーダーにとっては、PERの低さと同社の事業再編による収益改善が魅力的です。市場環境や金利の変動に影響されやすいため、経済イベントを捉えた短期的な投資に向いています。
Brookfield Infrastructure Corporation (BIPC)
Brookfield Infrastructure Corporation (BIPC)は、世界中のユーティリティ、輸送、ミッドストリーム、データセンターなど幅広いインフラ資産を運営する企業です。同社は安定したキャッシュフローを生み出す規制された資産や長期契約を中心に、持続可能なインフラ投資を行っています。2024年第2四半期では、AI採用の拡大によってデータや電力、ガスセクターでの資本展開が加速し、事業成長が促進されました。
この四半期の純利益は800万ドルと前年同期の3億7800万ドルから減少しましたが、FFO（運営資金）は6億800万ドルで前年同期比10％増となりました。輸送部門が60％の成長を記録し、ブラジルの鉄道・物流事業への追加投資も貢献しました。インフレに連動する料金設定や最近の買収が、ユーティリティとデータ部門の成長を支えています。
株価は42.48ドル、PERは5.12と割安な評価を受けており、長期的な投資家に加え、短期トレーダーにとっても魅力的です。金利や経済の変動に対応するインフラ資産を保有しているため、短期的な市場変動を捉えた戦略に適しています。また、AI市場の成長に伴うデータセンターの需要増も、短期的な収益機会を提供しています。
Roivant Sciences (ROIV)
Roivant Sciences (ROIV) は、医薬品開発を専門とするバイオテクノロジー企業で、複数の疾患に対する新薬の研究を進めています。2024年6月30日までの第1四半期では、主力製品であるVTAMAの売上が1,840万ドルに達し、約43万件の処方が行われました。Roivantのパイプラインには、筋炎や非感染性ブドウ膜炎に対する新薬が含まれており、治験が順調に進展しています。さらに、同社は4月に発表した6億4,800万ドルの自社株買いを完了し、6月末時点で総現金保有額は57億ドルとなっています。
第1四半期の純利益は5,750万ドルで、前年の3億2,780万ドルの赤字から大幅な改善を見せました。研究開発費は1億3,320万ドルに増加しましたが、マーケティング費用の削減により、販売・管理費は前年同期比で減少しました。また、米国でのTelavant事業の売却により、1億1,000万ドルの収益を計上しています。
株価は11.95ドルで、PERは2.14と割安であり、医薬品セクターへの投資を検討している短期トレーダーにとって魅力的な銘柄です。特に、進行中の治験からの良好なデータが出た場合、株価の急上昇が期待されます。バイオ医薬品セクターの特性上、治験の進捗や新薬承認に伴う市場の反応を捉えた迅速なトレードが成功の鍵となります。
PBF Energy (PBF)
PBF Energyは、米国を拠点にした大手独立系石油精製会社です。カリフォルニア、デラウェア、ルイジアナ、ニュージャージー、オハイオに精製所を運営しています。同社は、持続可能な次世代燃料の生産を目指す「St. Bernard Renewables」との共同事業も展開しています。環境に配慮した運営と地域社会への貢献を掲げ、信頼性の高いエネルギー供給を提供することを使命としています。
2024年第3四半期の決算発表は10月31日に予定されており、これにより、同社の最新の業績が公開されます。同社の事業は、経済状況やエネルギー市場の変動に大きな影響を受けやすいため、最新の市場動向が注目されています。
株価は32.4ドル、PERは5.39と割安であり、短期トレーダーにとっては魅力的な銘柄です。エネルギー市場での変動を敏感に捉え、原油価格や精製マージンの変化に対応する戦略が求められます。特に、同社の持続可能な燃料事業の成長は、今後の株価上昇のカタリストとなる可能性があり、短期的なトレード機会が期待されます。
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