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強気相場の勢い増す米国株、ナスダック100は最高値が視野に、ネットフリックスの決算に注目

強気相場にある米国株。その勢いが増している。大手銀行の決算が好感され、先週11日の市場でダウ平均とS&P500種株価指数が再び最高値を更新した。米金利の上昇局面でも情報技術セクター(グロース株)が米株高のけん引役となり、ナスダック100を下支えしている。17日にネットフリックスが3Q決算を発表する。内容次第では、ナスダック100が最高値をトライするきっかけになり得る。

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記事のポイント

・米長期金利が上昇するなかで、情報技術セクターが先週の株高をけん引した
・今週の注目材料は、ネットフリックスの3Q決算と9月の米小売売上高となろう
・最高値を更新するダウとS&P500、その後と追うナスダック100
・ナスダック100、今週の焦点は最高値のトライと更新となろう


ナスダック100のチャートポイント

上値の水準(レジスタンス)

・20,690:7月10日に付けた最高値
・20,585:7月15日高値
・20,314:10月10日高値

下値の水準(サポート)

・20,073:フィボナッチ・リトレースメント23.6%水準
・20,015:10日線(10/11日時点)
・19,876:21日線(10/11日時点)
・19,600:サポート転換した水準


強気相場の勢い増す米国株

米国株が強気相場を維持している。JPモルガン(JPM)など大手銀行の決算が好感され、11日の市場でダウ平均とS&P500種株価指数(以下ではS&P500)が再び最高値を更新した。

中小型株の代表的な株価指数ラッセル2000は前日比で2.1%上昇し、ダウ平均とS&P500の上昇率を上回った。中小型株にまで買いが広がる状況は、米国株の強気相場に勢いが増していることを示唆している。

アメリカ株価指数の騰落率:10月11日

アメリカ株価指数の騰落率:10月11日

ブルームバーグのデータで筆者が作成

情報技術セクターが米株高をけん引

米国株の強気相場に勢いが増していることは、S&P500のセクター別パフォーマンスも示唆している。

先週の騰落率を確認すると、エヌビディア(NVDA)などの主力半導体株やアップル(AAPL)などに代表される一部の大手ハイテク株が属する情報技術セクターが、S&P500の上昇をけん引していたことが分かる。

注目すべきは、アメリカの債券市場で長期ゾーンの利回りが上昇している局面にあっても、情報技術セクターが最も上昇したことである。14日のIG為替レポート「ドル円の週間見通し 同時に進行するドル高と円安、今週の注目指標は米小売売上高、ドル円の焦点は150円のトライ」で述べたとおり、11日の市場で10年債利回りは4.11%台、20年債利回りは4.46%台、そして30年債利回りは4.41%台まで上昇した。

長期ゾーン利回りの上昇は、株式市場にとって売り要因となり得る。しかし、中小型株と情報技術セクターは先週最も上昇した。この動きは、アメリカの株式市場に参戦する投資家が、今の米金利上昇は景気の堅調さを反映した「良い金利の上昇」であると捉えていることを示唆している。

S&P500セクター別 週間の騰落率:10月7日~11日

S&P500セクター別 週間の騰落率:10月7日~11日

ブルームバーグのデータで筆者が作成

ネットフリックスが3Q決算を発表

S&P500のグロース指数とバリュー指数の動向を確認すると、グロース指数が優勢の状況にある。上で述べた情報技術セクターの買いが下支え要因となっていることが分かる。

本来であれば、長期ゾーン利回りの上昇はグロース株の割高感を市場参加者に意識させる要因である。ゆえに、グロース株の売り要因となる。それでもグロース指数は上昇トレンドを維持している。

今週もこの状況を維持できるかどうか?この点を左右するのが、17日に発表されるネットフリックス(NFLX)の決算(第3四半期、以下では3Q)となろう。

S&P500 グロース指数とバリュー指数の動向:年初来

S&P500 グロース指数とバリュー指数の動向:年初来

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 2023年末を100として指数化

ブルームバーグがまとめたアナリストコンセンサスによれば、3Qの一株利益(EPS)は5.12ドルと、前年同期比で37.24%増の見通しとなっている。一方、売上高は97億7,000万ドルと、同比14.39%増が見込まれている。また、有料総会員数は2Qの2億7,000万人台から2億8,100万人台へ増加する見通しとなっている。

会員一人当たりの平均収益は11.65ドルと2Qから横ばいの見通しにあるが、第4四半期(4Q)には、「ジェイク・ポール対マイク・タイソン」(現地時間11月15日に放送予定)、NFLのクリスマスデーゲーム独占配信(現地時間12月25日に放送予定)そして大ヒットした「イカゲーム2」(12月26日から配信予定)など、同社の利益成長に貢献することが予想される有望コンテンツが増加する。また、2025年には社内のアドテクノロジーと広告パートナーシップの改善も見込まれている。

ガイダンス(見通し)も含めて投資家の期待を上回る場合、下で取り上げるナスダック100の押し上げ要因となることが予想される。

ネットフリックスの決算サマリー

ネットフリックスの決算サマリー

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 赤の棒グラフ:3Qコンセンサス(10月14日時点)


ナスダック100は最高値が視野に

ナスダック100は現在、最高値を更新し続けるダウ平均S&P500の背中を追っている。

先週10日、9月26日の高値20,273レベルを突破し、20,314レベルまで上昇する局面が見られた。翌11日は20,313レベルで上昇が止められた。20,310レベルを目先のレジスタンスポイントと想定しておきたい。

日足のMACDはゼロラインを上回る水準にある。RSIは買われ過ぎの水準付近で推移しているが、デッドクロスを形成し低下トレンドへ転じるムードにはない。10日線、21日線そして50日線が上から順に並び、かつ上昇基調にあることも考えるならば、テクニカルの面でもナスダック100の地合いの強さがうかがえる。

今週もナスダック100が上値を目指す場合は、20,310台(10日の高値20,314)を完全に突破し、7月15日の高値20,585のトライを想定しておきたい。

ナスダック100が20,585レベルをも難なく突破すれば、7月10日に付けた最高値20,690レベルの攻防が焦点に浮上しよう(終値ベースでの最高値は20,675)。

ナスダック100のチャート:日足 2024年7月以降

ナスダック100のチャート:日足 2024年7月以降

出所:TradingView

9月の小売売上高にも注目

ネットフリックスの決算の他、9月の米小売売上高もナスダック100が最高値をトライするきっかけになり得る。こちらのIG為替レポートで述べたとおり、9月の個人消費は前月比で拡大が見込まれている。予想以上に強い内容となれば、景気のソフトランディング期待がさらに高まるだろう。

上で取り上げた情報技術セクターは景気敏感セクターでもある。また、グーグルを傘下に持つアルファベット(GOOGL)やアマゾン(AMZN)、そしてテスラ(TSLA)などマグニフィセントセブンの一角に名を連ねるこれら主力の銘柄も、景気敏感セクターに分類される。ゆえに、強い小売売上高はナスダック100の上昇要因と想定しておきたい。

米国の小売売上高:2023年9月以降

米国の小売売上高:2023年9月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成

ナスダック100のサポート水準は?

ネットフリックスの決算や9月の米小売売上高が株安の要因となれば、ナスダック100には調整売りの圧力が高まるだろう。

今週、ナスダック100が下値を目指す場合は、20,000ポイントの維持が焦点となろう。20,073レベルはフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準にあたる。また、先週11日に10日線が20,000ポイント台へ到達した(上の日足テクニカルチャート、緑ラインを参照)。

ナスダック100が20,000ポイントを下方ブレイクする場合は、21日線までの反落を想定しておきたい。この移動平均線は11日時点で19,875レベルで推移している(上の日足テクニカルチャート、黄色ラインを参照)。

今週は21日線までの反落を想定しておきたい。しかし、ネットフリックスの決算と9月の小売売上高がさえない内容となる一方で、中東懸念が米金利の上昇要因となる場合は、米国株の下落幅が拡大する可能性がある。

リスク回避のムードが強まれば、ナスダック100はサポートラインへの転換が確認された19,600レベルを視野に下落幅が拡大する可能性が出てくる。

先月の20日以降、相場をサポートしているフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準19,683の下方ブレイクは、19,600をトライするサインと捉えたい。

また、19,600-19,680レベルをサポートゾーンと捉えたい(下の1時間足チャート、黒矢印を参照)。

ナスダック100のチャート:1時間足 9月以降

ナスダック100のチャート:1時間足 9月以降

出所:TradingView


ナスダック100のチャートポイント

上値の水準(レジスタンス)

・20,690:7月10日に付けた最高値
・20,585:7月15日高値
・20,314:10月10日高値

下値の水準(サポート)

・20,073:フィボナッチ・リトレースメント23.6%水準
・20,015:10日線(10/11日時点)
・19,876:21日線(10/11日時点)
・19,600:サポート転換した水準



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