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エヌビディアからテスラへ株高のけん引役が交代?S&P500は初の5500超え、目先の見通し

S&P500種株価指数(SPX)は2日、終値ベースで初めて5,500ポイントを突破した。S&P500指数の強気相場を支えているのが、テスラ(TSLA)の上昇である。失速するエヌビディア(NVDA)に代わり、他のマグニフィセント銘柄も6月以降、じわりと上昇している。目先のS&P500指数の見通しは?注目の上値水準は?

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この記事のポイント

・テスラ株の上昇幅が急速に拡大、6月以降約30%の上昇率
・失速するエヌビディアに代わり指数を下支えするマグニフィセント「6」
・S&P500指数、次の焦点は5,580レベルのトライ&ブレイクとなろう
・一方、反落の局面では10日線と21日線の攻防に注目したい


テスラ、株高けん引の新たな筆頭候補に

これまで米株高をけん引してきた半導体大手エヌビディア(NVDA)が失速している。しかし、S&P500種株価指数(SPX、以下S&P500指数)は2日の株式市場で初めて5,500ポイントを突破し、終値ベースで最高値5,509.02(33.92ポイント高 / 0.62%高)で引けた。連日で最高値を更新する展開となった。

2日の米株高をけん引したのが、電気自動車大手のテスラ(TSLA)だった。この日発表された第2四半期の納入台数は前年同期比4.8%減の44万3,956台と、LSEGがまとめたアナリスト12人の予想43万8,019台を上回った。2四半期連続での減少は今回が初めてだった。しかし、アナリスト予想よりも減少が小幅だったことで、この日テスラ株は前日比21.40ドル高(10%高)の231.26ドルと、今年1月11日以来の高水準で引けた。

しかし、テスラ株の上昇は昨日始まったことではない。エヌビディアが失速し始めた6月以降のパフォーマンスを確認すると、テスラ株の上昇幅が拡大の傾向にあることが分かる。

特に6月下旬以降、上昇幅が急速に拡大していることで、S&P500指数もこの動きにサポートされていることが分かる。

テスラ、エヌビディア、S&P500指数のパフォーマンス:6月以降

テスラ、エヌビディア、ナスダック100のパフォーマンス:6月以降 ブルームバーグのデータで作成

米株高のけん引役はテスラだけじゃない

S&P500指数(SPX)を支えているのはテスラ(TSLA)だけではない。

同じく6月以降のパフォーマンスを確認すると、テスラに負けじとアップル(AAPL)やアマゾン(AMZN)など、エヌビディア(NVDA)を除いたマグニフィセント「6」もじわりと上昇していることが分かる。

S&P500指数はこれらマグニフィセント「6」の動きにサポートされ、7月以降はじわりと上昇するムードにある。

筆者は、エヌビディアの調整相場が半導体株全体に及ぼす影響を警戒していた。また、6月のISM製造業景気指数など直近のさえない経済指標は景気の先行きリスクを意識させる要因になり得た。ゆえに、こちらのIG米国株レポートでは下落相場を警戒する必要性について述べた。

しかし、エヌビディアに代わる新たな株高のけん引役としてマグニフィセント「6」が名乗りを上げてきた。

また、米債市場で長期金利の上昇が抑制されていること、さらに予想を下回る経済指標が材料視されていない状況も考えるならば、今後1週間のS&P500指数は調整の反落を挟みながら、新たな上値の水準の見極めが焦点となろう。

マグニフィセント銘柄(エヌビディアとテスラ除く)とS&P500の動向:6月以降

マグニフィセント銘柄(エヌビディアとテスラ除く)とS&P500指数のパフォーマンス:6月以降 ブルームバーグのデータで作成

6月のISM非製造業景気指数

今日は6月のISM非製造業景気指数が発表される。市場予想は52.6と、5月の53.8から低下する見通しである(下のチャートを参照)。

アメリカはサービス業の国である。ゆえにISM製造業景気指数と比べて、非製造業景気指数の内容は株式市場の動向を左右する可能性がある。

焦点は、予想以上にさえない内容となる場合、S&P500指数(SPX)がどのような反応を示すか?である。

新規受注や雇用などを含めサービス業の景況感が全体的に悪化すれば、将来の景気懸念を市場参加者に想起させる。それでも株高で反応する場合は、下で述べるレジスタンスの水準を視野に、S&P500指数は上昇する展開を想定しておきたい。「さえない経済指標→米長期金利の低下」が指数を下支えする展開も予想される。

明日4日は、独立記念日で米国市場が休場となる。ゆえに、ISM非製造業景気指数が予想どおりに低下すれば、ポジション調整(調整売り)の口実に利用される展開も予想される。このケースでのS&P500指数は、以下で述べる移動平均線の攻防に注目したい。

ISM非製造業景気指数の動向:23年6月以降

ISM非製造業景気指数の動向:23年6月以降 ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 赤の棒グラフとドット:6月の市場予想

S&P500、目先の見通しとチャート水準

5,500ポイントの維持と5,580のトライ

S&P500指数(SPX)が続伸する場合は、5,500ポイントを維持することになろう。この状況が確認される場合、向こう1週間の焦点は、フィボナッチ・エクステンション100%の水準「5,580」レベルのトライそしてブレイクアウトとなろう。

6月28日の高値水準5,523ポイントを完全に上方ブレイクする場合は、5日以降5,580レベルをトライする展開を想定しておきたい。

反落の局面では2つの移動平均線の維持が焦点に

一方、S&P500指数(SPX)が調整売りで反落する場合は今日以降、10日線(2日時点5,474レベル)と21日線(2日時点5,422レベル)、これら2つの移動平均線の攻防に注目したい。短期サポートラインの下方ブレイクは、21日線をトライするサインとなろう。

また、6月25日以降S&P500指数を下支えしているフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準「5,431」レベルも目先1週間の重要なサポート水準として意識しておきたい(下の45分足チャートを参照)。

S&P500種株価指数のチャート:日足 今年4月以降

S&P500種株価指数のチャート:日足 今年4月以降

出所:TradingView

S&P500種株価指数のチャート:45分足 6月上旬以降

出所:TradingView


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