米キャピタルゲイン増税案、原案に修正施し成立の可能性も
バイデン米大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン税の引き上げを提案する見通しであることが伝えらえた。米議会の上下両院で民主党が多数派を占めていることを考慮すれば、法案は可決される可能性がある。ただし、原案に何らかの修正が施される公算が大きい。
バイデン米大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン税の税率を現行のほぼ2倍に引き上げることを提案する見通しであることが伝えらえた。米議会の上下両院で民主党が多数派を占めていることを考慮すれば、法案は可決される可能性がある。ただし、原案に何らかの修正が施される公算が大きい。
ブルームバーグが22日、複数の関係者の話として伝えたところによると、大統領は所得が100万ドル以上の個人に対するキャピタルゲイン税率を現行の20%から39.6%へと引き上げることを提案する見通し。キャピタルゲインに対する連邦税の税率は、投資収入への付加税を合わせると最高で43.4%になる可能性がある。
28日の上下両院合同会議での演説で増税策の一部として発表する見通しという。
民主党が増税案を通すためには、議席数で共和党と拮抗している上院で過半数を確保する必要がある。しかし、大統領の提案に対し、身内であるはずのジョー・マンチン上院議員(ウェストバージニア州選出)、あるいは他の民主党議員が反旗を翻すかもしれない。
マンチン議員は今月初め、大統領が打ち出した2兆ドル規模のインフラ投資計画を賄うための法人税率の21%から28%への引き上げ案について、そのままの形では高すぎるため支持しないと表明。世界平均である25%への引き上げなら支持は可能と述べた。
同議員はまた、先月成立した1兆9000億ドル規模の追加経済対策法案の上院での審議で失業給付上乗せ措置の内容に反対。これにより審議が12時間近く滞った。
法人税率引き上げ案については自身以外にも数人の民主党議員が問題だと考えているとマンチン議員は語っている。キャピタルゲイン増税案でも同じことが繰り返されるかもしれない。
こうした身内議員を納得させるため、伝えられている原案から税率を引き下げたり、課税の対象とする所得を原案の100万ドルから引き上げたりといった修正が施される公算は大きい。
報道は発効時期などの詳細に言及しておらず、未だ分からないことが多い。中身が明らかになるまで、株式相場は幾分不安定になる可能性がある。
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