【新型コロナ】小林製薬と中外製薬が上場来高値、「アビガン」の富士フイルム続落
・除菌関連製品の特需続くとの見方
・「アビガン」原料生産のデンカは大幅続落
8日の東京株式市場で小林製薬<4967>が上場来高値を更新した。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、除菌関連製品の特需が続くとの期待で買われた。中外製薬<4519>も同様に上場来高値を更新。開発した医薬品について、新型コロナを対象とする臨床試験が始まったことを明らかにしている。
小林製薬の終値は前日比490円(4.73%)高の1万840円。一時、5.7%高となる1万940円まで買われ、株式分割考慮後の上場来高値を4営業日連続で更新した。
3月13日に付けた年初来安値7220円からこの日の高値まで、3週間余りで51.52%上昇した。
小林製薬はマスクや除菌関連製品のほか、のどの殺菌をする「のどぬ~るスプレー」などを手掛ける。
中外製薬の終値は640円(4.92%)高の1万3660円。 一時、5.45%高の1万3730円まで買われた。
小林製薬と同様、3月13日に年初来安値を付けた。この安値である9520円からこの日の高値までの上昇率は44.22%。
中外製薬は先月、関節リウマチ治療薬「アクテムラ」について、親会社のスイスの製薬大手ロシュが新型コロナへの有用性を確認する臨床試験を始めたと発表した。
この臨床試験は新型コロナによる肺炎で入院した患者を対象に米国を含む複数の国で実施される。米国ではロシュ傘下のジェネンテックが臨床試験の承認を取得した。
アクテムラは2005年に国産初の抗体医薬品として発売された。関節リウマチなどの効能・効果で承認を得ている。
富士フイルム
富士フイルムホールディングス<4901>は続落した。終値は97円(1.66%)安の5732円。
短期売買の個人投資家らの資金の流出が継続した。新型コロナウイルスの治療効果が期待される抗インフルエンザ薬「アビガン」の需要増加への期待で、6日に上場来高値となる6420円を付けていた。
アビガンの原料を生産すると発表したデンカ<4061>は大幅続落。終値は124円(4.35%)安の2728円。
デンカは2日の取引終了後、アビガンの原料となる有機化合物「マロン酸ジエチル」の生産を始めると発表。政府から要請を受けて決定したという。
これを受けて3日と6日の取引でデンカはストップ高まで買われていた。
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