ホシザキが反発、大和とゴールドマンが目標株価上げ
・投資判断はともに「中立」継続
・企業統治をオアシスが評価
11日の東京株式市場で業務用厨房機器メーカーのホシザキ<6465>が反発。証券大手が目標株価を引き上げたことや、資産運用会社が同社の企業統治(ガバナンス)などを評価するコメントを発表したことなどが買い材料になったもよう。
終値は前週末比210円高(2.2%)高の9750円。一時2.62%高の9790円まで上昇した。
大和証券はこの日、ホシザキの目標株価を7000円から9100円に引き上げた。投資判断は中立の「3」で据え置いた。
一方、8日にはゴールドマン・サックス証券がホシザキの目標株価を8600円から9000円に引き上げた。投資判断は「中立」で据え置いている。
ホシザキは7日に「企業価値向上に向けた取り組みに関するお知らせ」、「期末配当予想の修正に関するお知らせ」、および「Oztiryakiler Madeni Esya Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketiへの出資及び株式取得(持分法適用関連会社化)に関するお知らせ」と題する一連のリリースを発表。トルコの業務用厨房機器メーカーOztiを買収すること、配当金を増額して配当性向35%を目指すこと、戦略的に自社株買いを検討すること、独立社外取締役の割合を3分の1以上にするために上場会社を経営した経験を持つ独立社外取締役を増員することなどを明らかにした。
これを受けて同社株を受益所有する香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメント・カンパニーが8日に論評を発表。オアシスの創立者で最高投資責任者のセス・フィッシャー氏はこの中で、このような最近の行動に期待を感じており、更なる前進が見られることを期待していると表明した。
また、2018年10月30日に発覚した売上高関連の不祥事の後、ホシザキは前向きな歩みを進めているとオアシスは考えているとし、ホシザキ会長の坂本精志氏が代表権を返上したこと、同社が執行役員制度を導入したこと、英文での情報開示を開始したこと、営業担当取締役の尾崎司氏が同社を去ったことを、オアシスは評価しているとした。
さらに、こうした行動がオアシスの提案に沿ったものであると考え、これまでに達成された進ちょくに関してホシザキに感謝すると述べている。
1万円回復迫る
ホシザキの株価は7日、9940円まで上昇して年初来高値を更新。1万円の大台回復まであとわずかとなった。
7日の場中に発表した19年12月期3四半期累計(1~9月)の連結営業利益が294億円(前年同期比8.5%減)となり、通期の会社計画345億円に対する進ちょく率が85.1%となったことが好感された。
不祥事が発覚する前日の同社株の終値は1万280円だったが、発覚当日に終値で1万円を割り込み、これ以降、1万円の大台の回復には至っていない。今年の安値は3月11日の6680円。
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