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膠着状態のドル円、焦点は移動平均線のブレイク、きっかけは米雇用統計に

ドル円(USD/JPY)は現在、21日線と50日線の間で売り買いが交錯し、新たな局面へシフトするきっかけを待つ状況にある。本日、そのきっかけとなり得るのが、5月の米雇用統計である。2つの移動平均線の攻防で、より意識すべきはどちらの方か?移動平均線をブレイクした後、次に注目したいチャートの水準は?


サマリー

・ドル円は現在、21日線と50日線の狭間で売り買いが交錯している
・今晩の米雇用統計で、どちらの移動平均線をブレイクするのか?が焦点に
・21日線を上方ブレイクする場合、次は158.00のトライが焦点となろう
・50日線を下方ブレイクする場合は、152.00レベルが視野に入る可能性あり


ドル円、21日線と50日線の狭間で売り買いが交錯

テクニカル分析の観点からみると、ドル円(USD/JPY)は現在、重要な局面にある。その局面とは、2つの移動平均線の攻防-21日線と50日線の攻防である。

日銀の政策動向を意識した円高を止めたのが50日線である。しかもこの移動平均線は、今の上昇相場を象徴するトレンドライン(短期サポートライン)と並んで推移している(下のチャート、青ラインを参照)。

ゆえに、50日線の下方ブレイクは、テクニカルの面で新たな下落局面へシフトするシグナルになり得る。

一方、反発の局面では、21日線で相場の戻りが止められている。3日連続で相場の反発を止めている状況は、レジスタンス転換の可能性を示唆している(下のチャート、緑ラインを参照)。

今日現在、21日線は156.23レベル、50日線は154.94レベルで推移している。

ドル円のチャート:日足 23年12月以降

ドル円のチャート:日足 23年12月以降 TradingView提供のチャートで作成

きっかけは米雇用統計に

ドル円(USD/JPY)が21日線と50日線、どちらの移動平均線をブレイクするにせよ、本日そのきっかけとなり得るのが今晩の5月米雇用統計である。

4月の雇用統計は労働市場の軟化を示唆する内容となった。6月に入り発表された経済指標は、米金利の低下要因となっている。この状況で、4月に続き5月の雇用統計でも労働市場の軟化を示す内容が確認される場合は、米金利の低下幅がさらに拡大することが予想される。

こちらのIG為替レポートで指摘したとおり、ドル円と日米の利回り格差の相関が戻っている。ゆえに、さえない米雇用統計はドル円の下落要因となろう。このケースでは、50日線(短期サポートライン)の下方ブレイクを想定しておきたい。

一方、5月の米雇用統計が労働市場の堅調さを示す場合は、「米金利の反発→米ドルの買い戻し」が予想される。米金利の反発を受け、日米の利回り格差は拡大しよう。ドル円は、21日線を上方ブレイクする展開を想定しておきたい。

米国の雇用統計 各項目の動向:23年5月以降

米国の雇用統計 各項目の動向:23年5月以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成 / 赤の棒グラフとドット:5月の市場予想

より意識すべきは50日線の下方ブレイク

通貨オプション市場の動向をみると、リスクリバーサルは1週間のそれが特にドルプットへ傾く状況にある。一方、1週間の予想変動率はじわりと上昇幅が拡大している。

21日線がドル円(USD/JPY)の戻りを止めている状況や日足のMACDがデッドクロスとなりゼロラインを目指すトレンドにあることも考えるならば(上の日足ローソク足チャート、赤矢印を参照)、今のドル円は、50日線の下方ブレイクの方をより意識する局面にある。

ドル円のリスクリバーサルと予想変動率の動向:日足 23年11月以降

ドル円のリスクリバーサルと予想変動率の動向:日足 23年11月以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成

50日線のブレイクと次のサポート水準

ドル円(USD/JPY)が50日線(短期サポートライン)を完全に下方ブレイクする場合は、重要テクニカルラインを下抜けることになる。ゆえに、市場参加者にはドル円の弱気地合いが強まる可能性を意識させよう。

ドル円が50日線以下の攻防となる場合、まずは今月4日の円高局面で付けた安値154.50レベルの攻防に注目したい(下の4時間足チャートを参照)。

ドル円がこのサポートポイントをも難なく下方ブレイクする場合は、153円台の攻防となろう。このケースでは、5月中旬の安値153.60レベルのトライが最初の焦点となろう(下の4時間足チャートを参照)。


21日線のブレイクと次のレジタンス水準

一方、ドル円(USD/JPY)が21日線を上方ブレイクする場合は、レジスタンス転換の可能性が意識されている156.50レベルのトライおよび上方ブレイクが次の焦点となろう(下の4時間足チャート、紫の矢印を参照)。この水準は、今月4日以降の反発を止めている。

ドル円のチャート:4時間足 4月25日以降

ドル円のチャート:4時間足 4月25日以降 TradingView提供のチャートで作成

次に注目すべき新たなチャートの水準は?

ドル円(USD/JPY)が21日線を上方ブレイクするにせよ、50日線(短期サポートライン)を下方ブレイクするにせよ、どちらかの移動平均線を突破する場合は、新たなトレンドが発生する可能性を意識したい。

ドル円が21日線を上方ブレイクする場合、次の焦点は158.00レベルのトライおよび上方ブレイクとなろう。上の4時間足チャートにプロットした2つの赤矢印が示すとおり、158.00レベルは新たなレジスタンスの水準として意識されている。

一方、ドル円が50日線(短期サポートライン)を完全に下方ブレイクする場合は、152.00レベルを視野に下落幅の拡大を想定しておきたい。

あらためて日足チャートを確認すると、今年の3月下旬から4月の上旬にかけて152.00レベルは強固なレジスタンスの水準として意識される局面があった。そして5月上旬の円高局面を止め、一転してサポート転換に成功した。

ドル円の下落局面で152.00レベルが再び相場をサポートする場合、市場参加者は目先の下限としてこの水準を強く意識しよう。

ドル円のチャート:日足 23年12月以降

ドル円のチャート:日足 23年12月以降 TradingView提供のチャートで作成

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