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日銀の利上げで円高進行、ドル円は148円台へ下落  英中銀の判断は?ポンド円の見通しは?

今日はイングランド銀行(英中銀)が金融政策委員会(MPC)を開く。利下げの見方が優勢だが、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待が高まっていることを考えるならば、ポンドドルの下落幅は限定的となることが予想される。よって今のポンド円は、変動幅が拡大しているドル円の動きに左右されるだろう。注目のチャート水準は?

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記事のポイント

・日銀の追加利上げを受け、外為市場では円高が急速に進行している
・ドル円は52週線を下方ブレイクし、トレンド転換のムードが高まっている
・今日は英中銀がMPCを開く、利下げに動くか注目したい
・ポンド円、目先の見通しとテクニカル分析について


トレンド転換のムードが高まるドル円

日銀の利上げと米利下げ期待で52週線を下方ブレイク

ドル円(USD/JPY)の下落が止まらない。日銀の追加利上げと米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が9月利下げの可能性について言及したことで、今日の東京時間に148円台へ下落する局面が見られた。本レポート掲載時点での安値は、148.51レベルである。

テクニカルの面では、52週線を下方ブレイクする状況にある。現在は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準148.68レベルの攻防が焦点として浮上している(下のチャート、赤矢印を参照)。

今週、147.50台には21年9月の安値を起点としたサポートラインが推移している。このラインは、これまでのドル円の上昇トレンドを象徴するラインである。そのトレンドラインをも下抜ける場合は、ドル円のトレンド転換ムードがさらに高まるだろう。

ドル円:週足 2021年以降

ドル円:週足 2021年以降

出所:TradingView


英中銀、最初の利下げに向けてスタンバイ

本日、イングランド銀行(以下では英中銀)が金融政策委員会(MPC)を開く。短期金融市場では、政策金利を現行の5.25%から5.00%へ引き下げる見方が優勢である。

しかし、英国の消費者物価指数(前年同月比)のコアは+3.5%と高止まりしている。また、英中銀が注視するサービス価格のインフレ率も前年同月比で+5.7%と、インフレの粘着性を示唆する状況にある。

ゆえに、今日のMPCで0.25%の利下げを決定しても、連続利下げについては否定的な見解を示す可能性があろう。

英国のインフレ率:23年7月以降

英国のインフレ率:23年7月以降 ブルームバーグのデータで筆者が作成


米連邦公開市場委員会(FRB)のパウエル議長は、先月31日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)後の定例会見で9月利下げの可能性について言及した。短期金融市場では今年3回の利下げを織り込む状況が見られる(下のチャートを参照)。

ゆえに、英中銀が今日のMPCで利下げを決定しポンド相場が下落で反応しても、米英中銀がともに利下げを目指す姿勢にあることから、ポンドドル(GBP/USD)の下落幅は限定的と予想する。

よって、目先のポンド円(GBP/JPY)は、変動幅が拡大しているドル円(USD/JPY)の動きに影響を受けるだろう。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利予想

米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利予想 ブルームバーグのデータで筆者が作成

ポンド円の見通しとテクニカル分析

下落の局面では52週線の攻防が焦点に

ドル円(USD/JPY)がフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準148.68レベルを日足ローソク足の実体ベースで完全に下方ブレイクする場合は、ポンド円(GBP/JPY)のさらなる下値トライを警戒したい。

このケースで注目したいのが、週足チャートにプロットした52週線のトライである。この移動平均線は今日現在、189.75前後で推移している(下のチャート、青ラインを参照)。

今日の東京時間にポンド円は190.90台まで下落する局面が見られた。円高が進行している状況で英中銀イベントがポンド安の要因となれば、節目の190.00を視野に下落幅が拡大しよう。

190.00の下方ブレイクは、52週線をトライするシグナルと想定しておきたい。

ポンド円:週足 2020年以降

ポンド円:週足 2020年以降

出所:TradingView

反発局面での焦点は?

一方、ポンド円(GBP/JPY)の反発局面では、5日線までの上昇を想定しておきたい。この移動平均線は今日現在、195.30台で推移している(本レポート掲載時点、下のチャートの緑ラインを参照)。すぐ下の水準195.20レベルは、半値戻しの水準にあたる。

フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準194.19レベルの突破は、5日線(半値戻し)をトライするサインとして注目したい。このテクニカルポイントは、昨日NY時間に相場の反発を止めた経緯がある(下のチャート、赤矢印を参照)。

ポンド円は変動幅が拡大しやすい特性がある。ゆえに、行き過ぎた円高の巻き戻しが続く場合は、ポンド円の5日線ブレイクを想定しておきたい。このケースでは、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準197.45レベルまで反発する可能性が出てくる。このテクニカルポイントも、相場の反発を止めた経緯がある(下のチャート、赤矢印を参照)。

1時間足のストキャスティクスは上向きのトレンドにある。一方、MACDとRSIはゴールデンクロスが確認されるもトレンドは横ばいである。英中銀イベントの後に、後者2つのテクニカル指標も上向く場合は、上で述べたレジスタンスの水準をトライする展開を想定しておきたい。

ポンド円が上で取り上げたレジスタンスの水準をトライする際に、ストキャスティクスとRSIが買われ過ぎの水準でデッドクロスへ転じる場合は、反落を警戒したい。

ポンド円:1時間足 7月30日以降

ポンド円:1時間足 7月30日以降

出所:TradingView


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