日経平均は反発 金やビットコインは堅調に推移
日本の銀行やテクノロジー関連企業の株式が、日経平均株価の反発を後押しした。一方で、銀行破綻に対するヘッジとして金とビットコインが注目を集めている。
侍ジャパンがワールド・ベースボール・クラシック決勝でアメリカ代表チームを倒して優勝を飾った3月22日、それを祝うように日経平均株価が反発した。
日本の銀行株は堅牢に推移し、メガバンクはこの日2%を超える上昇を見せた。さらに、欧米で相次いだ銀行危機以降、金とビットコインが好調に推移している。
3月21日、米国では銀行破綻への懸念が落ち着いてきたために株価が上昇した。ジャネット・イエレン米財務長官は、より小規模な銀行でも破綻が連鎖するおそれがある場合には、再び全額保護の措置を講じる用意があるという考えを示した。このため、ファースト・リパブリックはおよそ30%急騰し、S&P500は1.3%、NASDAQは1.6%の上昇を見せた。
今後は、3月21・22日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まる。銀行セクターが抱える諸問題により、連邦準備制度理事会(FRB)はこの会合で積極的な利上げを実施しないとの見方が強く、引き上げ幅は0.25%である可能性が高いとされている。
3月22日時点で、米ドル/円相場は132円前後で推移している。
銀行株がけん引し、日経平均株価が反発
相次ぐ米国銀行破綻によって厳しい展開を強いられた3月第3週を終えた後、21日には春分の日をはさんで、翌22日の日経平均株価は1.93%反発し、27,466円で引けた。ワールド・ベースボール・クラシックで侍ジャパンが優勝したこともあり、お祝いムードが高まった。
銀行株では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が3.08%高の850円80銭、みずほフィナンシャルグループ(8411)が2.27%高の1,867円まで上昇した。テクノロジー産業を支えてきた金融機関であるシリコンバレー銀行(SVB)が、3月10日に破綻したことを受けて銀行株は低迷していたが、現在は回復の兆しが見られる。
投資ファンドを通じて多くの米国テクノロジー関連企業に出資するソフトバンクグループ(9984)は、2.8%高となる4,987円で取引を終えた。トレーダーは、心理的節目である5,000円の大台に乗るかに注目している。
銀行破綻の懸念に対するヘッジとして金とビットコインが注目される
米国・欧州の銀行危機以降、金とビットコインが好調な推移を見せている。
金は古くから貨幣性資産として考えられ、高インフレや不確実な経済状況下で好調に推移する傾向がある。SVBの破綻以降、金は1オンスあたり1,812ドル前後から2,000ドル超まで価格が上昇した。一晩で1,944ドル前後まで価格を修正したものの、FOMCの会合を受けて大幅な株価変動が起これば、再び2,000ドルの大台に乗ることが考えられる。純金上場信託ETF(1540)は、3月20日に8,019円で取引を終え、3月22日には7,856円までやや下落したものの、現在もトレーダーに注目されている。
ビットコインは当初、ピア・ツー・ピアの電子マネーシステムとして開発された。このようなデジタル資産は近年、一部の投資家から、インフレや中央銀行の金融政策に対するヘッジとみなされている。ビットコインは最近、長期的な下落トレンドから脱した模様で、その価格は2021年11月10日に68,000ドルを超え、ピークを迎えた。
2022年11月、暗号資産通貨取引所であるFTX社の経営破綻を受け、上記の過去最高価格から75%以上下落し、16,000ドルを下回って底を打った。相次いだ銀行破綻がきっかけとなり、ビットコイン価格は3月10日の20,187ドル付近から上昇し、3月22日には27,307ドル付近で取引を終えた。
IG証券では、日本株・米国株など世界12,000以上の株式CFD銘柄を提供しております。日本株CFDだけでなく、IT、金融、自動車、ファッション、製薬、食品など、各業種を代表する世界の優良企業にも投資できます。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。