ポンドドル (GBP/USD):今日の見通しとチャートポイント
英中銀(BOE)のベイリー総裁は、利上げサイクルが終わりに近づいていることを示唆した。英国経済の低迷とは対照的に、米国経済は長引く金融引き締め政策を受けても底堅さを維持している。今後は両国の景況感格差が、ポンドドルのトレンドに影響を与えるだろう。今日のポンドドルの見通しとチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
※ユーロドルの見通しとチャートポイントについては、こちらをご覧ください
サマリー
・米英の中銀は利上げサイクルの最終局面に差し掛かっている
・よって今後は、両国の景況感格差がポンドドルのトレンドを左右するだろう
・現状、米国経済は底堅さ維持し英国経済は低迷している
・米英の景況感格差はポンドドルの下落要因となろう
下値のトライを意識する状況が続く
ポンドドル(GBP/USD)は7日、3月8日の安値1.1804レベルと7月14日の高値1.3143レベルの半値戻しの水準1.2474レベルを日足ローソク足の実体ベースで下方ブレイクした(安値は1.2446レベル)。
テクニカルでの動向に加え、こちらのレポートで指摘したとおり米英の景況感格差が拡大の傾向にあることも考えるならば、ユーロドル(EUR/USD)と同じく、ポンドドルもさらなる下値トライを意識する局面にある。
下値のチャートポイント
ポンドドルは現在、変則的ならもヘッドアンドショルダーを形成しつつある。
昨日、半値戻しの水準1.2474レベルを下方ブレイクする状況が見られたことも考えるならば、7日のIG為替レポートで指摘したとおり、次の下値ポイントは1.2310レベルとなろう。
1.2308レベルは5月25日の安値水準であり、1.2315レベルはフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準にあたる。
ポンドドルが1.24レベルをも完全に下方ブレイクする場合は、過去の安値とテクニカルポイントが重なる1.2310レベルまでの下落を想定しておきたい。
ポンドドルのチャート:日足 3月以降
反発局面でのチャートポイント
一方、ポンドドル(GBP/USD)が反発する場合、まずは1.25台へしっかりと再上昇するかどうか?この点を確認したい。
1.25台へ反発すらできない状況は、市場参加者にポンドドルの地合いの弱さを強く意識させよう。このケースでは、上で述べたサポートの水準を視野に下落幅の拡大を想定しておきたい。
一方、ポンドドルが1.25台へ上昇する場合は、昨日の高値1.2508レベルの突破が最初の焦点となろう。
ポンドドルが1.2508レベルを完全に突破してくる場合は、10日MAを視野に短期的な反発相場の進行を予想する。この移動平均線は今日現在、1.2587レベルで推移している。1.26台への再上昇を阻む要因として、10日MAの攻防に注目したい。
ポンドドルのチャート:日足 5月以降
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