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【ユーロドル (EURUSD)】今日の見通しとチャートポイント

週明けの外為市場は、リスク選好相場を受け米ドル安優勢の展開となった。NY原油先物価格は反落した。しかし中東情勢次第でこれらのトレンドは日々変化するだろう。米ドル相場と原油先物価格の動向にトレンドが左右されているユーロドル(EURUSD)も上下に振れる展開が予想される 。今日の見通しとチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・16日の外為市場は、リスク選好相場で米ドル安の展開となった
・米金利は高止まりの状況に、米ドル高トレンドを意識する状況が続く
・原油高は一服するも底堅さを維持、ユーロドルの変動要因として注目
・ユーロドル、今日の見通しとチャートポイントについて


週明けの外為市場は米ドル安でスタート

週明け16日の主要な欧米株式は、上昇スタートとなった。米国株は決算の期待が下支え要因となり、主要な株価指数が大幅上昇の展開となった。

リスク選好相場(株高)を受け、この日の外為市場は米ドル安優勢の展開となった。円相場も下落し、この日はクロス円を中心に円安優勢の展開となった。

ドル円(USD/JPY)は、米ドル安と円安がぶつかり合い149円台で売り買いが交錯した。

米ドル相場の動向:10月16日

米ドル相場の動向:10月16日 ブルームバーグの為替データをもとに作成

米ドル高を意識する状況が続く

昨日のドルインデックス(DXY、米ドル相場のトレンドを表す指数)は反落した。しかし、21日線とトレンドチャネルの上限を維持する状況が続いている。これらのラインは今日現在、106.15レベルで交錯する。

週明けの米債市場では長期ゾーンの利回りが反発した。昨日の米ドル相場は米金利の上昇よりもリスク選好相場(株高)の影響を受け、米ドル安優勢の展開となった。

しかし、米金利の高止まりは米ドル相場のサポート要因である。ゆえに米金利が現在の状況を維持する限り、米ドル相場は昨日のような反落を挟みながら、どこまで米ドル高が進行するのか?この点を意識する状況が続くと予想する。

ドルインデックスのチャート:日足 23年6月以降

ドルインデックスのチャート:日足 23年6月 TradingView提供のチャート

NY原油先物価格の動向

現在のグローバル市場のリスク要因は、中東情勢である。その中東情勢が市場に与える影響の度合いを考える際、常に注目したいのが原油先物価格の動向である。

昨日のNY原油先物価格(WTI)は、米国がベネズエラに対する経済制裁の一部を緩和するとの報道を受け反落した。

テクニカルの面では、87.80台で推移している21日線で上値が止められた。しかし、短期サポートラインや直近の下値水準を維持する状況にある。

これらテクニカルラインでの攻防は、今後の中東情勢次第でNY原油先物価格が上下どちらに振れてもおかしくない状況にあることを示唆している。

NY原油先物価格のチャート:日足 23年6月以降

NY原油先物価格のチャート:日足 23年6月以降 TradingView提供のチャート

ユーロドルと原油先物価格の動向

原油高がさらに進行すれば、外為市場では米ドル高の要因となる一方、日本円やユーロ売りの要因となる展開が予想される。

特に注目したいのが後者のユーロ相場である。現在、ユーロは対米ドルで下落トレンドにある。原油先物価格の動きを重ねて見ると、今年の8月以降「ユーロ安/原油高」の関係にあることが分かる。

そして直近は、原油先物価格の売り買い交錯相場に連動するように、ユーロドル(EUR/USD)も1.05レベルで上下に振れる展開となっている(ラインチャートの赤枠を参照)。

ユーロドルと原油先物価格のチャート:日足 年初来

ユーロドルと原油先物価格のチャート:日足 年初来 ブルームバーグのデータをもとに作成

ユーロドル、今日の見通しとチャートポイント

上値トライの局面では2つのラインの攻防が焦点に
ユーロドル(EUR/USD)は昨日、1.05台を維持し反発した。日足のMACDではゴールデンクロスの状況が確認されている。しかしゼロラインを下回る状況が続いており、反発の圧力に強さは見られない(一番下の日足チャートを参照)。

また、21日線(今日現在1.0570レベル)や下落相場を象徴するトレンドチャネルの上限(今日現在1.0590レベル)が意識されている状況も、反発地合いの弱さ示唆している(一番下の日足チャートを参照)。

10月の反発の軸は米ドル安であってユーロ高ではない。ゆえに今の反発相場の持続性は、他力本願の状況にあるといえる。よって、今日もユーロドルが上値をトライする展開となっても、上で述べた2つのテクニカルラインで反落する可能性を意識しておきたい。

1時間足チャートでも、21日線(青ライン)とトレンドチャネルの上限前後で相場の戻りを止める可能性のあるチャートポイント浮かび上がる。

21日線のすぐ下の水準1.0567レベルは直近高安の半値戻しにあたる。そしてフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準1.0584レベルでは、サポートからレジスタンスへ転換する可能性が見られる(1時間足チャートの赤矢印を参照)。

また、1.06を挟んで日足のトレンドチャネルの上限(緑ライン)とフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準(1.0605レベル)が展開している。

ストキャスティクスは短期的な相場の過熱感を示唆する状況にある。ユーロドルの反発局面では、上で述べたチャートポイントでの反落を警戒したい。

ユーロドルのチャート:1時間足 11日以降

ユーロドルのチャート:1時間足 11日以降 TradingView提供のチャート


下値の焦点は1.05と1.04ミドルの維持で変わらず
一方、ユーロドル(EUR/USD)が下値をトライする局面での焦点は、1.05レベルと1.04ミドルの維持で変わらず。

ユーロドルが1.05レベルを完全に下方ブレイクする場合は、一気に1.04ミドルを視野に下落幅が拡大する可能性がある。

一方、1.05ブレイク後にユーロドルが一度反発する場合は、この水準(1.05レベル)が相場の戻りを止めるかどうか?この点を確認したい。この状況が確認される場合は、1.04ミドルをトライするシグナルと想定しておきたい。

ユーロドルのチャート:日足 23年5月以降

ユーロドルのチャート:日足 23年5月以降 TradingView提供のチャート

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