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ドル円の見通しとテクニカル分析について

今週のドル円は下値を模索する状況が続くと予想する。反発しても上昇幅は限定的となる可能性が高い。注目しておきたい売買材料は?上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※今週の外為市場の見通しと注目材料についてはこちらのレポートを参照
※今週のユーロドルの焦点についてはこちらのレポートを参照


ドル円の見通しとテクニカル分析

新たなサポートポイントを探る状況が続く

今週のドル円(USDJPY)は、新たなサポートポイントの水準を探る展開が続くことを想定しておきたい。

短期間で米金利の低下幅が拡大した状況を考えるならば、インフレや雇用関連の経済指標で予想とかけ離れた内容が確認される場合、もしくはFOMCなど大きなイベント以外で低下幅が拡大する可能性は低い。よって、今週は株式市場の動きに注目したい。

金融システム不安を受けKBW銀行株指数は下落トレンドを維持している。新たなヘッドラインで金融システム不安が高まる場合、米国株をはじめ世界の主要な株価指数は下落することが予想される。金融システム不安を受けたリスク回避の相場(株安)は米金利の低下要因となろう。株安と米金利の低下が同時発生する状況となれば、ドル円の下落幅が最も拡大するだろう。

KBW銀行株指数 ブルームバーグの価格データを基に作成 / 日足:年初来


一方、こちらのレポートで取り上げたFRBのキーマン達によるタカ派の言動や2月PCEデフレーターでインフレ圧力の根強さが確認される場合、株式市場は下落することが予想される。一方、米金利は反発することが予想される。ゆえにこのケース(株安/米金利の上昇)では、「米ドルの買い戻し→ドル円の上昇」を想定しておきたい。


上下のチャートポイント

ドル円(USDJPY)が下値を目指す局面では、先週24日の安値129.64レベルのトライおよびブレイクが目先の焦点となろう。

上で述べたとおり、米金利の低下と株安が同時に発生する局面では、ドル円の下落幅が最も拡大するだろう。この状況を想定し、129.64のブレイクと2月2日安値の128.08レベルを視野に下値トライを想定しておきたい。

ドル円が127円台の攻防となる場合は、今年1月の安値127.22レベルのトライが焦点として浮上しよう。

ドル円の反発局面では、131円台への再上昇が目先の焦点となろう。先週24日は、130.94レベルで相場の戻りが止めらた。131.00レベルが “レジスタンス転換” となる場合は、地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。

一方、ドル円が131円台へ上昇する場合は、10日MA(132.00レベル)のトライおよびブレイクが焦点となろう。3月10日にローソク足の実体ベースでこの移動平均線がレジスタンスラインとして意識されて以降、一度もブレイクすることなく129.64まで下落した経緯がある。

ドル円の10日MAブレイクは、50日MA(132.63レベル)をトライするシグナルのひとつと想定しておきたい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート TradingViewの日足チャート:年初来

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