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【ドル円 (USDJPY)】今日の見通しとチャートポイント

12月のFOMCイベントで早期の利下げ期待が高まった。外為市場では米ドル高トレンドの終焉を意識する局面にある。米ドル安を受け下落幅が拡大するドル円(USDJPY)。次に注目しておきたい下値のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・今年最後のFOMCイベントは、米ドル安の要因となった
・外為市場では、米ドル高トレンドの終焉を意識する局面にある
・再び下落ムードが高まるドル円、目先は2つのサポート水準の攻防が焦点に
・ドル円が反発しても、地合いの弱さを考えるならばその幅は限定的となろう


12月連邦公開市場委員会(FOMC)のサマリー

米連邦準備理事会(FRB)は13日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を3会合連続で据え置いた。

声明文ではインフレリスクに配慮する表現が残されたが、パウエルFRB議長は政策金利がピークに達したかそれに近いとの認識を示し、利下げ開始時期についても「議題に上がった」と述べた

FOMCの参加者による最新の経済予想では、24年と25年のPCEコアインフレ率が下方修正となった。

一方、多くの市場参加者が注目した政策金利(FFレート)については、24年末の予想中央値が4.6%と、9月時点の5.1%から大幅に下方修正された。

0.25ポイントの利下げを想定する場合、来年は3回の利下げを行うことになる。また、25年の予想についても9月時点の3.9%から3.6%へ下方修正された。

FOMC参加者による経済および政策金利の予想

FOMC参加者による経済および政策金利の予想 FED Summary of Economic Projectionsより / ()は9月時点の予想

各市場の反応

今回のFOMCイベントで利上げサイクルの終了が意識されると同時に、早期の利下げ期待が再び高まっている。

この点について短期金融市場の動向を確認すると、一時後退していた3月の利下げ確率が70%台まで上昇している。

米債市場では、金融政策の方向性を織り込んで動く2年債利回りが、6月上旬以来となる4.4%台へ急低下する展開となった。

米金利の低下は米株高の要因となり、ダウ平均(DJI)は初の3万7000ドル台へ乗せ、過去最高値を更新した。

一方、外為市場では米ドル安が進行する展開となった。米ドル相場の大まかなトレンドを表すドルインデックス(DXY)の動向を確認すると、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準104.24レベルが強固なレジスタンスの水準として意識され、昨日大陰線が示現した。

MACDはゼロラインを下回る状況で再び低下のムードへ転じている。

今日以降、11月29日のサポート水準をも下方ブレイクする場合は、米ドル高トレンドの終焉シグナルがまた一つ点灯することになろう。

ドルインデックスのチャート:日足 23年7月以降

ドルインデックスのチャート:日足 23年7月以降 TradingViewが提供するチャートで作成

ドル円、今日の見通しとチャートポイント

下落の局面では200日線の攻防が焦点に
12月のFOMCイベントを受け、ドル円(USD/JPY)は下値トライのムードが高まっている。

日足チャートで昨日の動向を確認すると、IG為替レポートで取り上げている10日線(今日現在145.43レベル)がレジスタンスラインとして意識される状況が続き、昨日は大陰線が示現。日足ローソク足の実体ベースでフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準143.35レベルを下方ブレイクする状況にある。

MACDの低下トレンドも考えるならば、ドル円の焦点は新たなサポート水準の見極めにあろう。

今日もドル円が下値をトライする場合は、200日線(今日現在142.44レベル)を日足ローソク足の実体ベースで完全に下方ブレイクするかどうか?この点を確認したい。なお、本日早朝に早くもこの移動平均線(200日線)を下抜ける局面が見られている。

本日、ドル円が日足ローソク足の実体ベースで200日線をあっさりと下方ブレイクする場合は、今月7日の投機的な円高を止めたフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準141.33レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。

ドル円が141.33レベルをも下方ブレイクする場合は、さらなる下値トライのシグナルとなろう。

ドル円のチャート:日足 23年7月以降

ドル円のチャート:日足 23年7月以降 TradingViewが提供するチャートで作成


反発の局面では3つの水準での攻防が焦点に
一方、今日の米雇用関連指標や英欧中銀のイベントが米ドル相場のサポート要因となる場合は、ドル円(USD/JPY)の反発が予想される。

しかし、上で述べた状況を考えるならばドル円の地合いは弱い。ゆえにドル円が反発しても、その幅は限定的となる可能性があろう。

本日、ドル円が反発する場合に注目したい水準が3つある。ひとつはレジスタンスの水準へ転換する可能性のある142.65前後である。

ドル円がこの水準(142.65前後)を完全に突破する場合、次の焦点は142.85 レベルの攻防となるか?この点に注目したい。この水準もレジスタンスの水準へ転換する可能性がある。

ドル円が142.85 レベルを突破する場合は、143円台への上昇を想定しておきたい。

このケースでは、143.20-40のゾーンでの攻防となるか?この点に注目したい。5分足チャートを確認すると、FOMCイベントを受けた調整の反発を止めている。今の地合いの弱さを考えるならば、本日は143円ミドル水準までの反発が限界と想定しておきたい。

上で述べた各レジスタンスの水準でドル円の反発相場が止められる場合は、上で述べた200日線やフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準141.33レベルのトライおよび下方ブレイクを想定しておきたい。

ドル円のチャート:5分足 昨日NY時間以降

ドル円のチャート:5分足 昨日NYタイム以降 TradingViewが提供するチャートで作成

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