ウイルス相場からリスク選好相場へ
ウイルス相場からリスク選好相場へ ― 昨日の動向はそんなことを思わせるような米株高となり、外為市場では円安となりました。中国リスクの動向が市場の主役であることを考えるならば、目先は豪ドルやNZドルといったオセアニア通貨の戻り高値に注目しています。詳細はマーケットレポートにて。

オセアニア通貨と中国人民元が示す警戒レベル
4日の外為市場では中国リスク─現在のウイルス相場に敏感なオセアニア通貨買いの展開となった。これら通貨は、ウイルス相場に対する市場の警戒レベルを測る重要な指標のひとつである。米長期金利の反発にもかかわらずオセアニア通貨が対米ドルで上昇した事実は、ウイルス相場に対する警戒レベルが低下していることを示唆している。
この点は人民元相場にも見て取れる。4日のレポート「焦点は人民元、株式そして豪ドルの動向」で指摘し通り、人民元安が進行し続ける場合は中国からのキャピタルフライトを想起させ、主要株式の下落要因となる可能性が高い。だが、昨日のオフショア人民元レート(USD/CNH)は1米ドル=7.0元の水準を下抜けた。レポート執筆時点でのレートは6.68台と人民元高で推移している。この動向もウイルス相場に対する市場の警戒レベルが低下していることを示唆している。
米ドル/人民元(USD/CNH)チャート

オセアニア通貨の戻り高値
ドル円は米株高に追随し109.50レベルの攻防へシフトしている。だが、インプライド・ボラティリティを確認すると、ドル円のそれは4%台と未だ低水準で推移している。一方、豪ドル/米ドル(AUD/USD)とNZドル/米ドル(NZD/USD)のそれらは6%台で推移している。高い水準とは言えないが、現在の相場の主役が中国リスクの動向であることを考えるならば、それに敏感なオセアニア通貨の変動幅の拡大を想定する。そして現在、これら通貨の焦点は戻り高値の水準を見極めることにある。テクニカル面で豪ドル/米ドル(AUD/USD)の上値ポイントを探ると、本日はフィボナッチ・プロジェクションの重要ポイント161.80%の水準にあたる0.6743の突破が焦点となろう。0.6740から0.6800にかけては断続的にオファーが観測されている。このテクニカルポイントの突破に成功する場合は、0.6777(1/29高値)のトライが次の焦点となろう。
豪ドル/米ドル(AUD/USD)チャート


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