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【豪ドル / 米ドル (AUD/USD)】今週の見通しとチャートポイント

今週7日にオーストラリア準備銀行(RBA)が理事会を開催する。根強いインフレ圧力を受け、利上げ再開の期待が高まっている。しかし、豪ドル相場の最大のサポート要因は金融政策ではなく、リスク資産価格の上昇と米ドル安となろう。今週の豪ドル/米ドル (AUD/USD) 見通しは?注目のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※今週のドル円の見通しについては、こちらのレポートをご覧ください


サマリー

・根強いインフレ圧力を受け、RBAの利上げ再開期待が高まっている
・豪ドル相場の上昇要因は、リスク資産価格の上昇と米ドル安となろう
・豪ドル/米ドル、注目しておきたい上下のチャートポイントについて


最大のサポート要因はリスク選好相場と米ドル安

今週7日にオーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)が理事会を開く。

根強いインフレ圧力を受け、短期金融市場では利上げ確率が50%台まで上昇している。また、予想される政策金利(オフィシャルキャッシュレート)のターミナルレートは4.4%台で推移している(現在の水準は4.1%)。

米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げサイクル終了が意識されている状況を考えるならば、RBAの利上げ再開の期待が高まっている状況は、豪ドル相場のサポート要因になり得る。

豪準備銀行 政策金利の予想推移

豪準備銀行 政策金利の予想推移 ブルームバーグのデータをもとに作成


しかし、現在の豪ドル相場の最大のサポート要因は、リスク資産価格(株価)の上昇と米ドル安である。

事実、豪ドル/米ドル(AUD/USD)は、先週の米国株の急反発と米長期金利の低下による米ドル安を受けて反発ムードを強めている(下の日足チャートを参照)。

米金融引き締め政策の長期化に対する懸念が後退しており、今週の米国株はさらに上値をトライする可能性がある。日欧の株式市場も反発のムードにある。そして、米長期金利の上昇圧力が急速に後退している状況は、米ドル安の要因である。

ゆえに現在の豪ドル相場は、これらの市場動向にサポートされやすい状況にある。


上昇局面でのチャートポイント

上で述べたとおり、豪ドル/米ドル(AUD/USD)は反発のムードを強めている。

日足チャートで直近のトレンドを確認すると、レジスタンスとして意識されてきた0.65レベルを大陽線で上方ブレイクする状況にある。日足のMACDではゴールデンクロスが確認された後、ゼロライン以上の水準へと反発している。

今週も、米国をはじめとした世界の主要な株式市場が総じて上昇トレンドを維持する場合は、8月以降、相場の上昇を何度も止めている0.6520レベルを突破することが予想される。

強固なレジスタンスの水準として意識されている0.6520レベルの上方ブレイクは、豪ドル/米ドルがさらに上値をトライするシグナルになり得る。

今週、豪ドル/米ドルが0.6520以上の攻防へシフトする場合は、サポートからレジスタンスへ転換する可能のある0.6600レベルのトライが次の焦点となろう。半値戻しの水準0.6583レベルの上方ブレイクは、0.6600トライのシグナルと想定しておきたい。

豪ドル/米ドルが0.66台の攻防へシフトする場合は、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準0.6656レベルの攻防となるかどうか?この点が焦点として浮上しよう。


反落局面でのチャートポイント

一方、豪ドル/米ドル(AUD/USD)の反落局面では、50日線の維持に成功するかどうか?この点に注目したい。9月の下旬以降、この移動平均線は相場の反発を止めてきた経緯がある。ゆえに50日線がサポートへ転換する場合は、豪ドル/米ドルの地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。

逆に豪ドル/米ドルが50日線を下方ブレイクする場合は、21日線の維持が次の焦点として浮上しよう。50日線は今日現在、0.6394レベル、21日線は今日現在、0.6369レベルで推移している。

豪ドル/米ドルのチャート:日足 23年6月以降

豪ドル/米ドルのチャート:日足 23年6月以降 TradingView提供のチャートで作成

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