ドル円は21日線をブレイク 次の注目ポイントは?
サマリー:「リスク選好相場でドル円は21日線の上方ブレイクに成功。米国株はオミクロン後をにらんだ動きとなる可能性あり。目先のドル円と米国株の注目ポイントは?」。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ドル円は21日線をブレイク 次の注目ポイントは?
・リスク選好の流れに乗りドル円は21日線をブレイク
21日の米国株式市場では、主要3指数が大幅に上昇した。この動きに追随し、米国の債券市場では2年債、5年債そして10年債(長期金利)の各利回りが上昇した。
典型的なリスク選好相場の流れに乗り、ドル円(USDJPY)はレジスタンスラインとして意識されていた21日SMA(今日現在113.68レベル)の突破に成功。高値114.21レベルまで上昇する局面が見られた。
ドル円が上昇するためには、株高と米金利の上昇が同時に発生することが条件となる-昨日の動きはこの点を改めて示した。
ドル円のチャート①
・オミクロン後を見据えた動き?
では、リスク選好相場が続くかどうか?この点を考える上で重要となるのが米国の株式市場である。
昨日、筆者が注目したのが旅行、レジャー、カジノそして航空関連の株式が軒並み上昇したことだ。欧州ではオミクロン株の感染が拡大し、オランダは約1ヶ月のロックダウンに踏み切った。ドイツでは、ショルツ首相がワクチンを接種済みの人にも今月28日までに行動制限を課すと発表した。11月以降、米国でも新型コロナウイルスの感染が拡大傾向にあり、新規感染者の73%がオミクロン株に感染したとの報道がある。
このような状況の中でも、上で述べた株式セクターが上昇トレンドへ転じるならば、それは米国株式市場に参戦する投資家がオミクロン後を見据えて新たに動き出しているシグナルと考えることができる。
その動きとして今後考えられるのは、コロナパンデミックからの回復が期待される銘柄(コロナパンデミックの影響で株価が割安にある銘柄)、好決算のバリュー銘柄そして高配当銘柄への投資である。
米国株式のパフォーマンス
・ドル円 目先の注目ポイントは?
ドル円(USDJPY)は、引き続き米国市場をにらんだ動きとなろう。
目先の注目ポイントは、114.20台の突破である。上のドル円チャート①を確認すると、今月15日以降、114.25前後までは上昇するが突破には失敗し続けている。昨日も高値114.21レベルで上昇が止められた。
ドル円が114.20台を突破する場合は、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準114.37レベルのトライおよび突破に注目したい。この水準をも上方ブレイクする場合は、115円を視野に新たなレジスタンスポイントを探る展開となろう。
一方、ドル円が反落する場合は、21日線がレジスタンスラインからサポートラインへ転換するかどうか?この点を確認したい。21日線がサポートラインへ転換する場合、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。
ドル円が21日線を下方ブレイクしても、短期サポートライン(今日現在113.44レベル)で反転する場合、ドル円は上で述べたレジスタンスポイントをトライする展開が続くと予想する。
ドル円のチャート②
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