米10年債利回り、年末までに2%台到達との見方
米長期金利の上昇は一服したが、市場はインフレに対する警戒を解いていない。インフレは向こう数カ月高進し、米10年物国債利回りは年末までに2%台に到達するとの見方が出ている。
米国債市場での長期金利の上昇は一服したが、市場はインフレに対する警戒を解いていない。インフレは向こう数カ月高進し、米10年物国債利回りは年末までに2%台に到達するとの見方が出ている。
IMN主催の金融会議でのパネリストの発言を米マーケットウォッチが伝えたところによると、BofAグローバル・リサーチのエコノミストは、米10年債利回りが年末までに2.15%付近に上昇するとの見方を示した。
景気が回復するなかで、コロナ禍で離職した労働者の復職に米国は苦戦しているとエコノミストは指摘。インフレの高進に賃金の引き上げと期待インフレの上昇が伴えば、ロングエンドの金利は押し上げられるだろうと述べた。
目下、この動きに対抗しているのが米連邦準備理事会(FRB)だと指摘。FRBは当面、事実上のゼロ金利政策を続けるとの姿勢を取り続けているとし、これにより長期金利の上昇にも一定の歯止めがかかっているという。
またジェフリーズのストラテジストは、12日発表の4月の米消費者物価指数(CPI)が予想を大幅に上回ったことに言及し、向こう数カ月は極端な内容の米経済指標が発表される可能性があると予想。米10年債利回りは年末までに2%近くまで上昇する可能性があるとの見方を示した。
米10年債利回りは、4月の米CPI発表後に1.70%まで上昇。しかし、その後は徐々に低下し、25日は一時1.55%台と約2週間ぶりの低さとなった。
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