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米長期金利の上昇と揺れる9月FOMCへの思惑 / ドル円とユーロドル 目先の焦点について

常にチェックしておきたいのが米長期金利の動き。昨日は3%台へ再び上昇してきた。米国株は大幅安となり外為市場では米ドル高が加速する展開に。ドル円とユーロドルの焦点は?そして注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

米長期金利の上昇と揺れる9月FOMCへの思惑


【サマリー】
・米長期金利は3%台へ上昇
・米長期金利の上昇とその影響について
・9月FOMCに向け揺れる利上げ幅への思惑
・米金利の上昇が続く限り米ドル高を想定
・ドル円とユーロドル 目先の焦点およびチャートポイントについて


・米長期金利の上昇とその影響

22日の米債市場で長期金利(10年債利回り)は、再び3%台の水準へ乗せてきた。

株式市場の投資家と違い米債市場の投資家は、連邦準備制度理事会(FRB)の期待どおりには「インフレが低下しないリスク」を強く意識していることを示唆する動きである。

米長期金利のチャート

米長期金利のチャート TradingView 日足(今年3月以降)


どの市場に投資をする(またはしている)にせよ、今は米長期金利の動きを常にチェックすることが重要である。他の市場のトレンドを左右する最も重要な指標のひとつだからだ。

事実、昨日は米国の株式市場が下落した。多くの米大手ハイテク企業を構成銘柄として採用しているナスダック100指数(NDX)は2.6%超の下落と、主要指数の中で最も下落幅が大きかった。昨日の相場は、米長期金利の上昇が高PER(テック)銘柄の割高懸念を高めたことを示唆している。

米株価指数のパフォーマンス

米株価指数のパフォーマンス 8月22日のパフォーマンス(%)


米金利の上昇と米株安を受け、外為市場では対欧州通貨を中心に米ドル高が加速した。

ドル円(USDJPY)は137円台の重要なテクニカルポイントを上方ブレイクする局面が見られた。

一方、ユーロドル(EURUSD)は再びのパリティ水準(1.0)割れの展開に。さらには年初来安値を更新し、0.9926レベルまで急落する局面が見られた。

ポンドドル(GBPUSD)も同じく年初来安値を更新。1.1742レベルまで下落する局面が見られた。

米ドル相場のパフォーマンス

米ドル相場のパフォーマンス 基準日:2022年8月19日


・揺れる利上げ幅の思惑

米長期金利の上昇以外で注目すべきことがもう一つある。

それは、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75ポイント利上げの確率が、再び50%台の水準まで上昇してきたことである(FEDウォッチ/23日9時時点)。

各種インフレ指標の低下を受けてなお米長期金利が3%台へ上昇し、かつ次回FOMCでの0.75ポイント利上げの可能性が再び高まっている事実は、上で述べたとおりFRBの期待どおりには「インフレが低下しないリスク」が重要なテーマとして浮上していることを示唆している。

この状況は、期待先行で上昇してきた米国株の下落リスクを高める要因となり得る。米金利の上昇が米株安の圧力をさらに高める場合、外為市場では米ドル高トレンドが加速する展開を予想する。

9月FOMC 利上げ幅の確率

9月FOMC 利上げ幅の確率 出所:FEDウォッチ(23日9時時点の確率)

ドル円とユーロドルのチャートポイント

・ドル円 徐々に高まる139円再トライのムード

ドル円(USDJPY)は、22日のレポートで指摘した重要テクニカルポイントであるフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準137.26レベルを完全に突破してきた。MACDのトレンドもドル円の地合いの強さを示唆している。これらの動向を考えるならば、重要レジスタンスポイントの139円を再びトライするムードが徐々に高まっていると言える。

米国株が上昇しようが下落しようが、ドル円は連日の陽線引けとなっている。この状況を考えるならば、ドル円のトレンド決定要因が米金利の動向にあることは明白である。よって本日のドル円も米金利をにらんだ展開が続くだろう。

その米金利は、上で述べたとおり「インフレが低下しないリスク」と大幅利上げ(0.75ポイント利上げ)の思惑を背景に上昇基調を維持している。今日もこのトレンドが続く場合は、138円のトライが焦点となろう。7月22日の相場では137.95レベルで上値が止められた経緯がある。

また、137.00や137.20(76.4%の水準)がサポートポイントへ転換するかどうか?この点にも注目したい。上2つの状況が確認される場合、139円を再トライするムードがさらに高まるだろう。

ドル円のチャート

ドル円のチャート TradingView 日足(今年5月以降)

・ユーロドル 目先注目しておきたい2つの重要なこと

ユーロドル(EURUSD)は昨日、再びパリティの水準(1.0)を下方ブレイクした。それだけでなく、0.9926レベルまで下落し年初来安値を更新した。

このレポートで再三指摘してきたとおり、今のユーロドルは経済の先行きリスクがメインテーマとなっている。

そのリスクの根底にあるのは、一朝一夕では解決に至らないロシアーウクライナ紛争の長期化とそれに伴う高インフレである。さらに今は、米金利に上昇の圧力が高まっている(米ドル高の要因が浮上している)。

これらの状況を考えるならば、ユーロドルは新たなレンジの攻防へシフトする展開を想定したい。

ユーロドルのトレンドを予測する上で、目先注目すべき重要なポイントが2つある。

ひとつは、新たなサポートポイントの水準である。この点をフィボナッチ・プロジェクションで探ると、まずは76.4%の水準0.9858レベルがその候補として浮上する。50.0%の水準がサポートおよびレジスタンスとして意識された経緯があることを考えるならば、このテクニカルの説明力は比較的高いと思われる。

76.4%の水準をも下方ブレイクする場合は、100.0%の水準0.97レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。

もう一つの焦点は、パリティの水準(1.0)がレジスタンスポイントとなるかどうか?である。これが確認される場合は、ユーロドルの下落幅が拡大するシグナルと想定しておきたい。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート TradingView 日足(今年6月以降)

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