ウッドショック、米木材は供給制約で高値維持する見通し
米国の木材価格は5月前半の高騰後、修正場面を迎えているが、それでも2022年にかけて高水準を維持する見通しだ。木材の需要が引き続き強い一方、供給制約は解消していない。
米国の木材価格は5月前半の高騰後、修正場面を迎えているが、それでも2022年にかけて高水準を維持する見通しだ。木材の需要が引き続き強い一方、供給制約は解消していない。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で材木先物の取引の中心である7月限は5月10日に一時1000ボードフィート=1733.5ドルまで上昇し、過去最高値を更新した。しかし、その後は上値を切り下げ、今週は一時1000ドルを割り込んだ。15日終値は1009.9ドル。
米FOXビジネスは15日、価格はピークを付けたかもしれないが、22年までは平年の2倍超の水準での推移が続くとの元トレーダーの見方を紹介した。現行の強気相場はサイクルの半分が終了したという。
過去の平均価格は200~400ドルとされている。
5月の高値からの下落については、相場はこの1年余り、極端なボラティリティを経験していたと述べ、それを考えれば調整は不可避だったと分析する。
この元トレーダーは過去に米メディアとのインタビューで、木材市場で過去35年間に発生した7回の強気相場の期間は平均で1年半から2年だったと述べ、現行の強気相場はあと数カ月継続すれば平均的な長さに到達すると語っている。
住宅市場の過熱
5月までの価格の上昇の理由については、コロナ禍で在宅での勤務・学習への切り替えを余儀なくされた人々が、より多くのスペースを求めて住宅を新たに取得したり、既存の住宅を改修したりするようになったためと元トレーダーは説明する。
この結果、住宅市場は加熱し、20年半ばから21年初めにかけて建設業者の住宅受注件数は、08年の金融危機以降では最大の水準に膨らんだという。
サプライチェーンにおける障害も続く。製材所の操業や物流を担う人材の不足はかねてから指摘されている。現在は木材卸売業を営むこの元トレーダーは、住宅建設業においてもフレーマー(ツーバイフォー工法の大工)やフィニッシュ・カーペンター(造作大工)などの職人が足りないと語る。
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