ブレント原油、今年下期に75ドルに上昇へ ゴールドマンが予想引き上げ
北海ブレント原油は21年4~6月期までに1バレル=70ドルに上昇し、7~9月期までに75ドルまで上値を伸ばす可能性があるとゴールドマン・サックスが予想した。原油在庫の減少や産油再開につながる限界費用の上方ヘのシフトを理由に挙げている。
北海ブレント原油は2021年4~6月期までに1バレル=70ドルに上昇し、7~9月期までに75ドルまで上値を伸ばす可能性があるとゴールドマン・サックスが予想した。原油在庫の減少や産油再開につながる限界費用の上方ヘのシフトを理由に挙げている。
1月は21年半ばまでに65ドルに上昇する可能性があると予想していた。また、昨年12月には65ドルに上昇するのは21年末になるとみていた。
ゴールドマンは21日付のリポートで、予想の引き上げはリフレ環境に対応するべく進んでいるポジション調整も考慮に入れていると述べた。刺激策による景気回復の恩恵を享受し、さらにインフレヘッジにおいて比類のない能力を示してきた出遅れの実物資産を購入するため、投資家は原油に視線を向けているという。
コロナワクチンの浸透により経済活動再開への期待が高まるなか、投資家は安全資産である債券からコモディティ(商品)などの資産へと資金をシフトさせている。足元の米10年国債利回りは1.3%台と1年ぶりの高い水準にある。
ゴールドマンは原油の需給について、1月の予想よりも逼迫した状態にあると指摘。需要が予想を上回っている一方、供給が依然として抑えられているためだ。
逼迫の度合いは春以降にさらに強まる見通しという。石油輸出国機構(OPEC)と主要産油国からなる「OPECプラス」が産油量を増やしても、需要の回復に追い付くことができないためだ。イランの原油輸出も回復までに数カ月を要するとみられるという。
23日のインターコンチネンタル取引所(ICE)で北海ブレント原油先物の期近の4月限は前日比0.13ドル(0.2%)高の65.37ドルで引けた。
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