銅価格、需給逼迫で高水準維持へ グリーン投資で需要は増大との見方
銅価格は一時の高値を離れたが、需給の逼迫を背景に高い水準を維持する可能性が高い。グリーン投資により需要が増加する一方、鉱山供給は制約されている。
銅価格は一時の高値を離れたが、需給の逼迫を背景に高い水準を維持する可能性が高い。グリーン投資により需要が増加する一方、鉱山供給は制約されている。
16日のロンドン金属取引所(LME)の銅相場で指標となる3カ月先物価格は1トン=9667ドルで取引を終えた。
LME銅価格は5月10日に一時、1万747.50ドルまで上昇し、過去最高値を更新していた。足元の水準はこの最高値を10%下回る。
商品(コモディティー)関連のデータを提供するケプラーのアナリストは米CNBCで16日、産銅会社が過去10年にわたり非常に保守的な姿勢を続けため、投資は過少の状態だったと指摘。これが供給制約を引き起こしたという。
一方、グリーン・イニシアティブにより需要は増大し、価格の上昇につながっている。銅は電気自動車(EV)やEVのインフラ、再生可能エネルギーのインフラなどに多用されている。
価格が上昇した機会をとらえ、多くの産銅会社は現在、供給の増加に乗り出そうとしている。しかし、新たな鉱山設備の稼働までのリードタイムは非常に長いという。新型コロナウイルスの感染拡大も立ち上げの遅れの一因になっている。
また、最大の銅生産国のチリで先月行われた新憲法の草案をつくる議員を選ぶ制憲議会選で、ピニェラ大統領が率いる与党連合が敗北したことも銅生産の抑制につながる可能性があるという。選挙では左派勢力が躍進し、この結果、世界有数の重い税率の負担を鉱山業界にもたらす法案の成立に向け勢いが増す可能性が高まった。
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