豪ドル安がじわり進行 オーストラリア中銀、4連続利上げ見送り
4回連続の利上げ見送りで0.5円超の円高豪ドル安が進行。金融市場では11月理事会も利上げ見送りが有力視されている。
オーストラリアの中央銀行にあたるオーストラリア準備銀行(RBA)は3日の理事会で政策金利を4.1%で据え置いた。利上げ見送りは4会合連続。豪ドル円相場(AUD/JPY)では豪ドルが買われ、0.5円超の円高豪ドル安が進んだ。一方、RBAは経済の先行きに不確定要素が多いことも強調しており、経済指標次第で追加的な利上げを行う選択肢も残している。ただし金融市場では次回11月の理事会でも利上げが見送られるとの見方が優勢になっており、当面は円高豪ドル安への動きが意識されそうだ。
利上げ見送り発表後、0.5円超の円高豪ドル安が進行
RBAは声明の中で物価の現状について「ピークは過ぎたものの依然として高すぎる」との立場を維持。そのうえで「しばらくの間はこうした状況が続く」との見方を示した。政策金利を据え置く理由については従来通り、これまでの政策金利の引き上げが経済にもたらす影響を見極めるための時間をとると説明している。RBAの利上げ見送りは事前予想通りの結果だった。
利上げ見送りを受けて豪ドル円相場では、円が買われて豪ドルが売られる動きが強まった。理事会の結果発表から2時間半後には1豪ドル=94.50円程度をつけ、発表直前の95.10円程度から0.5円超の円高豪ドル安が進行した。9月29日につけた直近の高値の96.92円からは2.4円程度の円高豪ドル安水準となる。
次回11月の理事会も利上げ見送りか
一方、RBAは声明で経済の先行きについて「重要な不確定要素がある」と指摘。海外経済でみられるサービス分野の物価上昇率の高止まりがオーストラリアでも起こることや、低成長と労働市場での人手不足が併存するなかで企業の価格設定や賃金がどのような動きをみせるかなどを例示した。また、オーストラリア経済と関連が深い中国経済が不動産市況の悪化から受ける影響の見通しについては「高いレベルの不確実性がある」としている。
そのうえでRBAは、今後の方向性について「追加的な金融政策の引き締めが必要になるかもしれない」として、経済指標の結果によっては利上げが行われる可能性を示唆している。ただし金融情報会社リフィニティブのデータによると、次回11月7日の理事会での利上げ見送りについて、投資家の動向から算出される確率は日本時間3日午後5時30分時点で約71%となっており、0.25%利上げの約29%を大きく上回っている。このため豪ドル円相場では当面、豪ドル安を意識した値動きが想定されそうだ。
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