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オーストラリア経済が減速 7日のRBA理事会後の豪ドル相場の先行きは?

オーストラリアが経済減速と物価上昇に見舞われている。7日は政策金利引き上げ予想が多いが、RBAが示す経済見通しの内容が焦点となる。

出所:ブルームバーグ

オーストラリア経済の先行き不透明感が増している。1日に発表された2022年10-12月期の実質成長率は前期比0.5%で5四半期ぶりの悪い数字。また1月の物価上昇率は前年比7.4%で依然として高水準だった。物価が上昇する中で個人消費の伸びが鈍り、経済成長が減速するという構図だ。政策金利引き上げを続けてきたオーストラリア準備銀行(RBA)は7日も利上げを決めるとみられているが、今後の経済見通しの内容に注目が集まる。

2四半期連続で成長ペースが鈍化

オーストラリア統計局が発表した成長率は2021年7-9月期(マイナス4.9%)以来の低水準。2四半期連続で成長ペースが鈍化した。家計消費の伸びは前期比0.3%で、前期の1.0%、前々期の2.2%から急ブレーキがかかり、鉄鉱石価格の上昇が輸出額を押し上げるなどの好条件を打ち消す結果となった。

家計消費の不振の背景にあるのは急激な物価上昇だ。7.4%だった1月の消費者物価指数の伸び率は前月の8.4%からは落ち着きをみせたものの、RBAが目標とする2-3%という水準からはかけなはれている。住宅や食品・非アルコール飲料での上昇が目立ち、暮らしぶりに直結する影響が出ている。オーストラリア統計局によると、価格変動の大きい果物や野菜、自動車燃料を除いた場合でも、物価上昇率は7.2%と高水準だ。

予想は政策金利の3.6%への引き上げ

こうした中、RBAは7日に政策金利を決定する理事会を開催する。RBAはこれまで9回連続の利上げを行い、2022年4月に0.1%だった政策金利は3.35%まで上昇している。市場では7日の理事会でも0.25%の利上げが行われ、政策金利が3.6%になるとの見方が多い。予想通りであれば2012年5月以来10年10か月ぶりの高水準となる見込みだ。

RBAが公表した議事要旨によると、2月の理事会の参加者は「今後数か月はさらなる利上げが必要だ」という認識で一致した。現在の経済見通しは政策金利が3.75%程度となる前提で立てられていることも理由に挙げられており、最終的な政策金利の水準を改めて見極める段階が近付いているとの見方も成り立つ。

オーストラリアドルの対円相場は昨年12月に日本銀行が長期金利の変動許容幅を±0.5%に引き上げたことで急落したが、その後は買い戻されている。RBAが7日の理事会後でどのような経済見通しを示すかはオーストラリアドル相場の値動きにも影響しそうだ。


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