住友金属鉱山が下落する中、日本製鉄は高値を更新

日経平均株価は3日連続で上昇し、8月8日には小幅高で引けた。円安ドル高が進行する中、自動車メーカーやハイテク企業、その他の輸出企業がその恩恵を受けている。日本製鉄（5401）は4日に決算を発表し、週明けに52週ぶりの高値をつけた。一方、住友金属鉱山（5713）は決算発表後に低迷している。
米国では8日、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが米国銀行10行の債務格付けを引き下げたため、ダウ・ジョーンズとS&P500がともに約0.4%下落した。同社はまた、USバンコープ（USB）を含む6行を格下げ見直しの対象とした。
メタ・プラットフォームズ（META）とマイクロソフト（MSFT）が低迷したことを受けて、ナスダックは0.79％下落した。さらにアドバンスト・マイクロ・デバイセズ（AMD）が3％下落したことで、半導体株も落ち込んだ。米ドル／円相場は9日、143円前後で推移している。

日本株は3日連続で上昇

8月8日の日経平均株価は小幅な値動きを見せ、前日比0.38%高の32,377円29銭で取引を終えた。ホンダ（7267）が1.2％、マツダ（7261）が0.81％上昇するなど、輸出企業は好調に推移した。半導体検査装置メーカーのレーザーテック（6920）は、2023年6月期の決算が予想を上回ったことから3.5％上昇した。
お盆休みを迎えるにあたり、今後数週間は株価の上昇は限定的となることが予想される。その間、トレーダーは10日に発表される7月の米消費者物価指数（CPI）に注目することになるだろう。

日本製鉄は躍進、住友金属鉱山は低迷

日本製鉄は8月4日、2023年度第1四半期の連結決算を発表した。売上高は14.6％増の2兆1998億円、純利益は22.8％減の1885億円だった。2023年度の年間配当予想は10円増配の150円となった。

同社の2023年第1四半期決算概要によると、世界の鉄鋼需要が低迷する中、2023年第1四半期の実力ベース連結事業利益は過去最高の2500億円を達成した。国内外の鉄鋼需要の大幅な落ち込みがなければ、2023年度の実力ベース連結事業利益は前回予想を400億円上回る8400億円となる見通しだ。

この発表を受けて株価は急騰し、7日には3.4%上昇して52週ぶりの高値をつけた。9日にはさらに上昇して3,430円をつけ、3,389円で取引を終えた。

8月7日には、住友金属鉱山が第1四半期連結決算を発表した。2024年3月期の純利益は前期比67％減の530億円と予想している。8月上旬から下落傾向にあった株価は、8日には2.86％、9日にはさらに1.32％下落し、終値は4,550円となった。

住友金属鉱山の事業は、銅、ニッケル、金などの非鉄金属の採掘、製錬、精製である。トレーダーはロンドン金属取引所（LME）が保有する銅の在庫量が減少していることに着目し、理想的なエントリーポイント（新しいポジションを保有する場所）を狙っているようだ。

8月9日の日経平均株価は0.5%下落し、32,204円で取引を終えた。8日に決算を発表したマツダは2.84％下落した。一方でレーザーテックは続伸し、3.67%高の22,750円で引けた。

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