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ユーロ円の見通しと注目のテクニカルポイントについて

円安の進行でユーロ円は強気相場を維持し、今日の東京時間に節目の150.00を一時突破した。短期的な過熱感は見られるが地合いは強い。今日以降のユーロ円の展望は?注目しておきたい上下のテクニカルポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※ドル円の展望とテクニカル分析についてはこちらのレポートを参照


地合いの強さを維持するユーロ円

今日はユーロ圏の5月購買担当者景気指数(PMI)速報値が発表される。22日のIG為替レポートで指摘したとおり、この経済指標で今日のユーロ相場は上下に振れる展開が予想される。

ユーロ円(EURJPY)は現在、節目の150.00レベルをトライする状況にある。本日東京時間は、高値150.05レベルまで上昇する局面が見られた。ユーロドル(EURUSD)は下落トレンドへ転じているが、その影響を跳ね除ける強さを今のユーロ円にはある。

1時間足のストキャスティクスでは相場の過熱感(買われ過ぎの水準80を上回る展開/下チャートの赤ゾーン)が続き、この状況を意識した反落が見られる。

だが、148.80レベルがサポートポイントとして意識され、かつ短期サポートラインを形成している状況を考えるならばユーロ円の地合いは強い。ゆえに、下でまとめたサポートポイントでは、押し目買いを狙いたい。

ユーロ円のチャート:1時間足

ユーロ円のチャート:1時間足 TradingViewの1時間足:5月11日以降

150.00の突破と維持が焦点に

この強さの背景にあるのは、ドル円(USDJPY)の上昇に伴い円安も同時に進行している状況にある。

ドル円は、5月11日を境に上昇トレンドへ転じている。これに連動し外為市場では円安が進行している。

円相場の動向

円相場の動向 基準日:5月11日 / 5月22日NYクローズ時点の動向 / マイナス幅の拡大:円安の進行


上で述べた状況を考えるならば、現在のユーロ円の焦点は150円台の再上昇とその水準の維持にある。

ユーロ円が150円台へしっかりと上昇する場合は、今月3日の高値150.39(150.40レベル)のトライが次の焦点として浮上しよう。150.40レベルの突破は、151.00トライのシグナルと想定しておきたい。

また、ユーロ円が150円台へ上昇した後に反落の局面でこの水準の維持に成功する場合は、さらなる上値トライのシグナルとなろう。この状況が確認される場合は、151円台への上昇と5月2日の高値151.61レベルのトライを想定しておきたい。

ユーロ円のチャート:レジスタンスポイント

ユーロ円のチャート TradingViewの日足:23年3月以降

反落局面では短期的な押し目買いを狙いたい

3つの水準で構成されるサポートゾーン

一方、強気相場にあるなかでユーロ円(EURJPY)が反落する場合は、押し目買いを狙いたい。

その候補として注目しておきたいポイントが3つある。

最初の水準が149.00レベル、次が148.80レベル(上の1時間足を参照)、そして148.70レベルである。先週18日以降、これらの水準がサポートゾーンを形成している。また、149.00レベルがレジスタンスからサポートへ転換したと考えることもできる。いずれにせよ、これら3つの水準で相場の反発が確認される場合は、短期的な押し目買いを狙いたい。


移動平均線と短期サポートライン

ユーロ円が上3つの水準(サポートゾーン)を下方ブレイクしても、148円ミドルには2つの移動平均線-21日MAと10日MAが控えている。今日現在148.56レベルで推移している21日MAは、過去にレジスタンスとしてもサポートとしても意識される局面が見られた。現在はサポートとして意識される可能性がある。

また、先週17日に相場をサポートした10日MA(今日現在148.47レベル)が21日MAのすぐ下の水準で推移している状況も考えるならば、149.00前後と同じく148円ミドル前後も目先の重要サポートポイントと想定しておきたい。

最後の押し目買いの水準が、短期サポートラインである。今年3月以降の上昇トレンドを象徴するこのラインで反転する場合は、強い反発シグナルとなる。
逆にユーロ円がこのラインを完全に下方ブレイクする場合は、トレンドが転換するシグナルとして警戒したい。

ゆえに、短期サポートラインの攻防は、単に押し目買いの水準となるかどうか?を見極めるためだけでなく、ユーロ円の上昇トレンドが続くかどうか?この点を見極める観点でも重要な焦点となろう。

短期サポートラインは今日現在、147.65レベルで推移している。

ユーロ円のチャート

ユーロ円のチャート TradingViewの日足:23年3月以降

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