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【ユーロ円 (EUR/JPY)】目先の見通しとチャートポイント

米ドル安と円安にサポートされ、ユーロ円(EUR/JPY)は底堅さを維持している。日米の株式市場が強気相場を維持していることも、ユーロ円のサポート要因となろう。目先、注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・ユーロ円は米ドル安と円安にサポートされる状況にある
・日米の株高トレンドもユーロ円のサポート要因となっている
・目先のユーロ円の焦点は、新たな上値水準の見極めとなろう
・下落の局面では、10日線と200日線の攻防に注目したい


底堅さを維持するユーロ円

来年以降、円相場が円高のトレンドへ転換すると判断するためには、ドル円(USD/JPY)だけでなくクロス円の下落も確認する必要がある。なかでも主要なクロス円の動向は、円高の圧力を測る重要な指標となる。

その一角であるユーロ円(EUR/JPY)は現在、10日線(今日現在156.61レベル)でサポートされ、底堅さを維持している。

ユーロ円のチャート:日足 23年11月以降

ユーロ円のチャート:日足 23年11月以降 TradingViewが提供するチャートで作成


ユーロ円を支えている土台の一つが、じわりと進行している米ドル安である。

米ドル安はユーロドル(EUR/USD)の上昇要因となり、現在は1.10レベルを完全に上方ブレイクする状況にある。

ユーロドルが反落しても1.10レベルがサポートの水準へ転換する場合は、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。

ユーロドルのチャート:日足 23年7月以降

ユーロドルのチャート:日足 23年11月以降 TradingViewが提供するチャートで作成

ユーロ円を支えている2つめの土台が根強い円安である。こちらのIG為替レポートで述べたとおり、今月19日の日銀イベント以降、一部の新興国通貨を除き、ユーロ円を含めた主要なクロス円は円安優勢の状況にある。

そして、ユーロ円を支えている重要な要因がもう一つある。それが日米の株高である。

米国株は12月も強気相場を維持し、多くの機関投資家が運用のベンチマークとするS&P500種株価指数(SPX)は、過去最高値の4796.56ポイントに迫っている(12月26日の終値:4774.75ポイント)。

一方、日経平均(Nikkei225)は今月8日に反発して以降、上値をトライする状況が続いている。ユーロ円も今月8日以降、200日線(一番上で掲載しているユーロ円の日足チャート、黄色ラインを参照)にサポートされ、じわりと反発する状況にある。

ユーロ円を取り巻く現在の状況を総合的に考えるならば、目先の焦点は、新たな上値の水準を見極めることにある。


目先の焦点は21日線のブレイクと半値戻しのトライ

本日もユーロ円(EURJPY)が上値を目指す場合、目先は21日線(今日現在157.46レベル)の突破が焦点となろう(一番上で掲載しているユーロ円の日足チャート、緑ラインを参照)。今日の東京時間に、早くもこの移動平均線を上方ブレイクする局面が見られた。しかし、日足ローソク足の実体ベースでの突破には失敗している。

ユーロ円が21日線を完全に突破する場合、次の焦点は158.00レベルのトライとなろう。

今日以降、ユーロ円が158円台へ反発する場合、テクニカルの面で注目したいのが、直近高安の半値戻しの水準158.43レベルでの攻防である(一番上で掲載しているユーロ円の日足チャートを参照)。今月19日の反発相場を止めたこの水準は、サポートからレジスタンスへ転換する可能性がある。

ユーロ円が158.43レベルをも突破する場合は、外為市場で米ドル安と円安がさらに進行していることが予想される。このケースでは、159円台への上昇とフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準159.68レベルのトライが焦点として浮上しよう(一番上で掲載しているユーロ円の日足チャートを参照)。


下落の局面では200日線の維持が焦点に

一方、ユーロ円(EUR/JPY)の下落局面では、今月の8日以降、相場をサポートしている200日線の維持が焦点となろう(一番上で掲載しているユーロ円の日足チャート、黄色ラインを参照)。この移動平均線をトライするシグナルとして、目先は3つのチャート水準での攻防に注目したい。

ひとつは、10日線(今日現在156.61レベル)の攻防である。

ユーロ円がこの移動平均線を下方ブレイクする場合、次の下値の焦点は、サポート水準として意識されている156.20レベルとなろう(下の1時間足チャート、赤ラインを参照)。

156.00レベルは、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準にあたる。ゆえに、156.00-20レベルをサポートゾーンと想定しておきたい。

上で述べたサポートゾーンをもユーロ円が難なく下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準155.37レベルの攻防が焦点として浮上しよう。

相場をサポートした経緯のある155.37レベル(3つめのサポート水準)をも下方ブレイクする場合は、ユーロ円の200日線トライを意識したい。

ユーロ円のチャート:1時間足 12月13日以降

ユーロ円のチャート:1時間足 12月13日以降 TradingViewが提供するチャートで作成

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