【ユーロ円 (EURJPY)】目先の焦点と注目しておきたい下値のチャートポイント
今のドル円(USDJPY)は円高優勢の状況にある。しかし、外為市場で円高の圧力が高まっているのかどうか?この点を確認するためには、クロス円のトレンドも常にチェックする必要がある。なかでもユーロ円(EURJPY)など主要なクロス円の動向に注目したい。そのユーロ円で目先、注目しておきたい下値のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・今後の円相場を考えるうえで、クロス円の動向が重要となろう
・ユーロ円など主要なクロス円の動向をより注視したい
・ユーロ円の下落局面では、200日線と152.00の維持が目先の焦点となろう
・上昇相場を象徴するテクニカルラインの下方ブレイクは、円高進行のサインになり得る
クロス円は円高の状況を見極めるための重要な指標
こちらのIG為替レポートで述べたとおり、今のドル円(USD/JPY)は下値をトライする状況が続いており、トレンドの転換を意識する局面にある。
しかし、ドル円の動きのみを追っているだけでは、現在の下落トレンドの軸が米ドル売り主導なのか?それとも円買い主導なのか?を見極めることはできない。
そこで重要となるのがクロス円の動向である。
ドル円だけでなくクロス円でも円高優勢のトレンドが形成される場合は、外為市場でこれまでの異常な円安を是正する円高の圧力が高まっていることになる。
クロス円のなかでもより注視したいのが、ユーロ円(EUR/JPY)など円相場に大きな影響を与える通貨ペアである。
ユーロ円、目先の焦点とチャートポイント
直近のユーロ円(EUR/JPY)の動向を日足チャートで確認すると、200日線(今日現在154.31レベル)がサポートラインとして意識されている。
一方、ユーロ円の反発局面では、ドル円(USD/JPY)と同じく10日線(今日現在156.44レベル)がレジスタンスラインとして意識される状況にある。さらにMACDはゼロラインを下回り、かつ低下のトレンドを維持している。
これらテクニカル面での状況に加えて、ドル円は現在トレンドの転換を意識する局面にあり、かつユーロドル(EUR/USD)は、新たなレジスタンスの水準1.10レベルが意識される状況にある(一番下の日足チャートを参照)。
ユーロ円を取り巻く現在の状況を総合的に考えるならば、目先は200日線の下方ブレイク、そして重要なサポート水準である152.00レベルのトライを視野に入れた下落を想定しておきたい。
ユーロ円のチャート:日足 23年3月以降
上昇相場を象徴するサポートラインと52週線の維持
今週以降、ドル円(USD/JPY)のみならず、ユーロ円(EUR/JPY)でも下落幅が拡大する場合は、外為市場での円高進行を意識することになろう。
そのシグナルとして、上で述べたサポート水準の他に注目しておきたいテクニカルラインが2つある。
短期サポートラインと52週線である。
22年3月の安値を起点とした短期サポートラインは今週、サポート転換の可能性がある152.00レベルと交錯する。そして、このラインと並行して52週線が今週、151.70レベルまで上昇している(下のチャート、緑ラインを参照)。
ユーロ円が、週足ローソク足の実体ベースで22年以降の上昇相場を象徴するトレンドライン(短期サポートライン)と52週線をも完全に下方ブレイクする場合は、対米ドルだけでなく、対ユーロでも円高の圧力が高まっていることを示すことになる。
そして、ユーロ円がこれらテクニカルラインを完全に下方ブレイクする展開となれば、他のクロス円でも円高優勢の状況にある、つまり外為市場で円高の圧力が高まっていることが予想される。
今週、円高の圧力を高める要因となり得るのが、こちらのIG為替レポートで述べた植田日銀による将来の政策転換に向けた「布石」の有無となろう。
ユーロ円のチャート:週足 22年以降
一方、ユーロ円(EUR/JPY)がこれらテクニカルラインを維持する場合は、米ドル安の進行を受けてユーロドル(EUR/USD)が1.10のレジスタンスポイントを完全に上方ブレイクしていることが予想される。このケースでは、米ドル安がユーロ円などのクロス円を下支えする要因となろう。
一方、ドル円(USD/JPY)は米ドル安の進行に押され、こちらのIG為替レポートで取り上げた141円のサポート水準や節目の140.00レベルをトライする展開が予想される。ドル円で下落幅が拡大する場合は、クロス円の上昇幅を抑制する要因となろう。
ユーロドルのチャート:日足 23年7月以降
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