【ポンド円】15年以来となる195円が視野に / 注目のチャートポイント
円安の動向を把握するうえで、クロス円の動きを常にチェックしておきたい。主要なクロス円のひとつポンド円(GBP/JPY)は、2015年以来となる195円を視野に上昇幅が拡大している。次に注目したい上値の水準は?反落局面でのチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・ポンド円はドル円との相関を意識する状況にある
・ドル円が上昇トレンドを維持する場合、ポンド円も上値を目指す状況が続こう
・ポンド円の上昇局面では、195.00の突破と195.88のトライに注目したい
・日銀イベントが円買い要因となる場合は、193円台の維持が焦点となろう
ドル円の上昇とポンド円のさらなる上値トライ
クロス円では、引き続きユーロ円(EUR/JPY)とポンド円(GBP/JPY)の動きに注目したい。ユーロ円は昨日、高値164.09レベルまで上昇し、167円台の攻防が焦点に浮上している。
より注目したいのが、ポンド円の動向である。24年以降のポンド円、ドル円(USD/JPY)そしてポンドドル(GBP/USD)の相関係数を確認すると、ポンド円とドル円のそれが0.66と、ポンドドルの0.45を上回っている。
そのドル円は現在、156円のトライを意識する状況にある。政府・日銀による円買い介入が警戒されるなかでもドル円が上値トライを維持する場合、ポンド円は下で述べる新たなレジスタンスの水準をトライする展開を想定しておきたい。
ポンド円、ドル円、ポンドドルの相関関係
焦点は195円台への上昇と195.88レベルのトライ
ポンド円(GBP/JPY)は2020年以降、上昇基調のトレンドチャネル内で推移している。そして昨日、円安の進行を受け高値194.94レベルまで上昇し、2015年以来となる195円の攻防が目前に迫っている。
今日以降、ポンド円が195円台へしっかりと上昇してくる場合は、2015年6月の高値水準195.88レベルのトライが焦点として浮上しよう(下のチャート、赤ラインを参照)。
ポンド円がこの水準(195.88レベル)をも突破する場合は、196.00のトライが次の焦点として浮上しよう。
ポンド円のチャート:月足 2014年以降
反落局面でのチャートポイントは?
今日の日銀会合が円買いの要因となる場合、ポンド円(GBP/JPY)は調整の反落相場を想定しておきたい。まずは、194円台を維持するかどうか?この点に注目したい。
しかし、ポンド円は変動幅が拡大する傾向がある。ゆえに日銀イベント絡みで調整の円買い圧力が高まる場合は、1円以上の下落を警戒しておきたい。
ポンド円が193円台へ反落する場合は、直近高安の半値戻しの水準193.64レベルの攻防に注目したい。この水準は、昨日のNY時間序盤に相場をサポートした経緯がある(下のチャート、赤矢印を参照)。
ポンド円が193.64レベルをもあっさりと下方ブレイクする場合は、193.00のトライを想定しておきたい。フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準193.34レベルの下方ブレイクは、193.00をトライするシグナルと想定しておきたい。
なお、192.96レベルはフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準にあたる。テクニカルの面でも193.00レベルがサポートの水準として意識される可能性がある。
調整の円買いが進行しポンド円が193.00レベルを下方ブレイクする場合は、192.75レベルのトライが焦点として浮上しよう。この水準は、レジスタンスからサポートの水準へ転換する可能性がある。192.75-193.00をサポートゾーンと想定しておきたい。
分足や時間足のストキャスティクスおよびRSIを軸にトレンドを確認し、これらオシレーター指標が売られ過ぎの水準でゴールデンクロスの状況が確認される局面で、ポンド円が上の各サポート水準をトライする場合は反発相場を想定しておきたい。
ポンド円のチャート:45分足 4月10日以降
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