【ユーロ円 (EUR/JPY)】今週の展望とチャートポイント
根強い円安を受け、ユーロ円(EUR/JPY)は現在163円台をトライする展開となっている。トレンドは上値トライにあるが、今週は調整の反落を警戒したい。注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・根強い円安にサポートされ、ユーロ円は上昇トレンドを維持している
・上値トライの局面では、163円台への上昇が焦点となろう
・しかし今週は、調整の反落相場を想定しておきたい
・注目しておきたい上下のチャートポイントについて
163.00レベルと164.31レベルの攻防
円相場全体のトレンドを考える上で、クロス円の動きは非常に重要である。
主要なクロス円の一角であるユーロ円(EUR/JPY)は現在、根強い円安にサポートされ、レジスタンスの水準として意識されたフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準161.67レベルを完全に突破し、163円の攻防を意識する状況にある。
ユーロ円がこの水準を突破した後、163円台で底堅さを維持すれば、昨年11月の高値水準164.31レベルを視野にさらなる上昇幅の拡大が想定される。
ユーロ円のチャート:日足23年11月以降
ひとまず調整の反落相場を意識する状況に
しかし、直近2日の日足ローソク足では長い上ヒゲが示現し、163円台の維持に失敗した。週明けのユーロ円も163.00レベルで上値が止められる状況にある(上の日足チャート、赤矢印を参照)。
ストキャスティクスとRSIはともに短期的な相場の過熱感(買われ過ぎ)を示唆する状況にある。前者のストキャスティクスは、買われ過ぎの水準でデッドクロスが散見され、かつ低下のムードにある(上の日足チャートを参照)。
こちらのIG為替レポートで述べたとおり、ユーロドル(EUR/USD)の上昇が1.09レベルで止められている状況も考えるならば、今週のユーロ円(EUR/JPY)は調整の反落相場を警戒しておきたい。
しかし、上昇トレンドを維持するドル円(USD/JPY)と円安圧力の根強さを考えるならば、ユーロ円の下落幅は限定的となることが予想される。
10日線と短期サポートラインの攻防
想定どおりにユーロ円(EUR/JPY)が下値をトライする場合、まずは10日線前後の攻防に注目したい。この移動平均線は今日現在、162.15前後で推移している(下の日足チャートを参照)。
すぐ上の水準は、現時点での2月高安のフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準(162.19レベル)にあたる。そして下の162.00レベルにはトレンドチャネルの下限(短期サポートライン)が推移している。
これらテクニカルの動向も考えるならば、10日線前後でユーロ円の反落が止められる可能性があろう。
一方、ユーロ円が10日線を簡単に下方ブレイクする場合は、161円台へ反落する展開を想定しておきたい。
このケースでは、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準161.40レベルのトライに注目したい。
10日線や短期サポートラインだけでなく、161.40レベルをも下方ブレイクする場合は、サポート転換の可能性がある141.00レベルのトライを想定しておきたい。
ユーロ円のチャート:日足24年以降
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