【ドル円 (USDJPY)】今日の見通しと注目のチャートポイント
ドル円(USDJPY)は現在、昨年の最高値151.94レベルと152円を意識する状況にある。今日のドル円は、10月の米消費者物価指数(CPI)とFEDスピーカーの言動で上下に振れる展開が予想される。注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・ドル円は現在、昨年の最高値151.94レベルを意識する状況にある
・151.94レベルを上方ブレイクすれば、152円台の攻防へシフトする展開が予想される
・しかしドル円の上昇幅が拡大する局面では、円買い介入絡みの下落を警戒したい
・調整の反落相場で注目しておきたいチャートポイントについて
昨年の最高値の水準を意識する展開に
13日の外為市場は、NY時間に米金利が低下したことを受け米ドル安優勢の展開となった。
ドル円(USD/JPY)はNY時間に高値151.91レベルまで上昇した後、151.20レベルまで下落する荒い値動きが見られた(下のチャートを参照)。
円買い介入に対する市場参加者の警戒心やオプション満期に絡んだ動きとの見方があったが、いずれにせよドル円は151円台で底堅さを維持した。
ドル円のチャート:5分足 昨日の海外時間の動向
昨日の下落は、目先の高値水準として昨年の最高値151.94レベルが意識される可能性があることを示唆した。
しかし、米債市場では長期ゾーンの利回りが高止まりし米ドル高の圧力が根強い。そして円キャリー取引が活発化しているとの指摘もあり、投機筋の円ネットショートのポジションは10万枚を超えてきた。
これらの状況を考えるならば、ドル円は151.94レベルを突破する可能性が現時点では高い。実際にドル円がこの水準を突破する場合、次の焦点は152.00レベルやIG為替レポートで取り上げている152.06レベル(フィボナッチ・エクステンション100.0%の水準)のトライとなろう(下のローソク足チャートを参照)。
ドル円がさらに上値をトライする局面では、円買い介入に対する市場参加者の警戒感が高まるだろう。
問題はその変動幅である。151.94レベルや152.00(152.06)レベルの突破が上昇幅拡大のきっかけとなれば、円買い介入やそれに対する市場の警戒感による急落を想定しておきたい。
しかし、現在のトレンドの軸が日米の金融政策とそれに伴う利回り格差の動向にあることを考えるならば、円買い介入がドル円のトレンドを転換させるほどのインパクトはないだろう。
ドル円のチャート:1時間足 10月30日以降
調整の反落局面で注目しておきたいチャートポイント
本日、上で述べたレジスタンスの水準が意識され、調整の反落(円買い介入絡み以外の反落)相場となる場合は、昨日の下落を止めた151.20レベルの攻防に注目したい(上のチャートを参照)。この水準はレジスタンスからサポートの水準へ転換する可能性がある。
ドル円(USD/JPY)が151.20レベルを完全に下方ブレイクする場合は、151円割れを想定しておきたい。
ドル円が150円台の攻防へシフトする場合は、150.80レベルの攻防に注目したい。先週の後半にこの水準で相場がサポートされた経緯がある(上のチャートを参照)。
また、10日線が今日現在、150.81レベルで推移している(下のチャート、緑ラインを参照)。ドル円が10日線をも下方ブレイクする場合は、150円台の維持が焦点として浮上しよう。
21日線が今日現在、150.36レベルで推移している(下のチャート、青ラインを参照)。この移動平均線の下方ブレイクは、節目の150.00レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。
ドル円のチャート:日足 23年9月以降
今日のドル円の変動要因
本日のドル円(USD/JPY)は、10月の米消費者物価指数(以下CPI)やシカゴ地区連銀のグールズビー総裁らFEDスピーカーの言動で上下に振れる展開が予想される。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、インフレリスクに対する警戒姿勢を維持している。他のFRB高官らも同じスタンスにある。
FRBがインフレ抑制重視の姿勢を維持するなか、11月のミシガン大学期待インフレ率は予想外に上昇した。特にFRBが注目する長期(5-10年先)の期待インフレ率は3.2%と、2011年以来の水準へ上昇した(下のチャート、赤ラインを参照)。
米国 ミシガン大学期待インフレ率の動向:月次 22年10月以降
10月CPIの市場予想を確認すると、総合ではインフレが鈍化する見通しとなっている。
しかし、前月比のコア指数は0.3%と、前月から横ばいの見通しである。前年同月比のコア指数も4.1%と、同じく横ばいの見通しとなっている。
焦点は、変動が激しい食品とエネルギー価格を除いたコア指数となろう。
期待インフレ率の上昇が確認された状況で、10月のCPIコアが前月比と前年同月比でともにインフレ圧力の根強さを示唆する場合は、米金利の押し上げ要因になり得る。
米金利の上昇は米ドル買いの要因となり、これらの動きはドル円(USD/JPY)を下支えしよう。10月米CPIの結果を受けドル円が上昇する場合は、上で述べた151.94レベルや152.00(152.06)レベルのトライそして上方ブレイクを想定しておきたい。
一方、CPIコアでインフレ鈍化の傾向があらためて確認される場合は、逆の展開(米金利の低下→米ドル売り→ドル円の反落)を想定しておきたい。
調整の反落相場ならば、ドル円は上で述べた各サポートの水準での反発が予想される。
米国 消費者物価指数の動向:月次 22年10月以降
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
IG証券のFXトレード
- 英国No.1 FXプロバイダー*
- 約100種類の通貨ペアをご用意
* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。