【ドル円】昨日の反落は地合いの強さを印象付ける結果に、注目のチャートポイント
ドル円(USD/JPY)は昨日、調整の反落局面が見られた。しかし154.00レベルで反発し、むしろ地合いの強さを印象付けた。米金利の上昇基調を受け、日米の利回り格差は拡大の傾向にある。ドル円は上値のトライを意識する状況にある。目先、注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・米金利は上昇基調を維持、18日の外為市場は米ドル高優勢の展開となった
・昨日のドル円の反落は、かえって地合いの強さを印象付ける結果となった
・下落の局面では、154.00と153.80レベルの攻防に注目したい
・上昇の局面では、3つのレジスタンスポイントの攻防が焦点となろう
米金利は上昇基調を維持、18日は米ドル高優勢の展開に
米労働省が18日に発表した今月13日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は21.2万件で横ばいとなり、労働市場の堅調さを示した。
一方、ISM製造業景気指数の先行指標として注目される4月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数は15.5と前月の3.2から大きく改善した。経済指標発表後に米債市場では利回りが上昇した。
10年債利回りは4.6%台を維持した。米金利の上昇基調を受け、この日の外為市場は米ドル買い優勢の展開となった。
米ドル相場の動向:4月18日
ドル円:目先の見通しとチャートポイント
154.00レベルと153.80レベルの攻防
昨日の東京時間にドル円(USD/JPY)は、調整の反落局面で154.00レベルを下方ブレイクする局面が見られた。だがすぐに反発し、かえって地合いの強さを市場参加者に印象付ける結果となった。
今週の動向を考えるならば、ドル円の調整局面では154.00レベルと153.80レベルの攻防に注目する必要がある。これらの水準をトライする局面では、いずれも下ヒゲが示現し反発している(下のチャートを参照)
分足と時間足のストキャスティクスおよびRSIで相場の動向を追い、これらオシレーター指標が売られ過ぎの水準へ低下する局面で、ドル円が154.00レベルや153.80レベルをトライする場合は、相場の反発を想定したい。
ドル円のチャート:45分足 今月10日以降
153.80レベルをブレイクしても下落幅は限定的
今日以降、調整相場(反落)の進行でドル円(USD/JPY)が153.80レベルを完全に下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準153.63レベルや半値戻しの水準でありサポート転換の可能性がある153.27レベルのトライを想定しておきたい(上のチャートを参照)。
だが、インフレ圧力の根強さと景気の底堅さが意識され、米債市場では利回りが上昇基調にある。この動きを受け、日米の利回り格差も拡大の傾向にある(下のチャートを参照)。
この状況が続く間は、円買い介入以外でドル円が下値をトライしても、その幅は限定的となることが予想される。
153.00レベルまたは相場をサポートした経緯のある152.60レベルを目先の下限と想定しておきたい(上のチャートを参照)。
日米利回り格差とドル円の動向:2023年4月以降
上昇の局面では3つの水準の攻防が焦点に
ドル円(USD/JPY)の上昇局面では、3つのレジスタンスの水準での攻防に注目したい。
ひとつ目の水準は、相場の上昇を止め続けている154.80レベルである。この水準の上方ブレイクは、2つ目のレジスタンス水準155.00レベルをトライするシグナルとなろう。
ドル円が155.00レベルを突破した後、調整の反落局面で154.80-155.00のゾーンがサポートの水準へ転換する状況が確認される場合は、IG為替レポートで注目しているV計算値の水準155.28レベルのトライを想定しておきたい。
ドル円が155.00レベルを突破した後、一気に155.28レベルをトライそして上方ブレイクする展開も想定しておきたい。このケースでは155円のミドル、そして156.00レベルの攻防が次の焦点として浮上しよう。
ドル円のチャート:日足 23年12月下旬以降
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