【今週の外為市場】注目材料は3つの米経済指標
今週の外為市場の焦点のひとつが、アメリカの経済指標となろう。今週も様々な経済指標が発表されるが、市場参加者の注目度が高い「3つの指標」が材料視されることが予想される。詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・今週の外為市場は3つの米経済指標が材料視される可能性あり
・強い経済指標が続けばさらなる米ドル高の進行を予想する
・経済指標で予想以下の内容が続く場合は、米ドル相場の下落を想定しておきたい
今週の注目材料の一つが米国の経済指標
9日から、連邦準備制度理事会(FRB)の高官らが金融政策についての発言を控えるブラックアウト期間に入っている。
パウエルFRB議長はデータ次第のスタンスにある。これは、パウエルFRBの共通したスタンスである。ゆえに今週の外為市場は、引き続き米国の経済指標が材料視されるだろう。
今週も様々な経済指標が発表される。市場参加者の注目度が高いのが8月消費者物価指数(CPI)、同月小売売上高そして9月ミシガン大学消費者信頼感指数と期待インフレである。
注目の米経済指標1:消費者物価指数(CPI)
13日に発表される8月CPIは総合で上昇する見通しとなっている。
しかし、変動の大きい食品やエネルギーを除いたコア指数は前月比で0.2%と横ばいの予想であり、前年比では4.3%と前月の4.7%から低下する見通しとなっている。
より注目したいのが、後者のコア指数(インフレ率)の動向である。これが鈍化の傾向にあることがあらためて確認される場合は、米金利の低下要因になり得る。米金利の低下は米ドル安の要因となろう。
逆に、予想外にコアインフレ率が上昇する場合は、米金利の上昇と米株安の展開が予想される。このケースでは、対主要通貨で米ドル買いの圧力が最も高まることが予想される。
消費者物価指数の推移:月次 22年8月以降
注目の米経済指標2:小売売上高
14日に発表される8月小売売上高も外為市場の変動要因となろう。イエレン米財務長官は10日、米国の雇用市場に大きなダメージをもたらすことなく、インフレを抑制することが可能との自信を強めていると述べた。
小売売上高で個人消費の堅調さがあらためて確認される場合は、米国経済の底堅さがあらためて意識されることで米金利の上昇と米ドル買いの要因となろう。
8月CPIと同じく、強い小売売上高も米金融引き締めの長期化に対する株式市場の参加者の懸念を高める要因である。高止まりの状況にある長期金利の動向も考えるならば、強い小売売上高は米株安の要因となる可能性がある。米金利の上昇と米株安が同時に発生する場合は、強いCPIと同じく対主要通貨で米ドル高の展開が予想される。
小売売上高の推移:月次 22年8月以降
※赤バーチャート:8月の市場予想/ 青バーチャート:8月の市場予想(除自動車)
注目の米経済指標3:ミシガン大学期 待インフレ率
15日に9月のミシガン大学消費者信頼感指数と期待インフレ率が発表される。より注目したいのが、期待インフレ率である。
1年先および5-10年先の市場予想は、前月から横ばい推移となっている。これらが予想通りの結果ならば、米債市場や米ドル相場への影響は限定的となることが予想される。
一方、期待インフレ率が予想外に上昇する場合は、米金利の上昇と米ドル高の要因となろう。8月のCPIと小売売上高で強い内容が続いた後で、消費者の抱くインフレ期待が上昇すれば、外為市場では米ドル高の進行が予想される。
逆にミシガン大学期待インフレ率も含めて、今週の米経済指標が総じて予想以下の内容となれば、米ドル高の調整相場を想定しておきたい。
ミシガン大学期待インフレ率の推移:月次 22年9月以降
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