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【米国株】テスラ22%の急騰、10月の軟調地合いを1日で帳消しに、ナスダック100 目先の見通しは?

24日の米国株式市場でテスラの株価が約22%急騰し、10月の軟調地合いを1日で帳消しにする展開となった。この日のダウ平均は続落した。一方、ナスダック100はテスラの上昇に支えられ反発して終えた。米金利上昇の影響を跳ね除けナスダック100は底堅さを維持している。目先の見通しは?

Source: Bloomberg Source: Bloomberg

記事のポイント

・24日の米国株式市場でテスラが約22%急騰した、約11年ぶりの大幅高となった
・テスラ株の上昇に支えられナスダック100が上昇した
・金利上昇の影響を跳ね除け、ナスダック100は強気地合いを維持している
・ナスダック100、目先の見通しと注目のチャートポイントについて


ナスダック100のチャートポイント

上値の水準(レジスタンス)

・20,500:10月14日高値レベル
・20,437:10月22日高値
・20,319:フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準
・20,260:10日線(10/24時点)

下値の水準(サポート)

・20,124:21日線(10/24時点)
・20,000:節目の水準
・19,935:10月23日安値


テスラ22%の急騰、13年5月以来の大幅高

24日のアメリカ株式市場で、テスラ(TSLA)の株価が前日比で21.92%急騰した。2013年5月以来の大幅高となり、株価は10月1日以来となる260ドル台へ急上昇した。

前日にテスラが発表した第3四半期(3Q)決算では、売上高こそ前年同期比8%増の251億8200万ドルと、コンセンサス予想の254億2700万ドルに届かなかった。

しかし純利益は同比17%増の21億6700万ドルと、コンセンサス予想の17億3600万ドルを上回った。利益率の改善を受け調整後の1株利益(EPS)も0.72ドルと、コンセンサス予想の0.596ドルを上回った。

テスラの3Q決算サマリー

テスラの3Q決算サマリー

コンセンサス予想はブルームバーグがまとめたデータ

電動ピックアップ「サイバートラック」は初めて黒字化に成功した。エネルギー貯蔵事業も利益を押し上げた。また、今年の設備投資額の見通しを110億ドル以上とし、従来の100億ドル以上から引き上げた。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は来年の納車台数を20~30%増やす強気の見通しを示した。

10月に入りテスラの株価は低迷していた。しかし、昨日1日の急騰で今月の軟調地合いをほぼ帳消しにする状況となった。

テスラ、エヌビディア、ナスダック100の騰落率:10月以降

テスラ、エヌビディア、ナスダック100の騰落率:10月以降

ブルームバーグのデータで筆者作成

ナスダック100の上昇をけん引する主力株

24日の主要な米株価指数は強弱まちまちの展開となった。IBM(IBM)とハネウェル(HON)のさえない決算を受けダウ平均は続落した。S&P500種株価指数(S&P500)とラッセル2000の上昇幅は限られた。

対照的にナスダック100はテスラの急騰が下支えの要因となり、昨日最も上昇した株価指数となった。

また、テスラと同じく決算が好感されたネットフリックス(NFLX)は直近1週間で9.7%上昇している。そしてエヌビディア(NVDA)は高値圏での攻防を維持している(上の騰落率チャートを参照)。

これら主力株に買いが入る状況を考えるならば、今のナスダック100の焦点は、新たな上値の水準を見極めることにある。

アメリカの株価指数 週間騰落率:10月24日

アメリカの株価指数 週間騰落率:10月24日

ブルームバーグのデータで筆者作成


最高値を目指すナスダック100

20,500ポイントの突破が焦点に

10月に入りナスダック100は、売り買いが交錯する状況にある。しかし、昨日はテスラの上昇を受け21日線でサポートされた。

米長期金利が4.2%台で高止まりするなかでも、短期サポートラインを維持している状況も考えるならば地合いは強い。

ナスダック100のチャート:日足 2024年7月以降

ナスダック100のチャート:日足 2024年

出所:TradingView

昨日の勢いを維持し、本日10日線(24日時点で20,260レベル)を完全に突破すれば、20,500ポイント(10月14日の高値水準20,494レベル)を視野に上昇幅の拡大を想定しておきたい。

フィボナッチ・エクステンション76.4%の水準20,319レベルの突破は、10月22日高値20,437をトライするシグナルと捉えたい(下の15分足チャートを参照)。今日以降20,437レベルをも突破すれば、20,500の攻防とさらなる上値のトライを想定しておきたい。

ナスダック100のチャート:15分足 10月12日以降

ナスダック100のチャート:15分足 10月12日以降

出所:TradingView

20,000ポイントの維持

一方、ナスダック100が下値をトライする場合は、20,000ポイントの維持が焦点となろう。

まずは、昨日の下落を止めた21日線の攻防に注目したい(10月24日時点で20,124レベル、上の日足チャートと15分足チャートを参照)。21日線の下方ブレイクは、20,000ポイントをトライするサインと捉えたい。

分足チャート(本レポートでは15分足を採用)のMACDとRSIで相場のトレンドと過熱感を見極めながら、これらの指標でデッドクロスが確認される場合は、上で述べたサポートポイントのトライを想定しておきたい。

一方、MACDとRSIが一転してゴールデンクロスへ転じる場合、特に21日線でその状況が確認される場合は、ナスダック100の押し目買いを考えたい。

高止まりの米長期金利、マグニフィセントセブンの反応に注目

米長期金利が4.2%台まで上昇している。米国債を買い戻す魅力的な利回り水準にあるにも関わらず、今のところ金利の低下幅は限定的である。

ソフトランディング期待の高まりは長期金利を押し上げている要因の一つだが、ここにきてもう一つ上昇の圧力を強めている要因が意識され始めている。それが、アメリカの大統領選挙で共和党のトランプ候補の支持率が上昇していることである。

RealClearPoliticsが提供してる世論調査によれば、本レポート掲載時点でトランプ候補とハリス候補がともに48%台で拮抗している。

こちらのアメリカの大統領選挙レポート「高まる米ドル高の圧力、揺れる日米金融政策への思惑、ドル円の見通し(アップデート)」で取り上げたとおり、共和党そしてトランプ候補が掲げる政策は、いずれもインフレ再燃につながるものばかりである。

ゆえに、今日以降アメリカの大統領選挙でトランプ候補有利のヘッドラインが流れる場合は、米長期金利の上昇、または高まりの要因になり得る。

米長期金利のチャート:4時間足 9月以降

米長期金利のチャート:4時間足 9月以降

出所:TradingView

トランプ勝利の思惑で米長期金利が高止まりするか、ゆるやかな上昇トレンドを維持する場合は、マグニフィセントセブンの反応を注視したい。

9月17日に米長期金利が今の上昇基調へ転じて以降、マイクロソフト(MSFT)を除き他の主力銘柄は総じて上昇している。そして主力株の買いにナスダック100がサポートされている(上の4時間足チャートを参照)。

引き続き金利上昇の影響を跳ね除ける強さを主力株が維持すれば、ナスダック100は上で取り上げたレジスタンスポイントを視野に強気相場を維持することが予想される。

マグニフィセントセブンの騰落率:9月17日~10月24日

マグニフィセントセブンの騰落率:9月17日~10月24日

出所:TradingView


ナスダック100のチャートポイント

上値の水準(レジスタンス)

・20,500:10月14日高値レベル
・20,437:10月22日高値
・20,319:フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準
・20,260:10日線(10/24時点)

下値の水準(サポート)

・20,124:21日線(10/24時点)
・20,000:節目の水準
・19,935:10月23日安値



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