テスラ、1-3月販売台数減速のおそれ 2日発表 株価急落の不安も
テスラが2日に1-3月期の販売台数を発表する。伸び率が小さくなれば株価急落のおそれもありそうだ。
電気自動車(EV)大手のテスラは2日に2024年1-3月期の販売台数を発表する。テスラは2月の段階で、2024年の販売の伸びが大きく減速するとの見通しを示しており、1-3月期の前年同期比での伸び率が小さくなるおそれがある。テスラの株価は1月以降に3割近く下落しており、販売台数の不振が明らかになれば、改めて株価下落が進む可能性もありそうだ。
テスラの1-3月期の販売台数は?
テスラ(TSLA)は2023年に180万8581台のEVを販売した世界最大のEVメーカー。複数の米メディアによると、2024年1-3月期の販売台数に関する証券会社などによる予想は平均47万台前後と見積もられているもよう。10-12月期の実績(48万4507台)から販売台数が減少するものの、2023年1-3月期との比較では11%程度の伸びを確保できると期待されているようだ。ライバルの中国BYD(1211)は1-3月期に13.4%増の30万114台のEVを販売している。
しかしテスラの販売台数には下振れの懸念がつきまとう。テスラの10-12月期の販売実績は、BYDの52万6409台よりも少なく、世界首位の座を奪われたと話題になった。1月24日の決算発表に際しては、2024年の販売台数の伸び率は「2023年の実績よりも著しく悪くなる」との見通しを示している。主力車種であるモデル3やモデルYの人気が一巡し、次世代車投入までの準備の時期に入ることを理由に挙げている。金融機関の中には1-3月期の実績として、前年同期とほぼ同じ42万台程度を予想する声もある。
テスラの株価は2024年に入って約3割下落
こうした中、テスラの株価は下落基調が続いている。1日の終値は175.22ドルで、2023年末比では29.25%安。半導体大手のNVIDIA(エヌビディア、NVDA)の82.46%高やSNS大手のメタ・プラットフォームズ(META)の37.19%高と比べて大きく見劣りする。一方、LSEGのデータによると、テスラの株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は55倍程度で、35倍程度のエヌビディアや23倍程度のメタと比べて割高感が強い。
テスラの株価は2023年1月3日には108.10ドルまで下落し、その後、7月18日には293.34ドルまで上昇。足元の株価は、この直近の高値から4割安の水準にある。テスラ自身が販売台数の伸びに慎重な姿勢を示す中、2日に発表される数字が金融市場の期待を下回れば、株価にはさらなる下落圧力がかかる恐れがありそうだ。
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