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ユーロドルの見通しとテクニカル分析

ユーロドルは底堅さを維持している。今週は1.10をトライするかどうか?この点が焦点となろう。しかし、米国イベントの内容次第では米ドルを買い戻す展開が予想されるため、調整の反落を警戒する必要がある。注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※今週の外為市場の注目材料についてはこちらのレポートをご覧ください
※今週のドル円の見通しについてはこちらのレポートをご覧ください


焦点は1.10の攻防

今週のユーロドル(EURUSD)は、1.10のトライおよびブレイクが焦点となろう。

リスクリバーサルの動向を確認するとユーロドルの反落局面でも横ばい推移が続き、上値を意識する状況にある。

一方、テクニカルの面では、先週7日の下落局面で10日MA(1.0891レベル)がサポートラインとして意識された(TradingViewの日足チャートを参照)。

欧州中央銀行(ECB)がインフレ抑制重視のスタンス(=利上げ維持のスタンス)にあることも考えるならば、1.09ミドルのブレイクと今月4日の高値1.0973レベルの攻防を意識しておきたい。

ユーロドルの1.0973ブレイクは、冒頭で述べた1.10トライのシグナルとなろう。

ユーロドルとリスクリバーサルのチャート

ユーロドルとリスクリバーサルのチャート ブルームバーグのデータをもとに作成 / 日足:年初来


反落局面での注目ポイント

上で述べたとおり、今週は米国関連のイベントが目白押しである。これらの内容次第で米ドル相場のトレンドが左右されるだろう。

ユーロドル(EURUSD)の反落要因として注視すべきは強いインフレ指標、そしてFOMC議事要旨の中身とFEDスピーカー達の言動が “タカ派” と捉えられるケースである。これらは「米金利の上昇→米ドルの買い戻し」要因となるからだ。

MACDは横ばい推移となっており、地合いの強さが後退していることを示唆する動きとなっている。このタイミングで今週の米国イベントが米ドル買い要因となれば、ユーロドルの10日MAブレイクとフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準1.0865レベルのトライを想定しておきたい(注目の米国イベントについてはこちらのレポート参照)。

ユーロドルが後者のテクニカルポイント(1.0865レベル)をもブレイクする場合は、重要サポートポイントの1.08レベルを視野に下落幅の拡大を警戒しておきたい。

なお、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準は1.08レベルにあたる。テクニカルの面でも重要な1.08を維持する場合は、冒頭で述べた1.10トライのトレンドが続くシグナルと想定しておきたい。

一方、現時点では可能性が低いもののユーロドルが1.08を一気に下方ブレイクする展開が確認される場合は、トレンドが転換したシグナルのひとつとなり得る。

ユーロドルの21日MA(1.0807レベル)ブレイクは、1.08トライのシグナルと想定しておきたい。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート TradingViewの日足チャート:23年2月以降

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