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【新興国通貨】強気地合いのドル円、ドル円にサポートされるトルコリラ円、米経済指標後の動きに注目

ドル円は強気地合いにある。そのドル円にサポートされ、トルコリラ円は9日に8月20日の高値を突破してきた。本日もドル円は、米経済指標で上下に振れる展開が予想される。ドル円の動きにトルコリラ円は左右されるだろう。目先、注目のチャートポイントは?

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記事のポイント

・ドル円は150円を視野に強気地合いを維持している
・ドル円の上昇にサポートされ、トルコリラ円も強気地合いを維持している
・本日のドル円とトルコリラ円は、引き続き米経済指標にらみの展開が予想される
・トルコリラ円、注目のチャートポイントについて


トルコリラ円のチャートポイント

レジスタンスの水準

・4.428:8月16日高値
・4.390:8月19日高値
・4.360:フィボナッチ・リトレースメント76.4%
・4.356:10月9日高値

サポートの水準

・4.317:フィボナッチ・リトレースメント23.6%
・4.300:サポート転換の可能性あり
・4.275:10日線
・4.260:サポート転換の可能性あり


強気地合いを維持するドル円

10日の外為市場は米欧の株安を受け、円買い優勢の展開となった。ドル円(USD/JPY)は148円前半へ下落した。しかし、8月15日の高値149.40レベルを突破し149.58レベルまで上昇する局面が見られた。

テクニカルの面では、10日線と50日線でゴールデンクロスへ転じている。日足のMACDの動きはゼロラインを上回る水準にある。

上で述べたテクニカルの攻防(動き)は、ドル円が強気の地合いにあることを示唆している。

ドル円のチャート:日足 2024年7月以降

ドル円のチャート:日足 2024年6月以降

出所:TradingView

根強い米国のインフレ、次は9月PPIが焦点に

米労働省が10日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)によれば、トレンドを示す前年同月比の上昇率は2.4%と8月の2.5%から鈍化した。しかし、市場予想の2.3%を上回った。

一方、エネルギーと食品を除くコア指数は同比で3.3%の上昇と、8月から伸びが加速した。市場予想は8月と同じ3.2%だった。9月のCPIはインフレの粘着性を示す内容となった。

今日は9月の生産者物価指数(PPI)が発表される。インフレは抑制される見通しにある。注目は、10日のIG米国株レポート「強気地合いのナスダック、最高値更新のダウとS&P500を追撃、9月のCPIとPPIに注目」で述べたとおり、コア前年同月比の動向である。市場予想では、2か月連続で上昇する見込みである。

予想を上回った9月CPIに対する米金利の反応はまちまちだった。しかし、9月PPIでも予想外にインフレの粘着性が確認される場合は、米金利の上昇要因になり得る。このケースでは「米ドル高→ドル円の上昇」を想定しておきたい。

一方、9月のPPIが予想以下となれば、米ドル安の要因となろう。このケースでは、ドル円の下落が予想される。だが、根強い円安が米ドル安の相殺要因となろう。10日線(今日現在147.14レベル)の維持を想定しておきたい。(上の日足チャート、緑ラインを参照)。

アメリカの生産者物価指数(PPI):2023年9月以降

アメリカの生産者物価指数(PPI):2023年9月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成

ミシガン大学消費者信頼感指数

10月のミシガン大学消費者態度指数(速報値)も材料視される可能性がある。消費者マインドは改善の傾向を維持することが見込まれている。

短期金融市場では、11月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが見送られる可能性を意識し始めている。アトランタ連銀のボスティック総裁は10日、11月FOMCでの利下げ見送りの可能性について言及した。9月のPPIと10月のミシガン大学消費者態度指数がともに市場予想を上回る場合は、利下げ期待をさらに後退させる要因となろう。そして、アメリカ経済のソフトランディング期待をさらに高める要因となろう。

強い経済指標で米ドル高となる場合、ドル円は昨日の高値149.58レベルの突破、そして節目の150.00のトライを想定しておきたい。

米ミシガン大学消費者信頼感指数:2023年10月以降

米ミシガン大学消費者信頼感指数:2023年10月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成

トルコリラの下落圧力が後退ムード

米ドル/トルコリラ(USD/TRY)は、最高値圏での攻防を維持している(トルコリラは対米ドルで最安値圏にある)。21日線がサポートラインとして意識されている点も地合いの強さ(トルコリラの地合いの弱さ)を示唆している。

しかし、上昇ムードに陰りも見え始めている(下の日足チャート、グレーゾーンを参照)。11月のFOMCで利下げ見送りの可能性が意識され始めている状況を考えるならば、米ドル/トルコリラは上昇トレンドを維持する公算が大きい。しかし、トルコリラの下落幅が限られている現在の状況でドル円が150円を目指す場合、トルコリラ円も上値トライを想定しておきたい。

米ドル/トルコリラのチャート:日足 2024年7月以降

米ドル/トルコリラのチャート:日足 2024年7月以降

出所:TradingView


トルコリラ円のチャート分析

ドル円(USD/JPY)の強気地合いにサポートされ、トルコリラ円(TRY/JPY)は9日に高値4.356レベルまで上昇し、8月20日の高値4.354を突破する局面が見られた(下の日足チャート、赤矢印を参照)。

ドル円と同じく10日線と50日線がゴールデンクロスへ転じている。MACDは上昇基調にありゼロラインを上回ってきた。RSIは横ばい推移へ転じているが、デッドクロスは確認されていない。これらテクニカルラインの動きは、トルコリラ円の地合いの強さを示唆している。

対米ドルでトルコリラの下落圧力が後退する状況で、今日の米経済指標が総じて強い内容となれば、トルコリラ円はさらに上値を目指す展開が予想される。このケースでは、昨日の高値4.356の突破と、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準4.360のトライを想定しておきたい。

トルコリラ円が76.4%戻しの水準をも突破する場合は8月19日の高値4.390、または8月16日の高値4.428のトライが焦点に浮上しよう。

トルコリラ円のチャート:日足:2024年7月以降

トルコリラ円のチャート:日足:2024年7月以降

出所:TradingView

ドル円下落なら4.30の維持が焦点に

一方、アメリカの経済指標がドル安の要因となれば、ドル円(USD/JPY)は続落の展開が予想される。このケースでは、トルコリラ円(TRY/JPY)も下値をトライするだろう

トルコリラ円の下落局面で目先注目したいのが、4.300レベルの維持である。この水準はレジスタンスからサポートのラインへ転換する可能性がある。フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準4.317の下方ブレイクは、4.30をトライするシグナルと想定しておきたい。

今日以降、トルコリラ円が4.30レベルを下方ブレイクする場合は、今日現在4.275レベルで推移している10日線の維持が次の焦点に浮上しよう(下の4時間足チャート、緑ラインを参照)。

すぐ下の水準4.260レベルも4.300レベルと同じく、サポートラインへ転換する可能性がある。4.260-4.270レベルをサポートゾーンと想定しておきたい。

トルコリラ円のチャート:4時間足 9月23日以降

トルコリラ円のチャート:4時間足 9月23日以降

出所:IGチャート


トルコリラ円のチャートポイント

レジスタンスの水準

・4.428:8月16日高値
・4.390:8月19日高値
・4.360:フィボナッチ・リトレースメント76.4%
・4.356:10月9日高値

サポートの水準

・4.317:フィボナッチ・リトレースメント23.6%
・4.300:サポート転換の可能性あり
・4.275:10日線
・4.260:サポート転換の可能性あり



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