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英ポンド、CPIにらみ 利下げ期待後退ならさらなるポンド高も ポンド円の見通し

ポンド円は現在、190円前半で売り買いが交錯している。今日の1月CPIが膠着状態を打破する可能性がある。

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記事の概要

2月の円相場は円高優勢の状況にある。しかし、ポンド円は対米ドルでのポンド高が円高の影響を相殺し、190円前半台で売り買いが交錯している。今日は1月の消費者物価指数(CPI)が発表される。内容次第でポンド円の膠着状態を打破する可能性がある。ドル円の下落が一服している状況で今日のCPIがポンド高の要因となれば、50日線のトライが焦点となろう。一方、CPIがポンド安の要因となれば、190円の下方ブレイクを警戒したい。


ポンドドルの上昇が円高の影響を相殺、ポンド円は190円前半で膠着

日銀の追加利上げに対する期待で国内金利の上昇幅が拡大し、2月の円相場は円高優勢の状況にある。ドル円(USD/JPY)は今月7日に150.90台まで下落した。ドル円の下落に追随し、豪ドルやカナダドルを除いた主要なクロス円も円高優勢の状況にある(G10通貨の月初来騰落率)。

ポンド円(GBP/JPY)も190円前半で底堅さを維持している。対米ドルでのポンド高が円高の影響を相殺しているためだ。

ポンドドル(GBP/USD)のトレンドを日足チャートで確認すると、MACDはゴールデンクロスへ転じた後ゼロラインを突破し、反発地合いに勢いがあることを示唆している。短期レジスタンスラインの突破にも成功している。

次の上値ターゲットは、昨年9月高値と今年1月安値の半値戻し1.2767レベルとなろう。1.2786レベルには200日線が推移している。これらのテクニカルラインを突破する場合は、レジスタンスラインへ転換した1.2800トライが焦点に浮上しよう(日足チャート、黒矢印を参照)。

ポンドドルのチャート:日足 2024年9月以降

ポンドドルのチャート:日足 2024年9月以降

出所:TradingView


根強い賃金インフレ、1月CPIで英中銀の利下げ期待後退も

今日は1月の英国消費者物価指数(CPI)が発表される。イングランド銀行(BOE、以下英中銀)の利下げ姿勢に影響を与える重要な指標である。ブルームバーグがまとめた市場予想では、総合の前月比以外は昨年12月からインフレが加速する見込みにある。

注目は、英中銀が注視するサービス価格である。1月は前年同月比で5.1%増と、前月の同比4.4%増から加速する見通しにある(下のチャート、赤ラインを参照)。

昨日、英政府統計局(ONS)は昨年10-12月の賃金統計を発表した。それによれば賞与を除く賃金の上昇率は前年比5.9%と、前3カ月の5.6%から伸びが拡大し昨年4月以来となる高い伸びを示した。賃金インフレの粘着性が確認された状況で、今日のCPIがインフレ懸念を高める内容となれば、英中銀の利下げ観測が後退する要因になり得る。

現状、短期金融市場では次回3月の金融政策委員会(MPC)では利下げ見送り、5月の追加利下げが70%台まで織り込まれている。強いCPIは5月の利下げの可能性を後退させる要因となろう。利下げ期待の後退はポンド高の要因となろう。

ポンドドル(GBP/USD)は、上で述べたレジスタンスラインを視野に上昇幅の拡大を想定したい。対米ドルでのポンド買いは、ポンド円(GBP/JPY)の下支え要因となろう。

一方、1月CPIがポンド売りの要因となれば、1.2500の維持が焦点となろう。このラインを挟んで10日線と21日線が展開している。

英国の消費者物価指数:2024年1月~12月

英国の消費者物価指数:2024年1月~12月

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 赤の棒グラフとドット:1月の市場予想


ポンド円の見通しとテクニカルライン

50日線の攻防
1月の英CPIがポンド高の要因となれば、ポンド円(GBP/JPY)は193.00のトライを想定したい。この水準は、昨年12月の高値と2月7日安値の半値戻しにあたる。ポンド円が193円台の攻防となる場合は、50日線のトライが焦点に浮上しよう。この移動平均線は今日現在、193.50手前で推移している。

ポンド円が193円台へ上昇した後、反落の局面でこの水準を維持する場合は地合いの強さを印象付けよう。このケースでは、50日線の突破と194.00のトライを想定したい。テクニカルの面では、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準194.41の攻防に注目したい。

レジスタンスライン
・194.41:フィボナッチ・リトレースメント61.8%(日足)
・194.00:レジスタンスライン
・193.49:50日線(日足)
・193.00:半値戻し(日足)

190円の維持
一方、1月の英CPIがポンド売りの要因となれば、節目の水準であり直近高安の半値戻しでもある190円の維持が焦点となろう。今日現在、10日線が190.42レベルで推移している。この移動平均線の下方ブレイクは、190.00トライのサインと捉えたい。

市場予想を下回る英CPIとドル円の反落が重なる場合、ポンド円(GBP/JPY)は190円台を下方ブレイクする可能性がある。このケースでは明日以降、1月17日の安値189.33レベルのトライを想定したい。この水準を目指すサインとして、サポートラインへ転換する可能性がある189.50レベルの攻防に注目したい。

サポートライン
・190.75:フィボナッチ・リトレースメント38.2%(1時間足)
・190.42:10日線(日足)
・190.04:半値戻し(1時間足)
・189.50:サポート転換(1時間足)
・189.33:1月17日安値(日足)


ポンド円のチャート

日足:2024年12月以降

日足:2024年12月以降

出所:TradingView

1時間足:2月4日以降

1時間足:2月4日以降

出所:TradingView


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