ウシオ電機が米企業との提携で急伸、フジ・メディアHDも上昇

光応用製品を生産するウシオ電機（6925）の株価は13日、同社が米半導体製造機器大手との提携を発表したことを受けて急伸した。フジ・メディア・ホールディングス（4676）の株価も、英投資ファンドが同社株の5％強を保有していると開示された後、上昇した。

米国の株価は12日、年初来最高値で大引けとなった。これは、インフレ率が目標となる2％に緩やかに近づいていると、消費者物価指数（CPI）のデータが示したことによるものだ。11月のCPIは年率3.1％高となっており、市場の想定に沿うものとなった。

同日、ダウ・ジョーンズ工業株平均は0.48％高の36,577ドルをつけ、S&P500は0.46％高の4,643ドルをつけた。ナスダック総合指数は0.8％高の14,533ドルまで上昇した。投資家の関心は、13日に閉幕となる米連邦公開市場委員会（FOMC）に向いている。13日の米ドル／円相場は145円台で取引が始まった後、142.88円まで円高が進んだ。

市場展望の改善に伴い、日本株は3日連続で上昇

13日の日経平均株価は連日高3日目となり、0.25％高の32,926円で取引を終えた。機械や半導体関連銘柄が強く、ディスコ（6146）は52週高値となる34,390円をつけた後9.9％高で取引を終えたほか、アドバンテスト（6857）は5.6％高の4,629円まで上昇した。

日本銀行の12月の短観では、日本の主要製造企業の市場展望が3期連続で改善したことが明らかになった。自動車関連企業の見通しが改善したほか、インバウンド観光ブームにより非製造業の指数はおよそ32年ぶりの高い水準となった。

ウシオ電機とフジ・ メディアの株価が上昇

ウシオ電機とフジ・メディア・ホールディングスの株価は、両者それぞれからの発表を受け13日に上昇した。

ウシオ電機は光応用製品と工業製品を製造・販売する企業で、製品には紫外線、可視光、赤外線の3種の光を利用している。同社の事業は、半導体、フラットパネル、産業機器などを扱うインダストリアルプロセス事業と、プロジェクタ用光源、一般・商業施設用照明、ステージ・スタジオ照明などを扱うビジュアルイメージング事業、医療、農業、宇宙開発などを扱うライフサイエンス事業の3つに分かれている。

同社は13日、半導体製造機器大手であるアプライド マテリアルズ（AMAT）と、先端半導体向けの次世代リソグラフィ技術の開発で提携すると発表した。この提携は、より高機能な大型チップの需要を後押ししている、AIの活用における処理の負荷（ワークロード）の急増に対応することを目標としている。

今回の提携は2024年3月期の決算に大きく影響しないとの発表があったものの、投資家の買い気配が広まったことで株価は12.3％上昇し、52週高を2,210円で更新した後に2,154円50銭で取引を終えた。

フジ・メディア・ホールディングスも13日に上昇した。英国の投資信託、ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンド（Nippon Active Value Fund）は12日、財務省に大量保有報告書を提出し、同社株の5.04％を保有していると発表した。この報道により、同社の株価は7％強の急上昇となった。同ファンドの10月の報告書によると、同社は同ファンドが保有する資産の中で6番目に大きく、総資産の4.2％を占めている。

同社の株価は13日に1,798円で52週高を更新し、1,755円50銭で取引を終えた。

過去の値動きは、将来の株価動向を示すものではありません。

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