WTI原油、21年は平均50.21ドルへ 米EIAが予想再び引き上げ
米エネルギー情報局(EIA)は、2021年のWTI原油のスポット価格の平均が1バレル=50.21ドルになり、22年については51.56ドルになると予想した。いずれも1月予想から引き上げた。
米エネルギー情報局(EIA)は、2021年のウェストテキサス・インターミディエート(WTI)原油のスポット価格の平均が1バレル=50.21ドルになり、22年については51.56ドルになると予想した。いずれも1月予想から引き上げた。
北海ブレント原油の21年と22年については53.20ドルと55.19ドルと予想している。
9日発表の短期エネルギー見通しで明らかにした。1月予想では21年はWTI原油が49.70ドル、ブレント原油が52.70ドルだった。
EIAは1月の原油価格上昇の原因として、石油輸出国機構(OPEC)と主要産油国でつくる「OPECプラス」の既存の減産合意に加え、サウジアラビアが2~3月に自主的に日量100万バレルの減産を実施すると同月5日に発表したことを挙げている。
一方、年内に原油価格は下押し圧力に直面すると予想。供給が増える結果、世界の原油在庫の取り崩しのペースが鈍化するためとしている。さらに、高い在庫水準と余剰生産能力が原油の上値を抑制する見通しという。
EIAは1月の世界の石油と液体燃料の消費量を同9390万バレルと推定。これは20年1月の水準を同280万バレル下回る。
21年の世界の石油と液体燃料需要については、20年から同540万バレル増加して同9770万バレルになると予想。22年は同350万バレル増加して同1億120万バレルになるとみている。
米原油生産は6月まで漸減へ
EIAは1月の米原油生産を同1100万バレルと推定。確定値としては最新の20年11月の同1110万バレルから減少した。
米国で稼働中の原油掘削リグは依然として前年の水準を下回る。
米原油生産は今後数カ月間、漸減して21年6月に同1090万バレルになるとEIAは予想。21年上期は新規油井での生産の量が、既存油井での減産よりも少ない状態が続くという。
ただ、価格が50ドルを上回る水準にとどまれば、新規油井での生産が既存油井での減産を上回るようになり、21年下期と22年の米国の生産は増加すると予想する。
EIAは21年通年の米国の原油生産を同1100万バレル、22年については同1150万バレルと予想した。
9日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI原油先物の期近の3月限は前日比0.39ドル高の58.36ドルで取引を終えた。一時、58.62ドルと20年1月以来の高値を付けた。
インターコンチネンタル取引所(ICE)で北海ブレント原油先物の期近の4月限は前日比0.53ドル高の61.09ドルで引けた。
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