超低位株(ボロ株)とは?注目の超低位株8選を紹介
建設企業から人材紹介会社まで、国内における、2024年に注目の超低位株(ボロ株)8選を紹介します。取り上げる銘柄は時価総額に基づいて選出されています。
超低位株(ボロ株)とは?
日本における超低位株とは、約750円以下で取引される単元株のことを指します。米国ではペニー株と呼ばれ、5ドル以下の株価で取引されます。こうした株は変動が激しいため投機的な取引の対象となりやすい仕手株とみなされることが多く、利益を上げることがほとんどない、あるいは損失を出す場合にはとりわけ注意が必要です。
注目の日本の超低位株8選
ここでは、2024年に注目の超低位株8選を紹介します。株価やその他の数値は3月28日時点の引用であり、取り上げる銘柄は時価総額に基づいて選ばれています。また、過去の値動きは将来の株価動向を示すものではありません。
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東海運(9380)
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JAC Recruitment(ジェイエイシーリクルートメント)(2124)
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JーMAX(3422)
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中山福(7442)
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佐田建設(1826)
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三井住友建設(1821)
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東京汽船(9193)
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トーソー(5956)
東海運(9380)
東海運は40隻のセメント専用船を運航しています。国内では東京や北九州にコンテナターミナルを有し、ワンハイラインズ、SITC(1308.HK)、シノトランス(0598.HK)、AELERなどの企業にサービスを提供しています。海上物流に加え、同社は道路と鉄道輸送にも手掛けており、不動産賃貸の事業も兼業しています。
なお、同社の株式の過半数を太平洋セメント(5233)が所有しています。3月28日の終値は300円でした。株価は過去52週間で276〜381円の間で推移しています。時価総額は89億4000万円です。
JAC Recruitment(2124)
JAC Recruitment(ジェイエイシーリクルートメント)は、管理職、技術・専門職人材の紹介を専門としています。1975年に英国で設立され、現在では世界11ヶ国、34拠点に計1,700名の従業員を擁しています。
同社は資格を有する日本人が外資系企業に就職できるよう支援しています。また、日本人駐在員を外資系企業に紹介したり、日本語を話す現地在住の外国人を日本企業に繋げたりもしています。
2023年の同社の純利益は前年比18.9%増の59億8000万円、売上高は13.3%増の344億8000万円でした。2024年の通気業績予想では、13.8%の増益、16.1%の増収を見込んでいます。
2023年末時点の現金及び現金同等物の残高は167億7000万円でした。2024年1月1日に1対4の割合で株式分割をしており、株価は過去12ヶ月で21.5%上昇しています。時価総額は1310億円です。
JーMAX(3422)
JーMAXは1952年に創業されて以降、主に自動車産業向けに車体プレス部品や金型の製造・販売を行っています。同社はスーパーハイテン材(超高張力鋼板)の技術において世界を代表する企業であると自負しています。
株価は過去12ヶ月で25.5%下落し、3月28日には520円で引けました。時価総額は63億円です。
中山福(7442)
1925年創業の中山福は、キッチン用品、ダイニング用品、その他ホームユース製品の卸売を行うほか、ガーデニング用品の製造も手がけています。
同社の収益は個人消費に左右されやすく、インフレ率の上昇と賃金の伸び悩みが日本の家計所得を圧迫してるため、業績にも影響が出ています。2021年以降、売上高は徐々に減少し、2023年12月31日までの9ヵ月間の純利益は前年比で82%減少しています。
株価は過去12ヶ月で6.7%上昇し、3月28日の終値は365円でした。時価総額は74億円です。
佐田建設(1826)
佐田建設は日本の総合建設業者(ゼネコン)であり、土木工事、住宅・商業建築工事に従事しています。その創業は1919年に遡ります。
株価は過去12ヶ月で53%上昇しています。時価総額は122億円です。
三井住友建設(1821)
三井住友建設は2003年に住友・三井両社の建設会社が合併して誕生しました。同社は国内大手金融機関の一つである三井住友銀行と、三井住友信託銀行を主要取引銀行としています。
その輝かしい成り立ちとは裏腹に、他の大手ゼネコンに比べて同社の株価は大幅に低くなっています。3月28日の終値は425円となっており、新型コロナウイルスの大流行が始まった2020年1月の水準を30%以上下回っています。一方で、競合する鹿島建設(1812)の株価は、不動産バブルが崩壊した1991年の高値を更新し、熊谷組(1861)は18年ぶりの高値で取引されています。
三井住友建設は2021年度に70億円、2022年度に257億円の赤字を計上しました。その要因には、鉄鋼をはじめとする建築資材の価格高騰といった外部因子を挙げています。さらに、「受注時のリスク検知不足と施行時のリスク対応の不足」など、自社の不手際があったことも要因として認めています。
2015年、同社は旭化成(3407)とともに横浜の集合住宅の傾きをめぐる不祥事「横浜傾きマンション」の渦中にありました。傾きの原因は旭化成の提供した杭の欠陥によるもので、三井住友建設はボーリング試験を担当していました。
マンションを開発した三井不動産(8801)は、三井住友建設と杭打ちを担当した2社に対し、マンション全体の建て替え費用に相当する460億円の損害賠償を請求しました。しかし、三井住友建設は「法的根拠や理由を欠く」と反論しています。
同社は現在、マネジメント、リスク評価、業績、ガバナンスを改善するための改革に取り組んでいます。これが成功すれば、利益と株式価値の上昇に期待できます。
東京汽船(9193)
1947年設立の東京汽船は、日本最大の曳船(タグボート)船隊を有し、国内で唯一上場しているタグボート会社です。同社は日本の海上交通の中心である東京湾を船舶が安全に航行できるように支援しています。また、日本各地のタグボート会社、香港や中国本土の合弁会社にも出資しています。
株価は過去12ヶ月で37%上昇し、3月28日の終値は673円でした。時価総額は67億9000万円です。
トーソー(5956)
トーソーは、オーダーメイドの高級カーテンレール、ブラインド、スクリーンなどを取り扱っています。世界150の顧客企業には、高級ホテル、病院、大学、官邸、会員制クラブ、住宅、百貨店、劇場、美術館、レストラン、ショールームなどが幅広く名を連ねています。日本国内では、一般家庭に加え、ホテル、病院、大学・専門学校、官公庁などを顧客としています。
株価は過去12ヶ月で4%上昇し、3月28日の終値は542円でした。時価総額は55億円です。
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