ダウの犬投資法とは? 戦略と始め方3ステップを解説
有名な株式投資戦略の一つである「ダウの犬投資法」について解説します。日本株への応用方法もみていきましょう。
ダウの犬投資法とは
ダウの犬投資法とは、米国を代表する株価指数の一つであるNYダウ(「ダウ・ジョーンズ工業株平均株価」「ダウ工業株30種平均」)の中から高額利回りの銘柄に投資を行うことで、高いリターンを得ることを目指す投資戦略です。
ダウの犬とは
ダウの犬とは、英語では「Dogs of the Dow」といいます。Dogs(犬)は、この場合「株価が安いこと」を意味しています。配当利回りが高い銘柄は、投資家からの人気が低いために株価が安くなっている(バリュー株である)傾向がある、ということです。
「配当利回りが高い銘柄」をただ選ぶだけでは、株価が上がると見越して買ったのに下がってしまう可能性があります。また、業績が悪化してしまい、価格が上がるどころか配当がなくなってしまうというケースもあるでしょう。
しかし、NYダウを構成する30銘柄はどれも米国を代表する優良企業です。ダウの犬投資法ではこの30銘柄の中から選ぶため、投資先企業の倒産リスクなどが極めて低いというメリットがあります。
ダウの犬投資法は、1991年に発表された米国のファンドマネジャー、マイケル・オヒギンズ氏の著書『ビーティング・ザ・ダウ(原題)』で有名になりました。
ダウの犬投資法の進め方
1. NYダウから高配当銘柄を選ぶ
NYダウの構成銘柄(全30銘柄)を、配当利回りの高い順から上位の10銘柄をリストアップします。新年を迎える直前の12月31日時点の値を使うことが一般的です。
2.資金を上位銘柄に均等に投資する
上位10銘柄それぞれに、均等に投資を行います。配当金は再投資します。
3.1年後に見直す
1年後に再度NYダウの構成銘柄から配当利回りの高い銘柄をスクリーニングし、上位10銘柄から外れたものは売却。上位10銘柄に入ったものを新たに購入します。
ダウの犬投資法を日本株の投資に応用できるか
「株価指数の構成銘柄の中から配当利回りの高い銘柄10社に投資する」という戦略を、日本株の投資に応用するとどうなるでしょうか。日本を代表する株価指数といえば「日経平均株価」ですが、日経平均株価は構成銘柄数が225もあるため、NYダウのように厳選された銘柄であるという利点が生かしにくいといえます。そのため、ダウの犬投資法をそのまま当てはめて年1回見直しをするだけ、という手法を取ることには注意が必要です。
日本には、銘柄数がNYダウと同じ30である「TOPIX Core30」という指数があります。NYダウと比べると規模感や成長度合いに劣ってしまいますが、構成銘柄の中から配当利回りの高い銘柄をスクリーニングし、投資する銘柄を選ぶという戦略を応用することはできるはずです。
ダウの犬投資法 まとめ
ダウの犬投資法とは、NYダウの構成銘柄を配当利回りの高いほうから10銘柄をピックアップし、それぞれに等しく投資を行います。1年後に再度配当利回りの高い10銘柄をスクリーニングして、外れた銘柄を売却し、新たに入った銘柄を購入します。このように、1年ごとに見直しを繰り返す投資方法です。
ダウの犬投資法を含め、すべてのケースに完璧に得てはめられる投資戦略というものは残念ながらありません。必ずご自身でプランを作成してから投資を始めるようにしてください。
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