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【米国株】マグニフィセントセブン総崩れ、エヌビディア成長懸念払拭できず、S&P500はFOMCにらみ

総崩れのマグニフィセントセブンと安全資産の買いは投資家の不安心理を表している。弱気相場のなかで迎えるFOMC。S&P500の見通し。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

記事の概要

マグニフィセントセブンがかつての輝きを失うなか、安全資産を買う動きが続いている。今日以降、米国株のトレンドは連邦公開市場委員会(FOMC)とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見内容に左右されるだろう。焦点はともに「見通し」にある。S&P500の展望と注目のテクニカルラインについて。


メタも年初来で下落へ転じる、総崩れのマグニフィセントセブン

18日のアメリカ株式市場で、主要な株価指数が軒並み下落した。この日の株安をけん引したのが、マグニフィセントセブンに代表される主力ハイテク株の売りだった。

電気自動車大手のテスラ(TSLA)は前日比5.3%下落し、年初来の下落率は44%に達した。勝ち組銘柄だったメタ・プラットフォームズ(META)は前日比3.7%安で終え、年初来の下落率がついにマイナス(-0.54%)へ転じた。マグニフィセントセブンに名を連ねるすべての銘柄が年初来で下落し、総崩れの状況に転じた。

マグニフィセントセブンの動向:年初来の変動率

マグニフィセントセブンの動向:年初来の変動率

ブルームバーグのデータで筆者が作成 /3月18日時点の動向


エヌビディア、年次開発者会議で成長懸念払しょくできず

かつての輝きを失ったマグニフィセントセブン。それを象徴しているのがエヌビディア(NVDA)である。年初来の下落率は14%。今月10日に下落率が一時20%まで拡大した。

18日の年次開発者会議「GTC」の基調講演でジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は、今年後半に処理性能が1.5倍になる新型の人工知能(AI)半導体「ブラックウェル・ウルトラ」を投入すると発表した。また、米大手自動車メーカー、ゼネラルモーターズ(GM)の自動運転の開発を支援することや次世代通信規格6G 向けのワイヤレスネットワーク・ハードウェアの研究開発、ロボット開発の支援などを打ち出した。しかし、この日の株価は前日比3.4%下落した。この反応は、エヌビディアの成長性に対する投資家の不安を表している。

テクニカルの攻防も、投資家が抱く成長懸念の根深さを示唆している。3月11日を境に自律反発した同社の株だったが、フィボナッチ・リトレースメント38.2%戻しや短期の21日線すら突破できずにあっけなく反落した。日足のMACDはゴールデンクロスへ転じているが強気相場へ転じるムードはなく、ゼロラインを下回っている。RSIは低下基調にあり、売られ過ぎの水準まで到達していない。

今の弱気相場が決算に起因している以上、次の決算で成長懸念を払しょくできるか?この点が、株価上昇の鍵を握るだろう。ゆえに現在は下値トライを警戒したい。今日以降、株価が10日線を下方ブレイクする場合は、3月11日の安値104.77レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。

株安の要因として目先注目したいのが、19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の定例会見である。今回の注目ポイントはともに「見通し」にある。詳細については、こちらのIG米国レポートを参照されたい。

エヌビディアの株価チャート:日足 年初来

エヌビディアの株価チャート:日足 年初来

出所:TradingView


S&P500の見通しとテクニカルライン

反発の局面では戻り売りを意識
マグニフィセントセブンが総崩れとなり、S&P500の反発ムードが早くも後退している。17日と18日の市場では日足の一目転換線と10日線で上昇が止められ、S&P500が弱気相場にあることがあらためて確認された。
また17日の日足上ヒゲは、5,700ポイントがレジスタンスラインへ転換する可能性を示唆した。17日のIG米国レポートで指摘したとおり、S&P500の反発局面では戻り売りを警戒する状況にある。

S&P500のチャート:日足 2月以降

S&P500のチャート:日足 2月以降

出所:TradingView

安全資産の買いは投資家の不安心理を反映
NY金相場は先週、史上初めて3,000ドルへ到達した。その後も強気相場の勢いは続き、スポットの金価格は最高値を更新する状況が続いている。一方、景気の動向を反映して動く米国の10年国債も調整売りをこなしながら高値圏を維持している。

安全資産の買い需要が高まっている今の状況は、投資家が景気の先行きリスクを意識していることを示唆している。

スポット金価格と米国10年国債価格のチャート:4時間足 年初来

スポット金価格と米国10年国債価格のチャート:4時間足 年初来

出所:TradingView

サポートライン
19日のFOMCー声明文とパウエルFRB議長の会見で景気懸念が高まる場合、今日以降は17日のIG米国レポートで取り上げたサポートラインの攻防を意識したい。目先の焦点は5,500ポイント維持で変わらず。今週の予想レンジ下限は5,400ポイントにも変更はない。

サポートライン
・5,512: 61.8%戻し(日足)
・5,504:3月13日の安値(日足)
・5,441:昨年9月10日の安値
・5,434:昨年9月9日の安値
・5,400:予想レンジの下限(日足)

5,700ポイント台での反落を警戒
一方、S&P500の反発局面では、5,700ポイントの攻防に注目したい。10日線(18日時点で5,658ポイント)の突破は、このラインをトライするサインとなろう。
5,700ポイントを突破しても、次に控えているのは200日線(18日時点で5,743ポイント)である。すぐ上の水準5,750レベルは、2月19日の最高値と今月13日安値のフィボナッチ・リトレースメント38.2%戻しの水準にあたる(1時間足を参照)。
総崩れの状況にあるマグニフィセントセブンと安全資産の買い需要も考えるならば、今週S&P500が5,700ポイント台へ上昇しても、これらテクニカルラインでの反落を警戒したい。予想レンジの上限を5,750ポイントへ下方修正する。

レジスタンスライン
・5,750:予想レンジの上限、38.2%戻し(1時間足)
・5,743:200日線(日足)
・5,700:レジスタンス転換の可能性あり(日足、1時間足)


S&P500のチャート

日足:2024年7月以降

日足:2024年7月以降

出所:TradingView

1時間足:2月14日以降

1時間足:2月14日以降

出所:TradingView


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