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米国株、ハイテク買いの強気相場 メタ20連騰、エヌビディア反発地合い 高みを目指すナスダック100

今の米株高は大型ハイテク株の買いに支えられている。ナスダック100はさらなる高みを目指すムードが強まっている。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

記事の概要

今の米株高を支えているのが大型ハイテク株の買いである。メタは20連騰、エヌビディアは反発地合いが強まっている。ハイテク株比率の高いナスダック100は最高値圏でさらに高みを目指すムードにある。トランプ関税がもたらす不確実性とインフレ再燃のリスクは株高の調整要因である。しかし欧州株が最高値を更新しリスク選好ムードが強まっている状況も考えるならば、ナスダック100が反落してもその幅は限定的となることが予想される。今週の予想レンジ上限は22,550レベル、下限は21,600レベル。


目次


米国株、大型ハイテク株買いで強気相場を維持

米国株が強気相場を維持している。主要な株価指数は先週上昇して終えた。株高をけん引したのが、大手ハイテク企業が属する情報技術セクターとコミュニケーション・サービスセクターだった。先週の騰落率は前者がプラス3.76%、後者はプラス1.99%で米国株のけん引役となった。

S&P500 セクター別パフォーマンス:2月10~14日の週

S&P500 セクター別パフォーマンス:2月10~14日の週

ブルームバーグのデータで筆者が作成

今の米株高が大型のハイテク株買いに支えられている状況は、株価指数の動向も示唆している。時価総額加重平均型のS&P500を中小型株で構成されるラッセル2000で除した比を確認すると、米長期金利の上昇幅が拡大し始めた昨年12月以降、大型株優勢の状況にある。
一方、S&P500 をハイテク株比率の高いナスダック100で除した比は低下トレンドにある。大型株の中でも主力ハイテク株の上昇が今の米株高の軸となっていることが分かる。

トランプ関税がもたらす不確実性とインフレ再燃のリスクが意識され、米債市場では金利の上振れリスクがくすぶる。この状況が一気に転換する可能性は低い。よって今週も、大型ハイテク株の動向が米国株のトレンドを左右する展開を想定したい。

S&P500、ラッセル2000、ナスダック100の比:2024年9月以降

S&P500、ラッセル2000、ナスダック100の比:2024年9月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成


メタプラットフォームズ20連騰、反発地合い強まるエヌビディア

大型ハイテク株のなかでも、今は2つの銘柄に注目したい。その一つがメタ・プラットフォームズ(META)である。
同社は2024年10〜12月期決算で7四半期連続の増収増益を達成した。また、2025年12月期通期の設備投資額の見通しを前年比5〜6割増の600億〜650億ドルとし、主に人工知能(AI)を開発するためのデータセンターに投資する方針を示した。中国の新興AI企業ディープシークと同じくオープンソース型のAIモデル「LLaMA(ラマ)」への期待や直近ではAIを搭載したヒト型ロボット開発も話題となり、メタの株価は20連騰中である。

他のマグニフィセントセブンのパフォーマンスと比較すると、メタの好調さが際立っている。現状、マグニフィセントセブンのなかでナスダック100の上昇率を唯一上回る銘柄である。(下のチャート、緑ラインを参照)。この状況は、決算で投資家の期待に応えることが出来なかった他の大型株に対する失望の裏返しでもある。20連騰したこともありメタ株には調整売りの懸念がくすぶる。しかし、AI分野で競合するアルファベット(GOOGL)とマイクロソフト(MSFT)が決算で投資家の期待を下回ったことを考えるならば、かつてのエヌビディアのように目先は「メタ一強」の状況が続く可能性がある。

エヌビディア(NVDA)にも注目したい。年初来のパフォーマンスを確認すると、2月に入り反発地合いへ転じている(下のチャート、青ラインを参照)。テクニカルの面では52週線でサポートされ先週は13週線を突破、先週は約7%高となった。
同社は来週26日に24年11月~25年1月期(第4四半期)の決算を発表する。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によれば、売上高は前年同期比73.34% 増の383.14億ドル、1株利益(EPS)は同比63.28%増の0.84ドルと、増収増益の見通しにある。ディープシークの台頭は脅威だが、同時にAI製品とサービスの拡大が進めば、エヌビディアの半導体需要が増加する要因になり得る。GPU市場でエヌビディアの牙城が急速に崩れる可能性が低いことも考えるならば、今のリスク選好相場と期待先行でエヌビディアの株価は150ドルを視野に反発基調を維持する可能性がある。

マグニフィセントセブンと主要株価指数の騰落率:年初来

マグニフィセントセブンと主要株価指数の騰落率:年初来

ブルームバーグのデータで筆者が作成


さらなる高みを目指すナスダック100、今週の見通し

今週のレジスタンスライン
大型ハイテク株の買いで、ナスダック100は最高値圏で新たな上値の水準を目指すムードにある。メタ・プラットフォームズ(META)やエヌビディア(NVDA)を軸に大型ハイテク株の買いが続けば、ナスダック100は最高値を更新することが予想される。上昇の局面では、以下にまとめたレジスタンスラインの攻防に注目したい。

・日足のMACDは、ナスダック100の強気相場に勢いがあることを示唆している。5日線、10日線そして20日線の短期移動平均線がすべて上向きの基調にある状況も今の強気相場を示唆している

・今週もナスダック100が強気相場を維持する場合は、先週14日につけた最高値22,139の突破が焦点となろう。最高値を更新する場合は、約100ポイントのレンジで新たな上値の水準を見極めることになろう

・ナスダック100が22,139を突破する場合、最初に注目したいのがフィボナッチ・エクステンション76.4%の水準22,259レベルである。このテクニカルラインを突破する場合は、今年1月の高安で算出されるフィボナッチ・エクステンション100%の水準22,382レベルのトライが焦点に浮上しよう

・22,382の攻防は、22,400レベルをトライする意味合いを持つ。2024年以降、株高局面での週間上昇率は平均で2%である。前週末比の終値から2%上の水準が22,550レベルにあたる。この水準を今週の予想レンジ上限と想定したい

レジスタンスライン
・22,550:週間予想レンジの上限(日足)
・22,382:フィボナッチ・エクステンション100%(日足)
・22,260:フィボナッチ・エクステンション76.4%(日足)
・22,139:最高値(日足)

今週のサポートライン
過去1年間のナスダック100の上昇局面で、前週比2%高や500ドル超の株高で終えた場合、翌週はパフォーマンスが低下する傾向にある。また、ナスダック100のオプション価格から算出されるボラティリティ指数VXNは現在、20ポイントを下回る状況にある。投資家心理の落ち着きを示唆する一方、リスクイベントが発生する際は、ボラティリティが拡大しやすい状況にあるともいえる。

VXNの動向:2024年7月以降

VXNの動向:2024年7月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成

今週は米連邦準備制度理事会(FRB)高官の講演、連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、そして週後半には米金利の変動要因になり得る経済指標が発表される。これらの材料が米長期金利の上昇要因となれば、最高値圏にあるナスダック100は、以下にまとめたサポートラインを視野に下落する展開を想定したい。
しかし、米国株だけでなく上昇基調にある欧州株の動向も考えるならば、ナスダック100の下落幅は限定的となることが予想される。

・今週、ナスダック100の反落局面では3つの移動平均線の攻防が焦点となろう。まずは5日線の維持が焦点となるが、この移動平均線のすぐ下の水準21,800レベルはサポートラインへ転換した水準である。この水準を挟んでフィボナッチ・リトレースメントの23.6%と38.2%の水準が展開していることも考えるならば、21,800ポイント台の維持に注目したい

・ナスダック100が21,700ポイント台へ反落する場合は、10日線の攻防が焦点に浮上しよう

・ナスダック100が10日線をも下方ブレイクする場合は、20日線までの下落を想定したい。この移動平均線をトライする場合は約2%下落することになる。20日線が推移している水準を今週の予想レンジ下限と想定したい

サポートライン
・21,863:5日線(日足、2/14時点)
・21,800:サポート転換の水準(1時間足)
・21,710:10日線(日足、2/14時点)
・21,631:20日線、週間予想レンジの下限(日足、2/14時点)


ナスダック100のチャート

日足:2024年10月以降

日足:2024年10月以降

出所:TradingView

1時間足:1月27日以降

1時間足:1月27日以降

出所:TradingView


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